ロシア海軍北方艦隊の最新原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは『潜水艦船員の日』を迎えた
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年3月19日13時9分配信
【今日(3月19日)、最も強力な多目的原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」乗組員は潜水艦船員の日を迎えた】
今日(3月19日)、最も強力なプロジェクト885多目的原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の乗組員は潜水艦船員の日を迎えた。
この艦は第4世代原子力艦の1隻目であり、これに先行する以前には手が届かなかった能力が両立している。
これは新たなタイプの有翼ミサイル「カリブル」と「オーニクス」、魚雷と魚雷ロケットを同時に搭載しており、あらゆる敵を撃破できる~水上、水中、1000キロメートル以上の沿岸。
昨年に「セヴェロドヴィンスク」は150日間海上に在り、大規模演習『グロム』の枠組みで沿岸目標へのミサイル射撃を実施した。
世界の大洋の様々な海域での水中巡洋艦の戦闘勤務は、合計で4回であった。
艦長ローマン・サナタルチュク1等海佐の下で乗組員は、基地における専門的な訓練を改善し、戦闘訓練任務を遂行する為の出航を準備している。
近い将来、「セヴェロドヴィンスク」の潜水艦乗りは、新たな海洋兵器の試験へ着手し、このクラスの水中巡洋艦の戦闘ポテンシャルを更に高める。
[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[プロジェクト885ヤーセン原子力水中巡洋艦]
ソ連邦解体から2年後の1993年12月21日にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で起工され、2010年6月15日に進水したプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦の1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は、2013年12月30日、受領-引渡証書への署名(ロシア連邦海軍への納入)が行なわれました。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクはロシア海軍へ納入された]
2014年6月17日、ロシア海軍旗初掲揚式典が開催され、北方艦隊潜水艦部隊・第11対空母原潜師団へ編入され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは最新の原子炉セキュリティシステムを有する]
その後も白海で各種試験が実施され、2014年9月、常駐基地となるザオゼルスク(ザーパドナヤ・リツァ)へ向かいました。

[ロシア海軍最新鋭原潜セヴェロドヴィンスクは駐留基地ザオゼルスク(ザーパドナヤ・リツァ)へ向かった]
11月10日、ザーパドナヤ・リツァで浮上救助室の動作試験が行なわれました。
[ロシア海軍最新鋭原潜セヴェロドヴィンスクは救助カプセルの動作試験を行なった]
2015年5月9日の大祖国戦争勝利70周年記念日には、北方艦隊主要基地セヴェロモルスク沖の観艦式へ参加しました。
2015年6月6日、新型機器を搭載する「技術的作業」の為にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」へ回航されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクはセヴェロドヴィンスク市へ到着した]
その後の動向は明らかにされていませんでしたが、「技術的作業」を終えてザオゼルスクへ戻り、慣熟訓練を続けていたようです。

[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは戦闘演習の為に出航する]
慣熟訓練を終えた「セヴェロドヴィンスク」は、2016年4月初頭に北方艦隊の演習へ参加し、最新鋭魚雷「フィジーク」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]
[新型誘導魚雷フィジークはロシア海軍へ制式採用された]
2016年4月下旬、バレンツ海から有翼ミサイル「カリブル」(対地攻撃型)をロシア北西部のチジャ射爆場へ発射しました。
[ロシア海軍最新鋭原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクはバレンツ海から巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
2017年3月にはムルマンスク近郊のロスリャコヴォ村の第82艦船修理工場の大型浮きドックPD-50へ入渠しました。


2017年8月18日、再びバレンツ海から有翼ミサイル「カリブル」(対地攻撃型)をロシア北西部のチジャ射爆場へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクはバレンツ海から巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
2018年12月4日、バレンツ海から有翼ミサイル「カリブル」(対地攻撃型)をロシア北西部のチジャ射爆場へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクはバレンツ海から巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]
2019年3月、「セヴェロドヴィンスク」は、初めて基地の埠頭に停泊したまま有翼ミサイル「カリブル」(対地攻撃型)を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは基地に停泊したまま巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
2019年10月にはロシア連邦軍の戦略演習『グロム-2019』へ参加し、有翼ミサイル「カリブル」(対地攻撃型)を発射しました。
[戦略演習『グロム-2019』においてロシア海軍の原潜と水上艦は弾道ミサイルと巡航ミサイルを発射した]
「セヴェロドヴィンスク」は2019年には計150日間海上に滞在し、「世界の大洋の様々な海域」で計4回の戦闘勤務を行ないました。
具体的に、何処の海域で行動していたのかは明らかにされていませんが、最近、アメリカなどが大西洋でロシア潜水艦の行動が活発になっていると言っているので、「セヴェロドヴィンスク」も大西洋へ進出していたようです。
「セヴェロドヴィンスク」は、今年(2020年)に新開発の極超音速ミサイル「ツィルコン」の発射試験を行ないます。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2020年に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なう]
今回の記事でも触れられていますが、3月19日はロシア海軍の『潜水艦船員の日』です。
1906年3月19日、皇帝ニコライ2世の命令により、ロシア海軍の艦船の分類に潜水艦が含まれました。
原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」は、汎用有翼ミサイル「カリブル」と超音速対艦ミサイル「オーニクス」を搭載しています。

艦中央部のミサイル発射機(4連装8基)に最大で32基の「カリブル」と「オーニクス」を搭載出来ます。
(この他、「カリブル」は魚雷発射管からも発射できるので、更に搭載数を増やす事も可能)
「セヴェロドヴィンスク」は、現在までに有翼ミサイルを少なくとも計12回発射しています。
2012年11月7日:潜航状態で「カリブル」対艦攻撃型を発射。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクはカリブル対艦ミサイルの発射試験に成功した]
2012年11月26日:浮上状態で「カリブル」地上攻撃型を発射。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクはカリブル対地ミサイルの発射試験に成功した]
2012年11月28日:潜航状態で「カリブル」対地攻撃型を発射。
[多用途原潜セヴェロドヴィンスクは3回連続でカリブル有翼ミサイルの発射試験に成功した]
2013年6月:浮上状態で「カリブル」対地攻撃型を発射。

2013年6月:潜航状態で「カリブル」対地攻撃型を発射。


2013年11月6日:潜航状態で超音速対艦ミサイル「オーニクス」を発射。
[原子力潜水艦セヴェロドヴィンスクは超音速対艦ミサイル「オーニクス」を発射した]
2014年9月初頭:潜航状態で有翼ミサイル(オーニクス?)を発射。
[ロシア海軍最新鋭原潜セヴェロドヴィンスクはミサイルを発射した]
2016年4月末:潜航状態で「カリブル」対地攻撃型を発射。
2017年8月18日:潜航状態で「カリブル」対地攻撃型を発射。
[ロシア海軍北方艦隊の最新原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクはバレンツ海から巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
2018年12月4日:浮上状態で「カリブル」対地攻撃型を発射。
[ロシア海軍北方艦隊の最新原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクはバレンツ海から巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]
2019年3月頃(?):基地に停泊した状態で「カリブル」対地攻撃型を発射。
2019年10月17日:潜航状態で「カリブル」対地攻撃型を発射。
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