ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と大型揚陸艦2隻は北海で演習を行なった
- カテゴリ:ロシア海軍バルト艦隊(2020年-)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2020年3月21日19時0分配信
【バルト艦隊の艦は北海で広範囲の任務へ取り組んだ】
遠距離航海任務を遂行しているコルベット「ボイキー」、大型揚陸艦「ミンスク」、「カリーニングラード」で構成されるバルト艦隊艦支隊は、北海南部で仮想敵潜水艦を捜索、探知、破壊する任務へ取り組んだ。
特に、コルベット「ボイキー」乗組員は、仮想敵潜水艦の捜索、探知、接触の維持と追跡、更には対潜兵器複合体を用いた対抗活動の計画演習を実施した。
北海中部では、コルベット「ステレグーシチー」、「ソーブラジテルヌイ」で構成される打撃艦グループが更に、仮想敵艦グループへの仮想ミサイル打撃を実施し、これに加え、コルベットの戦闘班は、様々な高度及び方向からの仮想敵空中攻撃手段の攻撃の、艦の対空防衛手段の仮想射撃実施による撃退へ取り組んだ。
艦の乗組員は、艦上目標指示システムの助力による海上目標への電子ミサイル発射の任務へ取り組んだ。
ミサイル射撃は、飛翔距離が増大した対艦有翼ミサイル複合体「ウラン」近代化型を使用したものとして実施された。
演習中、双方の支隊の艦は、中型海洋給油船「コラ」から定期的に燃料と水の在庫を補充していた。
給油は縦列方式での航行中と投錨停泊時に行なわれた。
艦隊の海軍歩兵の対水中工作部隊は更に、無防備の泊地への停泊中及び海峡ゾーンの通行中、仮想テロリストの攻撃を撃退した。
北海エリアにおける艦の計画航海の主な任務は、バルト艦隊の艦による常時の海軍の存在の保障と、その担当ゾーンにおける聖アンドレイ旗のデモンストレーションにある。
現在、世界の大洋の様々な海域には、バルト艦隊の10隻の戦闘艦及び支援船が居る。

プロジェクト20380コルベットの3番艦「ボイキー」(532)は、サンクトペテルブルクの『北方造船所』で2005年5月27日に起工され、2011年4月15日に進水し、2013年5月16日に就役、バルト艦隊へ編入されました。
[コルベット「ボイキー」はロシア海軍へ就役した]
就役以来バルト海でのみ行動していた「ボイキー」でしたが、2016年6月、同型艦「ストイーキー」(545、2014年7月27日就役)と共に初めて北海へ進出しました。
(2016年6月中旬にバルチースクを出航し、7月5日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北海から戻ってきた]
2016年10月には同型艦「ソーブラジテルヌイ」(531、2011年10月14日就役)と共に北大西洋へ進出しました。
(2016年10月初頭にバルチースクを出航し、10月22日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北大西洋から戻ってきた]
「ボイキー」と「ソーブラジテルヌイ」は、2017年4月にも北大西洋へ進出しました。
(2017年4月7日バルチースクを出航し、5月1日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はバルチースクへ帰投した]
2017年6月には同型艦「ステレグーシチー」(550、2008年2月27日就役)と共に北海へ進出しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベット"ボイキー"と"ステレグーシチー"は北海での戦闘演習を終えてバルト海へ戻った]
2017年7月下旬にはバルト海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2017』第1段階へ参加しました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2017』第1段階はバルト海で実施された]
2017年10月14日から2018年1月14日まで、同型艦「ソーブラジテルヌイ」と共に地中海、アデン湾への遠距離航海を行ないました。
ただし「ボイキー」は地中海東部までしか進出しませんでした。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベットは地中海・アデン湾遠征を終えて帰投した]
2018年6月中旬、同型艦「ストイーキー」と共に北大西洋へ進出し、7月上旬に帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北大西洋遠征を終えた]
2018年8月初頭にはバルト海で北方艦隊及び黒海艦隊の艦と合同演習を行ないました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]
2019年1月下旬にはバルト海へ入ったアメリカ合衆国海軍の駆逐艦を追尾しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット"ソーブラジテルヌイ"と"ボイキー"は、バルト海でアメリカ海軍のミサイル駆逐艦グレーヴリーとポーターを監視する]
2019年6月9日から21日までバルト海で実施されたNATOの海軍演習『バルトップス-2019』を監視しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の軍艦はバルト海のNATO海軍演習『バルトップス-2019』を監視する]
2019年6月25日、同型艦「ストイーキー」と共に北大西洋への航海へ出発し、7月8日に母港バルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北海での演習を終えてバルチースクへ帰投した]
2019年7月28日の『ロシア海軍の日』にはカリーニングラード州のバルチースクで行なわれた観艦式へ参加しました。
2019年8月にはバルト海で行なわれたロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]
2019年8月末には同型艦「ステレグーシチー」、「ストイーキー」と共にバルト海の演習へ参加しました。
2019年9月末には同型艦が4隻揃ってバルト海の演習へ参加しました。
2020年3月初頭にもバルト海で演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"はバルト海で対潜戦闘訓練を行なった]

大型揚陸艦「ミンスク」(127、1983年5月30日就役)は、2013年以降、度々地中海東部へ派遣され、黒海沿岸からシリアのタルトゥース港へ各種貨物を輸送する任務、いわゆる「シリア・エクスプレス」に従事しました。

1回目は2013年8月に出航し、2014年5月15日に帰投しました。
2回目は2015年11月に出航し、2016年9月9日に帰投しました。
3回目は2017年10月4日に出航し、4月29日に帰投しました。
[シリアへの輸送任務に従事したロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦ミンスクは母港バルチースクへ帰投した]
その後はバルト海で行動していました。
「ミンスク」も、2019年8月のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。

大型揚陸艦「カリーニングラード」(102、1984年12月9日就役)も、2013年以降、度々地中海東部へ派遣され、「シリア・エクスプレス」に従事しました。
1回目は2012年12月27日に出航し、2013年8月8日に帰投しました。
[大型揚陸艦カリーニングラードはバルチースク基地へ戻った]
2回目は2013年12月24日に出航し、2014年12月2日に帰投しました。
その後、オーバーホールが行なわれました。
この時、57mm砲と対地攻撃用ロケット砲の射撃を一括して管制する汎用射撃管制システムMR-123-02/3「バギラ」が搭載されました。



その後はバルト海で行動していました。
2020年3月下旬、「ボイキー」、「ミンスク」、「カリーニングラード」の3隻は北海へ進出し、対潜演習を行ないました。
北海には、バルト艦隊のコルベット「ステレグーシチー」、「ソーブラジテルヌイ」が2020年3月上旬から進出しています。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ステレグーシチー"と"ソーブラジテルヌイ"は北海で演習を行なった]
更に北海には、バルト艦隊の中型海洋給油船「レナ」(1966年12月28日就役)が滞在し、バルト艦隊の水上艦へ洋上補給を行なっています。

なお、2020年2月下旬から3月中旬までバルト艦隊のコルベット「ストイーキー」と大型揚陸艦「コロリョーフ」が北海へ進出しています。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"と大型揚陸艦コロリョーフは遠距離航海を終えてバルチースクへ帰投した]
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