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ロシア海軍黒海艦隊はブヤン-M級小型ロケット艦グライヴォロンとカラクルト級小型ロケット艦ツィクロンの乗組員を編成した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2020年3月23日8時20分配信
【黒海艦隊は新たな小型ロケット艦「グライヴォロン」及び「ツィクロン」の乗組員の形成を完了した】

黒海艦隊は、造船工場で建造中の小型ロケット艦「グライヴォロン」及び「ツィクロン」の為の乗組員の形成を完了した。

乗組員は、軍事専門登録に沿って黒海艦隊の士官及び契約軍人で揃えられている。

新たな艦の構成乗組員として選ばれた将兵は、サンクトペテルブルクロシア海軍統合訓練センターでの再訓練の為に向かった。
乗組員には、総合艦上訓練及び機器装置、艦載機器及び兵器を研究する目的で企業での実習が待ち受けており、更なる操作が控えている。

研修後、将兵は新たな艦へ習熟し、海軍へ受け入れる準備の為に造船工場へ向かう。

小型ロケット艦「グライヴォロン」は、「ブヤン-M」艦シリーズの8隻目の生産艦である。
黒海艦隊では、既に同プロジェクト艦:「ヴイシニー・ヴォロチョーク」、「オレホヴォ・ズエヴォ」、「イングシェチア」が任務を遂行している。

小型ロケット艦「ツィクロン」は、「カラクルト」シリーズを代表する。
艦は、黒海艦隊における同プロジェクトの1隻目であり、同型艦はバルト艦隊にしか加わっていない。



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プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の9番艦「グライヴォロン」は、ロシア内陸部ゼレノドリスク『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2015年4月10日に起工されました。
[ロシア海軍の小型ロケット艦グライヴォロンは2015年4月10日に起工される]

2020年3月下旬までに黒海艦隊から乗組員が集められました。

「グライヴォロン」は、2020年末までにロシア海軍への引き渡しが予定されています。


ロシア内陸部ゼレノドリスク『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』が受注した5隻のプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の1隻目となる「ツィクロン」は、2016年に起工されました。

ただ実際には、同社の下請けとして、クリミア半島ケルチ市に在る造船工場『ザリフ』で建造されています。
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[クリミア共和国ケルチ市のザリフ造船所はロシア海軍将来空母の建造へ参加できる]
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こちらも、2020年3月下旬までに黒海艦隊から乗組員が集められました。

「ツィクロン」も、2020年末までにロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所は2022年10月までに5隻のカラクルト級小型ロケット艦をロシア海軍へ引き渡す]


「ブヤン-M」「カラクルト」も、主兵装は打撃有翼ミサイル複合体「カリブル-NK」であり、このミサイルの8セルの垂直発射機を搭載しています。
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元々は小型砲艦(プロジェクト21630「ブヤン」)を拡大して有翼ミサイルを搭載した「ブヤン-M」に対し、「カラクルト」は、ソ連時代に建造されたプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の後継艦として2000年代初頭に計画されたプロジェクト12300「スコルピオン」ロケット艇の拡大発展型であり、こちらの方が正当な後継となります。
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