黒海艦隊の大型揚陸艦は地中海東部へ向かった

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年12月24日13時32分配信
【黒海艦隊は地中海の艦船グループを改める】
モスクワ、12月24日-ロシア通信社ノーボスチ
黒海艦隊の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」と「アゾフ」は、地中海東部に滞在している同艦隊艦船支隊へ参加する。
ロシア連邦国防省・海軍の代理人は記者団に伝えた。
先週、カリーニングラード地域のバルチースクからバルト艦隊艦船支隊が、セヴェロモルスクからは北方艦隊艦船支隊が出航した。
「12月24日、黒海艦隊の軍艦ニコライ・フィリチェンコフとアゾフは、一連の戦闘訓練任務を果たす為、黒海沿岸のクラスノダール地方からボスポラス海峡へ進路を取りました」
軍当局の代理人は話した。
計画によると、彼らは地中海へ進み、現在、地中海東部で戦闘勤務の課題を解決している黒海艦隊の親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」及び警備艦「スメトリーヴイ」で構成される黒海艦隊戦闘艦船支隊に参加する。
「このように、以前の計画通り、大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフとアゾフは、12月初頭に戦闘訓練任務遂行を完了し、地中海から黒海艦隊主要基地セヴァストーポリへ去った大型揚陸艦ノボチェルカッスク及びサラトフと交代します」
海軍の代理人は付け加えた。
11月下旬、地中海東部に滞在する黒海艦隊艦船は、艦船の整備の為にシリアのタルトゥース港を訪れるかもしれないと伝えられた。
タルトゥースは、ロシア海軍の補給物資供給所である。
シリア政府と反政府勢力の紛争は2011年3月に始まり、国際連合が入手した情報によると、それ以降、戦闘によって30000人以上が死亡した。
しかし、公式組織の職員は、このデータを確認する術は無いと認識している。

『イタル-タス』より
2012年12月24日16時16分配信
【ロシアの揚陸艦はシリアのタルトゥース港を訪れる】
モスクワ、12月24日/イタル-タス
本日(12月24日)、大型揚陸艦「アゾフ」と「ニコライ・フィリチェンコフ」は、ノヴォロシースクから地中海へと出航し、ロシア連邦海軍補給物資供給所があるシリアのタルトゥース港へ針路を取った。
本日(12月24日)、イタル-タスは、ロシア連邦軍参謀本部の情報提供者より伝えられた。
「大型揚陸艦アゾフとニコライ・フィリチェンコフは、前日に海軍歩兵特殊部隊と幾つかの戦闘機器を載せ、地中海への航海に出発ましした。
海軍歩兵は、豪雨ゾーンを移動する際や外国の港に停泊している時、艦船の安全を保障する任務を割り当てられています。
艦は、12月26日~27日、12月28日にボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過する予定であり、エーゲ海に位置する親衛ロケット巡洋艦モスクワ及び警備艦スメトリーヴイで構成される黒海艦隊グループに参加します」
対談者は話した。
彼によると、 「モスクワ」と「スメトリーヴイ」は、現在、水と食料を補充した後、ギリシャのピレウス港への寄港を完了し、エーゲ海での任務遂行を開始する。
「アゾフとニコライ・フィリチェンコフは、2隻の戦闘艦に同行してタルトゥースを訪れます」
参謀本部の情報提供者は指摘した。
国防省が12月8日に伝えた所によると、黒海艦隊の大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」と「サラトフ」の地中海航海から常時駐留場所への帰還に関し、ロシア海軍総参謀部は、このクラスの艦を、現在、地中海東部で行動している黒海艦隊グループの構成へ指向させる事が必要な時期についての問題を検討した。
以前、参謀本部の情報提供者は、「ノボチェルカッスク」と「サラトフ」は12月10日に基地へ戻るとイタル-タスに伝えた。
黒海艦隊グループを構成する他の艦船~親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」、警備艦「スメトリーヴイ」、大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」、海洋曳船MB-304は、「特別な指示により」地中海北東部に残ったと彼は説明した。
当初、黒海艦隊戦闘艦船支隊は、太平洋艦隊艦船と合流する為にソマリア沿岸エリアへ向かっていた。
計画では、2つの艦隊の艦船の合同グループがアフリカの角における海賊対処任務を遂行する事になっていた。
しかし、その後、パレスチナ-イスラエル紛争ゾーンでの情勢悪化を受け、黒海艦隊戦闘艦船支隊はパレスチナ自治政府領からのロシア市民の避難準備の為、ガザ地区沖合に留まるように命ぜられた。
国防省の通知によれば、艦上に居る徴集兵を退職させる為、艦を常駐場所へ戻す決定が下された。
[ロシア海軍の地中海東部戦闘勤務]
ロシア黒海艦隊には、7隻の大型揚陸艦が在籍し、全て第197揚陸艦旅団に所属しています。
プロジェクト775大型揚陸艦(ロプーチャI級)
【BDK-46「ノヴォチェルカッスク」】
【BDK-67「ヤーマル」】
【「ツェーザリ・クニコフ」】
プロジェクト775M大型揚陸艦(ロプーチャII級)
【BDK-54「アゾフ」】
プロジェクト1171大型揚陸艦(アリゲーター級)
【BDK-65「サラトフ」】
【BDK-69「オルスク」】
【「ニコライ・フィリチェンコフ」】
今回、地中海へ向かったのはアリゲーター級の「ニコライ・フィリチェンコフ」とロプーチャII級の「アゾフ」の2隻です。
大型揚陸艦「アゾフ」

大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」

以前には、アリゲーター級の「サラトフ」とロプーチャI級の「ノヴォチェルカッスク」の2隻が地中海東部へ派遣されました。
イタル-タスの記事で触れられていますが、黒海艦隊の親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」と警備艦「スメトリーヴイ」は、先週にギリシャのピレウス港へ寄港していました。
[黒海艦隊の戦闘艦はギリシャのピレウスへ寄港した]
「ニコライ・フィリチェンコフ」と「アゾフ」は、この2隻と合流し、シリア沖へ行くとの事です。
この黒海艦隊グループと交代する為、バルト艦隊の大型揚陸艦2隻などで構成される艦船部隊が地中海東部へ向かっています。
[バルト艦隊艦船は地中海へ向かった]
ロシア海軍は、大型揚陸艦2隻を中核とする艦船部隊を、地中海東部に常時滞在させる方針のようです。
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