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ロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機Il-38はオホーツク海と日本海で飛行訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2020年4月9日16時2分配信
【太平洋艦隊の対潜航空機Il-38は飛行戦術演習の枠組みで最大行動半径の飛行を実施した】

ロシア北東軍集団赤旗統合司令部の混成航空連隊は、飛行戦術演習を行なっている。

活動中に乗員は、対潜航空機Il-38、輸送航空機An-12An-24を使用する問題へ取り組み、空中偵察、海上の様々な目標の捜索を行なった。

仮想敵潜水艦を捜索する課題を解決する為、対潜航空機電波位置測定手段及び水中音響探知手段を使用し、更には対潜兵器を仮想使用した。

飛行戦術演習の枠組みで、航空機Il-38は、作戦基地への移動の為に最大行動半径の飛行を行なった。
航空機Il-38のルートに沿って、迎撃戦闘機MiG-31が同行した。

演習計画においては、航空機複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」及び戦術艦グループとの連携の問題、更には2機及び3機編隊での行動の仕上げに注意が払われた。



『イリューシン』公式サイトより
【Il-38対潜航空機】

旅客機Il-18をベースに開発された対潜哨戒機Il-38は、1961年9月27日に初飛行し、1967年から1972年までに65機が生産されました。

現在は、北方艦隊太平洋艦隊に計30機程度が配備されています。

現用のIl-38は、2012年以降、Il-38N仕様への近代化改修が行なわれています。

Nは「ノヴェッラ」Новелла(短編小説、新規追加条項)の略です。
Il-38の上部に追加されたのが「ノヴェッラ-P-38」複合体です。
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2025年までに計30機のIl-38Il-38N仕様へ近代化改修されます。
[ロシア海軍航空隊は2025年までに30機の近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nを受け取る]


太平洋艦隊対潜哨戒機Il-38は、沿海地方ニコラエフカ飛行場カムチャツカエリゾヴォ飛行場に配備されています。
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2020年4月9日、エリゾヴォ飛行場に駐留する第317混成航空連隊所属Il-38は、「最大行動半径」での飛行を行ないました。
つまり、航続距離一杯の飛行を行なったという事でしょう。
今回の太平洋艦隊広報部発表を見る限り、Il-38エリゾヴォからニコラエフカへ移動したようです。
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なお、4月9日に日本航空自衛隊は、オホーツク海日本海を飛行する2機の対潜哨戒機Il-38に対し、戦闘機を緊急発進させています。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2020年4月9日公表
【ロシア機の日本海及びオホーツク海における飛行について】

おそらくは、今回の飛行戦術演習へ参加したIl-38でしょう。
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