ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュはウラジオストクへ帰投した
- カテゴリ:ロシアの水上艦
『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2020年4月13日15時12分配信
【太平洋艦隊の病院船「イルティシュ」はウラジオストクへ到着した】
モスクワ、4月13日、インタファクス
太平洋艦隊の病院船「イルティシュ」はウラジオストクへ到着し、患者の受け入れを準備する。
艦隊広報サービスは発表した。
「2020年4月13日、太平洋艦隊の病院船イルティシュは、ウラジオストク地域のバサルギナ岬海域の泊地へ入りました
広報サービスは伝えた。


「ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将の指示に沿って、イルティシュは沿海地方のロシア国防省の医療施設の負担を軽減する目的で、必要なら非感染患者を配置する可能性の為の準備を行ないます」
広報サービスは付け加えた。
広報サービスによると、船には「最新の検査室、手術室、人工呼吸の為の装置を含む蘇生の為の機器」が在る。
「イルティシュ」船内には患者の為の100席が配置され、必要に応じて追加の席を配置できる。
ショイグは4月7日、東方軍管区及び太平洋艦隊の司令官へ、10日以内に船の収容数を450席へ増加させるように指示を出した。
太平洋艦隊の病院船「イルティシュ」は1991年に建造され、専門的な医療を提供し、沿岸と海上から負傷者と病人を受け入れる為に意図されている。
数年前、船は完全に近代化され、今や最新の医療機器を備えている。
今日(4月13日)、沿海地方では、4件のコロナウイルス感染が記録された。
プロジェクト320病院船「イルティシュ」は、ポーランドのシュチェチン造船所で1988年11月25日に起工され、1989年7月6日に進水し、1990年7月31日に竣工し、1990年8月10日にソ連海軍へ就役しました。
就役後は太平洋艦隊へ配備されました。
2013年秋から約1年間かけてナホトカ艦船修理工場で近代化改装が行なわれました。

[ロシア海軍のオビ級病院船は復帰する]
2016年5月にはクリル諸島のマトゥア島(松輪島)の調査へ参加しました。
[クリル諸島のマトゥア島でロシア海軍太平洋艦隊の基地建設の為の調査が進められている]
2016年8月から9月まで東南アジアへの遠距離航海を行ない、この間にASEAN諸国の国際演習『ADMMプラス』へ参加しました。
[ASEAN諸国の国際演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュはウラジオストクへ帰港した]
2017年前半には地中海東部(シリア)へ派遣されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュは地中海東部からウラジオストクへ帰投した]
2018年9月のロシア連邦軍大演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の大型水上艦はオホーツク海で揚陸艦部隊を護衛した]
2019年8月下旬に宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入り、太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊水上艦艇部隊はオホーツク海で演習を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊水上艦艇部隊はカムチャツカ半島へ到着した]
最近では、2020年3月末~4月初頭の太平洋艦隊戦術演習へ参加し、オホーツク海へ進出しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊カムチャツカ方面部隊は演習を終えて基地へ戻る]
演習完了後、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、ウラジオストクへ帰投する「イルティシュ」の収容患者数の増加を命じました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュは新型コロナウィルスに関連して患者の収容人数を増やす]
ロシア国内でも新型コロナウイルス感染者は増加しており、今後の極東地域での増加に対処する為、極東地域の軍病院へ入院しているコロナウイルス感染者以外の患者を「イルティシュ」へ移し、軍病院のベッド数に空きを作るのが目的です。
4月13日、「イルティシュ」はウラジオストクへ帰投しました。

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