ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクは『シリア・エクスプレス』に従事する
- カテゴリ:地中海情勢(2020年)
『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2020年4月21日0時31分配信
【地中海へロシア連邦海軍の大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」が入った】
イスタンブール、4月21日、インタファクス
黒海艦隊の大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」は、ボスポラス海峡を通過し、地中海エリアへ進んだ。
イスタンブールの情報サイトは伝え、海峡を通過する際の写真を公表した。
イスタンブールのサイトは、大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」が、地中海のロシア海軍の物資-技術サービス供給所が置かれているシリアのタルトゥース港へ向かっていると確信している。
艦の吃水線から判断し、同艦は大量の荷物を積んでいる。
これは、大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」のシリアへの今年2度目の航海となる。
合計してロシアの大型揚陸艦は、1月から3月に少なくとも6回のシリアへの航海を行なった。
地中海では、ロシア戦隊が恒常的に活動している。
それは、15隻までの戦闘艦及び支援船で構成されると以前に黒海艦隊広報サービスは伝えた。
ロシア連邦海軍常設連合部隊を構成するロシアのフリゲート、更にディーゼル潜水艦は、以前に地中海から何度もシリアの過激派へ「カリブル」による打撃を与えた。
海外メディアによれば、ロシア海軍の大型揚陸艦及び補助船隊、更にチャーター船は、ラタキアのフマイミーン飛行場のロシア航空群、タルトゥースの海軍物資-技術サービス供給基地、そしてシリア政府軍の為に貨物を送り届ける「シリア・エクスプレス」と呼ばれる作戦へ参加している。
ロシア海軍の大型揚陸艦は、2013年1月以降、黒海沿岸(ノヴォロシースク或いはセヴァストーポリ)からシリアのタルトゥースへ貨物や人員などを輸送する任務、いわゆる「シリア・エクスプレス」に従事しています。

当初は大型揚陸艦のみが「シリア・エクスプレス」へ参加していましたが、2015年夏以降は海軍がチャーター或いは購入した貨物船も参加するようになりました。
「シリア・エクスプレス」へ参加しているのは、主に黒海艦隊所属艦です。
黒海艦隊の大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(1987年就役)は、2016年には3回(1月上旬、1月下旬、2月中旬)の「シリア・エクスプレス」へ従事しましたが、同年3月初頭に帰投して以来、長らくシリアへは派遣されていませんでした。
2016年から2017年までセヴァストーポリでオーバーホールを行なった後は黒海で行動しており、2020年1月にも黒海艦隊の演習へ参加しています。
2020年3月2日、「ノヴォチェルカッスク」は4年ぶりにボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、「シリア・エクスプレス」に従事しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ノヴォチェルカッスクはボスポラス海峡を通過してシリアへ向かった]
3月14日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、セヴァストーポリへ帰投しました。
そして4月20日、再びボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[黒海艦隊]
潜水艦「クラスノダール」:2019年3月中旬から地中海東部に滞在
潜水艦「ノヴォロシースク」:2019年12月初頭から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2020年2月末から地中海東部に滞在
哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」:2020年1月末から地中海東部に滞在
対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」:2020年1月中旬から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「サラトフ」:2020年4月中旬から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」:2020年4月下旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「キネリ」:2019年10月中旬から地中海東部に滞在
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」:2020年1月中旬から地中海東部に滞在
工作船PM-56:2020年3月下旬から地中海東部に滞在
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