ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは地中海東部で対空防衛演習を行なった
- カテゴリ:地中海情勢(2020年)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2020年5月12日9時20分配信
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
【黒海艦隊の小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」乗組員は地中海で対空防衛訓練を実施した】
地中海のロシア海軍常設グループの一員として任務を遂行している黒海艦隊の小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」乗組員は、対空防衛訓練を実施した。
演習の筋書きの下で艦の対空防衛班は、「オレホヴォ・ズエヴォ」へのコースを進む仮想敵航空機グループを感知した。
小型ロケット艦の対空防衛班は、仮想敵空中攻撃手段を撃退する為の行動方式へ取り組んだ。
訓練中、艦の戦闘情報所は模擬目標を探知、分類し、対空防衛班は、撃破距離へ進入してきた仮想空中目標を、ミサイルの電子発射により成功裏に破壊した。
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」は、2020年4月から地中海のロシア海軍常設グループの一員として任務を遂行している。
プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の7番艦「オレホヴォ・ズエヴォ」は、ゼレノドリスクの『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2014年5月29日に起工されました。
[ロシア黒海艦隊の為の小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォが起工された]
2018年7月18日に進水しました。



2018年9月に内陸水路経由で黒海沿岸のノヴォロシースク海軍基地へ回航されました。

2018年11月19日までに黒海で洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは黒海で洋上試験を開始した]
洋上試験は2018年12月初頭に完了し、12月6日にノヴォロシースクからセヴァストーポリへの移動を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは洋上試験を完了した]
2018年12月7日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォはセヴァストーポリへ到着した]
2018年12月10日、「オレホヴォ・ズエヴォ」への海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[プロジェクト21631小型ロケット艦の7番艦オレホヴォ・ズエヴォはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
就役後、基地で乗組員の慣熟訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年12月19日13時16分配信
【黒海艦隊の最新小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」乗組員は海へ出る準備を行なう】
基地での訓練を終えた「オレホヴォ・ズエヴォ」は海上訓練へ移行し、2019年1月21日には黒海艦隊海軍航空隊の前線爆撃機Su-24Mと対戦方式の対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは海上で前線爆撃機Su-24Mと『対決』した]
2月6日には一旦セヴァストーポリへ帰港しました。

2月18日にセヴァストーポリを出航し、海上での戦闘訓練を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは黒海で戦闘訓練を行なう]
その後、2月19日に黒海へ入ったアメリカ海軍のミサイル駆逐艦「ドナルド・クック」の監視任務へ派遣されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォと偵察艦イワン・フルスは黒海へ進入したアメリカ海軍のミサイル駆逐艦ドナルド・クックを監視する]
ミサイル駆逐艦「ドナルド・クック」はウクライナを訪問した為、「オレホヴォ・ズエヴォ」は監視任務を解かれ、一旦セヴァストーポリへ戻った後、2月26日から海上での戦闘訓練を再開しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは黒海で対空戦闘訓練を行なった]
乗組員の慣熟訓練を一通り終えた「オレホヴォ・ズエヴォ」はセヴァストーポリを抜錨し、初の地中海航海へと出発しました。

2019年3月26日にボスポラス海峡を通過し、その後地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは地中海東部(シリア沖)へ行く]
4月23日未明には、フリゲート「アドミラル・エッセン」及び「アドミラル・グリゴロヴィチ」と共に夜間の通信訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の軍艦は地中海東部で夜間の通信訓練を行なった]
5月13日、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」と共にシリアのタルトゥース港へ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォはシリアのタルトゥースへ入港した]
その後も地中海東部に滞在していましたが、6月19日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは地中海を去った]
翌12月20日に母港セヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは地中海東部(シリア沖)からセヴァストーポリへ帰投した]
その後は黒海で演習などに従事していましたが、2020年4月20日頃にセヴァストーポリを出航し、4月21日にボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは地中海東部へ行く]
5月1日には、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」、哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」、対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」と共に地中海東部で機雷源を突破する演習を行ないました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部で機雷源突破演習を行なった]
そして5月12日には地中海東部で対空戦闘訓練を行ないました。
ミサイルを仮想発射(電子発射)したとの事ですから、高射ミサイル複合体「ギブカ」を使用したようです。

[ロシア海軍の高射ミサイル複合体ギブカはアップグレードされる]
現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[黒海艦隊]
潜水艦「ノヴォロシースク」:2019年12月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「クラスノダール」:2019年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2020年2月末から地中海東部に滞在
哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」:2020年1月末から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」:2020年4月末から地中海東部に滞在
対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」:2020年1月中旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「キネリ」:2019年10月中旬から地中海東部に滞在
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」:2020年1月中旬から地中海東部に滞在
工作船PM-56:2020年3月下旬から地中海東部に滞在
- 関連記事
-
- ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリン、対破壊工作艇カデート、救助曳船SB-36は地中海東部へ向かった
- ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦サラトフとノヴォチェルカッスクは『シリア・エクスプレス』に従事する
- ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは地中海東部で対空防衛演習を行なった
- ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部で機雷源突破演習を行なった
- ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは地中海東部へ行く
スポンサーサイト