ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワのオーバーホールは2020年6月26日に完了する
- カテゴリ:ロケット巡洋艦スラヴァ型

『タス通信』より
2020年5月18日22時30分配信
【黒海艦隊旗艦・巡洋艦「モスクワ」の修理は6月26日の完了が計画されている】
セヴァストーポリ、5月18日/タス通信
黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」のドック修理の完了は6月26日に予定されている。
月曜日に『第13艦船修理工場』広報サービスは報道陣へ伝えた。
「巡洋艦は現在、セヴァストーポリの北方ドックに居ます。
修理作業は計画通りに進んでおります。
それ(計画)に沿って、ドック修理は6月26日に終了する予定です」
声明では、こう述べられた。
以前、防衛産業企業体の情報提供者は、「モスクワ」の修理完了は6月20日までに計画されていると『タス通信』へ伝えた。
艦は4月22日にドックへ置かれた。
『第13艦船修理工場』広報サービスが指摘したように、ドック修理は、この会社の専門技術者により実施されるメンテナンスと並行して進められている。
作業の大部分は、艦船修理所の主要製造設備により行なわれている。
巡洋艦「モスクワ」は、プロジェクト1164「アトラント」のトップ艦である。
1983年に運用へ入った。
艦の主要打撃兵装は、ミサイルP-1000「ヴルカーン」の16基の発射装置である。
巡洋艦は、2015年後半に地中海のロシア海軍作戦連合部隊を率い、その対空防衛手段でシリアのロシア航空基地フマイミーンをカバーした。
2016年7月22日、巡洋艦「モスクワ」はナヒーモフ勲章を授与された。
黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)は、2015年までは何度も長期航海を行なっていました。
[ロシア海軍黒海艦隊の艦船は2015年に総計50万海里以上を航行した]
2015年1月1日の時点では、太平洋遠征(ニューギニア沖まで進出)から戻る途中であり、オマーンで新年を迎えました。
[ロケット巡洋艦モスクワ遠距離航海(2014年9月-2015年1月)]
2015年5月には中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』へ参加しています。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]
2015年6月には、エジプト海軍との合同演習『友情の橋-2015』へ参加しました。
[合同演習『友情の橋-2015』を終えたロシア海軍とエジプト海軍の艦船はアレクサンドリアへ戻った]
2015年6月下旬から8月初頭まで大西洋へ進出し、アンゴラと赤道ギニアを訪問しています。
[ロシア黒海艦隊大西洋遠征(2015年6月-)]
2015年9月24日にセヴァストーポリを出航して地中海東部(シリア沖)へ向かい、2016年1月9日に帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアからセヴァストーポリへ帰港した]
2016年5月21日から7月16日までセヴァストーポリの第13艦船修理工場の浮きドックへ入渠しました。
2016年7月22日、視察のためにセヴァストーポリを訪れたロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将によりナヒーモフ勲章が授与されました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはナヒーモフ勲章を授与された]
2016年7月31日、2017年7月30日、2018年7月29日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。
「モスクワ」は、2018年から近代化改装の開始が予定されていましたが、実行には移されませんでした。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2018年からセヴァストーポリで近代化改装を行なう]
結局、セヴァストーポリの『第13艦船修理工場』で「モスクワ」の修理を行なう事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはセヴァストーポリで修理を行なう]
2019年6月5日、「モスクワ」はセヴァストーポリを出航し、黒海へ出ました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは3年ぶりに出航した]
2019年7月28日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。

その後、セヴァストーポリで機関の修理を行ないました。
2019年12月4日、他の黒海艦隊所属艦と共に、緊急出航などの訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは緊急出航訓練を行なった]
「モスクワ」は2020年4月22日からセヴァストーポリ北方乾ドックでの修理を開始し、6月26日に完了する予定です。


オーバーホール完了後、2020年8月には地中海東部への派遣が予定されています。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2020年7月にオーバーホールを完了し、8月に地中海へ行く]
今回のオーバーホールにより「モスクワ」の寿命は10年間延長され、2020年代末まで現役に留まる事が可能となります。
ただし、予算の都合により、以前に予定されていた大規模な近代化改装は実行に移される可能性は無さそうです。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワのオーバーホールは2020年6月までに完了し、2030年頃まで現役に留まる]
2020年代末に再び「モスクワ」の寿命が延長される可能性もゼロに近く、同艦は2030年頃には退役する事になるようです。
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