ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは進水した
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2020年5月22日16時19分配信
【『北方造船所』で第3のプロジェクト22350フリゲートが進水した】
5月22日・金曜日、『北方造船所』でプロジェクト22350フリゲートの2隻目の生産艦(総計で3隻目)「アドミラル・ゴロフコ」が進水した。
この情報は、『Mil.Press FlotProm』が同社広報サービスより確認した。
コロナウイルス感染COVID-19の蔓延に対する制限に関連し、行事は閉鎖モードで報道関係者の参加無しに行なわれた。
進水には、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将、『統合造船業営団』総裁顧問(軍事造船)ヴィクトール・チルコフ、『北方造船所』総取締役イーゴリ・ポノマリョフ、『北方計画設計局』総取締役アンドレイ・ジャチコフが参加した。
『北方造船所』広報サービスが明らかにしたように、4月末~5月初頭にフリゲートは流線形フェアリング、塔マスト構造セクション、駆動軸及び砲の据え付けを行ない、船体水中部分の塗装を完了する。
2020年~2021年初頭には、艦の主用機器の供給が完了する。
工場の代理人によると、フリゲートの係留試験は2021年6月に開始され、全ての乗組員は2ヶ月間で入る。
フリゲートは2022年初頭に航行試験を行ない、同年秋に海軍への引き渡しが計画されている。
以前、2012年2月に起工された「アドミラル・ゴロフコ」は、ロシア製のガスタービン装置を装備する最初のプロジェクト22350艦になると伝えられた。
フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」と「アドミラル・カサトノフ」には、増速用エンジンとしてウクライナの企業『ゾーリャ機械設計』が製造したガスタービン装置が使われている。
プロジェクト22350フリゲートの満載排水量は5400トン、全長135メートル、幅16メートル。
艦は29ノットの速力を発揮する。
自立航行期間30日。
航続距離4500海里。
乗組員170名+海軍歩兵隊員20名。
22350フリゲートの主要打撃力は、高精度遠距離有翼ミサイル「カリブル」である。
この他、艦は130mm砲A-192、高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」、対潜兵器複合体「パケート」、ミサイル砲システム「パラシ」を装備する。
艦上にはヘリコプターKa-27PLが駐留する。
1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は、プロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」と共にサンクトペテルブルクの『北方造船所』で2012年2月1日に起工されました。
起工から2年後の2014年2月末からのウクライナ危機、3月のロシア連邦によるクリミア半島編入により、ウクライナとロシアの関係が悪化した為、ガスタービンエンジン(M90FR)の供給が途絶える事になりました。
元々、ソ連/ロシアの艦船用ガスタービンエンジンの製造には、ロシア及びウクライナの企業が関わっており、エンジンの最終組立はウクライナで行なわれていました。
(主要部品はロシアの企業で製造し、それをウクライナへ送って最終組み立て)
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]
ウクライナでの最終組み立てが出来なくなった為、その為の設備をロシア国内に建設し、完全にロシア国内だけでガスタービンエンジンを生産できる体制を構築する必要が生じ、この体制作りに数年を要しました。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦のガスタービンエンジンはロシア国内で製造されている]
ようやくガスタービンエンジン完全国産の目途が立ち、「アドミラル・ゴロフコ」用のガスタービンが造船所へ供給されました。
これにより、建造が遅延していた「アドミラル・ゴロフコ」も進水する目途が立ちました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2020年7月1日までに進水する]
以前には2020年4月末~5月初頭の進水が予定されていましたが、新型コロナウイルス流行の影響の為、5月22日に延期されました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2020年4月末~5月初頭に進水する]
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2020年5月22日に進水する]


現在の所、「アドミラル・ゴロフコ」のロシア海軍への引き渡しは2021年末に予定されています。
[プロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦は2021年末と2022年末にロシア海軍へ引き渡される]
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