ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海で対潜演習を行なう
- カテゴリ:ロシア北方艦隊(2020年-)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年5月22日19時43分配信
【巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と大型対潜艦「セヴェロモルスク」はバレンツ海で対潜演習を行なう】
本日(5月22日)、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、計画戦闘訓練任務へ取り組む為にバレンツ海へ出航した。
北方艦隊海上射爆場で、巡洋艦は大型対潜艦「セヴェロモルスク」と共に、仮想敵潜水艦を捜索、追尾、破壊する演習を行なう。
演習の様々な段階で、水中音響ブイを設置して空中から潜水艦の捜索を行なう対潜航空隊~ヘリコプターKa-27PL、航空機Il-38及びTu-142と連携する。
対潜演習は、双務形式で行なわれる。
敵役を北方艦隊の多目的潜水艦が演じる。
ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」が有している現代的な対潜兵器(ロケット魚雷、深海爆弾)と水中音響兵装(艦首水面下の水中音響複合体と曳航式水中音響ステーション)は、自立して、そして捜索打撃艦グループの一員として潜水艦の捜索及び追尾を行なう事を可能にする。
対潜任務の最も効果的な解決策は、水上グループと対潜航空隊が連携して水中状況に関する情報の交換を行なう事により得られ、敵潜水艦の捜索海域の大幅な増大を可能にする。
プロジェクト1164「アトラント」(「スラヴァ」級)ロケット巡洋艦の2番艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、2011年6月にセヴェロドヴィンスク市の艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航されて近代化改装が始まり、2016年12月末に工事と洋上試験を終えて艦隊へ復帰しました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]
2017年7月末の『ロシア海軍の日』のクロンシュタットでの観艦式へ参加した後、8月11日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊の艦船はセヴェロモルスクへ帰投した]
2018年7月末の『ロシア海軍の日』のクロンシュタットでの観艦式へ参加した後、母港へ戻らずに30年ぶりの遠距離航海へ出発し、地中海で行動した後、2018年11月23日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海遠征を終えて母港セヴェロモルスクへ帰投した]
2019年4月には重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)と共にバレンツ海とノルウェー海で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは洋上演習を終えて母港へ帰投した]
2019年7月末に『ロシア海軍の日』のクロンシュタットでの観艦式へ参加した後、母港へ戻らずに遠距離航海へ出発し、地中海、大西洋、黒海で行動した後、2020年2月8日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[巡洋艦マルシャル・ウスチーノフ遠距離航海(2019年8月-2020年2月)]
2020年5月5日から数日間バレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは射撃演習の為にバレンツ海へ出航した]

プロジェクト1155「フレガート」(ウダロイ型)大型対潜艦の9番艦「セヴェロモルスク」(1988年1月24日就役)は、2016年春から夏に掛けてムルマンスクの第35艦船修理工場のドックへ入渠し、オーバーホールとソナーのアップグレードが行なわれました。
[ロシア海軍は対潜艦のソナーのオーバーホールを実施する]
2016年10月15日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空打撃艦グループの一員としてセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]
航空打撃艦グループは2017年1月6日以降にシリア沖を離れて母港への帰路に就きましたが、「セヴェロモルスク」は同行せず、そのままインド洋への遠距離航海へと向かいました。
[大型対潜艦「セヴェロモルスク」インド洋遠征(2016年10月-2017年6月)]
2017年8月上旬から10月初頭まで北極海遠征を行ないました。
[ロシア北方艦隊の第6次北極海遠征(2017年8月-10月)]
2018年7月初頭にセヴェロモルスクを出航し、7月29日の『ロシア海軍の日』の主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクのネヴァ川の観艦式)へ参加しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はフィンランド湾へ入る]
主要海軍パレードが終わった後、そのまま遠距離航海へ出発し、地中海、アデン湾、アラビア海まで進出し、2019年5月に帰投しました。
途中までは「マルシャル・ウスチーノフ」も同行していました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクの遠距離航海(2018年7月-2019年5月)]
この遠距離航海中の2018年11月10日には、アデン湾で日本海上自衛隊の護衛艦「いかづち」と合同演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾で日本海上自衛隊の護衛艦と合同演習を行なった]
2019年6月23日には「マルシャル・ウスチーノフ」と共にバレンツ海へ出航し、対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海で対空戦闘訓練を行なった]
2019年7月3日、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、原子力水中ロケット巡洋艦「スモレンスク」、救助曳船SB-406と共にセヴェロモルスクを出航し、7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、7月中旬にクロンシュタットへ到着しました。
[2019年7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊艦船はクロンシュタットへ到着した]
2019年7月28日の『ロシア海軍の日』の主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクのネヴァ川の観艦式)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】
主要海軍パレードが終わった後、これらの艦船はクロンシュタットを去り、バルト海で対潜演習を行ないました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海で演習を行なった]
2019年8月1日からバルト海で始まったロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]
8月5日までに北海へ入りました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海を去り、北海へ入った]
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦スモレンスクと支援船2隻はバルト海を去った]
その後、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」と共にノルウェー海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"と大型対潜艦セヴェロモルスクはノルウェー海で演習を実施した]
8月19日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式及びバルト海演習『大洋の盾-2019』へ参加した北方艦隊の艦船は母港へ帰投した]
その後はムルマンスクの第35艦船修理工場でオーバーホールが行なわれていたようです。

2020年5月16日、対潜演習を行なう為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海で対潜演習を行なう]
5月22日、「マルシャル・ウスチーノフ」と「セヴェロモルスク」はバレンツ海で対潜演習を開始しました。
北方艦隊の原子力潜水艦が「敵役」を務め、艦載ヘリコプターKa-27PLは無論の事、海軍航空隊の対潜哨戒機Il-38とTu-142も演習へ参加します。
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