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ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリン、対水中工作艇カデート、救助曳船SB-36は地中海東部へ向かった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2020年5月24日10時0分配信
【黒海艦隊の海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」、救助曳船SB-36と対水中工作艇「カデート」はボスポラス及びダーダネルス海峡を通過する】

黒海艦隊海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」、救助曳船SB-36対水中工作艇「カデート」は、黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスの通行を行なう。

艦船支隊は、遠海ゾーンのロシア連邦海軍常設グループの一員として加わる艦船の計画ローテーションに基づいてセヴァストーポリから地中海への計画移動を行なう。

海上移動を行なっている乗組員は、黒海艦隊戦闘訓練射爆場で複合艦上戦闘演習を実施した。

計画では、本日の日中が終わる頃には、艦船支隊は遠海ゾーンの海軍常設連合部隊の一員として加わる。



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プロジェクト02668「アガート」海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、元々はベトナム海軍向けのプロジェクト266MEとして1994年にサンクトペテルブルクで起工されましたが、ベトナムがキャンセルした為に工事は中断しました。

その後、新世代掃海艦の為の機器のテスト用として建造が再開される事になり、2006年5月26日に進水しました。
[新型掃海艦プロジェクト02668「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」]

2007年7月25日からフィンランド湾で洋上試験を開始しました。
[新型掃海艇「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」洋上テスト開始 ]

洋上試験は2008年も続けられました。
[新型掃海艇「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」近影(2008年2月23日) ]
[新型掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリン近影(2008年6月12日) ]

2008年7月29日に内陸水路経由で黒海沿岸ノヴォロシースクへ回航されました。
[ノヴォロシースクの掃海艦「ヴィツェ-アドミラル・ザハリン」]

2009年1月17日にノヴォロシースクで海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[ロシア海軍新掃海艦「ヴィツェ-アドミラル・ザハリン」就役 ]

以後、ノヴォロシースク海軍基地をベースに黒海で活動しています。
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2017年4月5日には黒海東岸トルコ海軍との合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海で合同演習を行なった]

就役以来、黒海から出た事の無かった「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」でしたが、2018年1月21日にボスポラス海峡を南下して初めて地中海へ入り、2月24日までにシリア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンはシリア沖へ到着した]

シリア沖でパトロールを行なっていた「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、2018年5月29日に地中海を去り、その後、ノヴォロシースク基地へ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンは地中海を去り、母港ノヴォロシースクへの帰路に就いた]

その後、ケルチ海峡クリミア大橋の警備任務に就いていました。
[クリミア大橋を警護していたロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンはケルチ港へ入った]

2019年4月6日、「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、黒海地中海を結ぶボスポラス海峡へ入り、その後、シリア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンはシリア沖へ行く]

シリア沖で行動していた「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、2019年7月22日にダーダネルス海峡へ入り、母港ノヴォロシースクへ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンは地中海を去った]


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プロジェクト714海洋曳船MB-36フィンランドラウマ造船所で1981年12月15日に起工され、1982年4月23日に進水し、1982年10月31日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。

1998年7月9日付で海洋救助曳船に変更され、これに伴いSB-36と改称されました。

2004年9月には地中海へ派遣され、イタリア海軍との合同演習『イオネクス-2004』へ参加しました。

2006年2月にも地中海へ派遣され、NATOの対テロ活動『アクティブ・エンデバー』作戦へ参加しました。

2008年1月にも地中海へ派遣されています。

2010年8月にはアデン湾で海賊対処任務に従事し、同年8月2日にはタンカー「ダフナ」(2010年5月26日就航)へ接近する2隻の海賊ボートへ警告銃撃を行ない(アデン湾へ派遣される曳船には海軍歩兵隊員が乗る)、これを撃退しました。
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2015年8月~12月には地中海東部へ派遣されました。

2016年10月にセヴァストーポリからバルチースクへ回航された小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」「セルプホフ」へ同行しました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドル&セルプホフ近影]


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プロジェクト21980「グラチョノク」対水中工作艇の2番艇P-191「カデート」は、『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2010年5月7日に起工され、2011年7月に進水し、2012年5月15日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。

就役後はノヴォロシースク海軍基地へ配備されました。


2020年5月24日、この3隻はボスポラス海峡へ入りました。

「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、2020年1月から地中海東部に滞在している対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」と交代するようです。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部で機雷源突破演習を行なった]

SB-36は、外洋航行できない「カデート」シリアタルトゥース港まで曳航します。

「カデート」は、2019年10月からタルトゥース港の警備任務に就いている同型艇P-424「キネリ」(2015年3月16日就役)と交代するようです。
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現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「ノヴォロシースク」
2019年12月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「クラスノダール」2019年3月中旬から地中海東部に滞在
哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」:2020年1月末から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」2020年4月末から地中海東部に滞在
対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」2020年1月中旬から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「サラトフ」:2020年5月中旬から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」:2020年5月中旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「キネリ」:2019年10月中旬から地中海東部に滞在
工作船PM-562020年3月下旬から地中海東部に滞在
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