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ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはヘリコプターの発着訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年5月26日5時45分配信
【太平洋艦隊海上航空隊のヘリコプターKa-27乗員は大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」で発艦と着艦へ取り組んだ】

本日(5月26日)、戦闘訓練計画に沿って、ウラジオストク沖のピョートル大帝湾で、沿海地方太平洋艦隊海上航空隊の駐屯基地のヘリコプターKa-27乗員は、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」の甲板での組織的な発艦及び着艦、更には艦へ駐留する為のヘリコプターの受け入れへ取り組んだ。

実地訓練には、2機のヘリコプターKa-27捜索救助ヴァージョン対潜ヴァージョンが参加した。
日中に飛行士は大型対潜艦乗組員と連携し、移動中及び停止中の戦闘艦の甲板で15回の発艦及び着艦を行なった。
更に、ヘリコプターKa-27PS乗員は、マネキンを実際に水上から上げる海上に浮かぶ人員の捜索救助の練習任務へ取り組んだ。

訓練中、ヘリコプターは艦で燃料給油を行なった。



プロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」は、1980年4月19日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)のA.A.ジダーノフ記念造船工場(現「北方造船所」)で起工され、1983年3月26日に進水し、1986年2月15日に就役し、太平洋艦隊へ配備されました。
[ウダロイ型6番艦「アドミラル・トリブツ」]

2009年6月29日から11月16日まで初のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
[ロシア海軍第4次ソマリア遠征]

2011年12月10日から2012年5月3日まで2度目のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
アデン湾から帰港途中に中国海軍との合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊第7次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻った]

2014年からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で近代化改装が始まりました。

ガスタービンエンジンクロンシュタット海洋工場で修理されました。
[ロシア海軍艦艇のガスタービンエンジンの修理はクロンシュタットで行なわれる]

「アドミラル・トリブツ」の近代化改装は電子機器の交換がメインであり、新たに汎用射撃管制システム「バギラ-M」、戦闘情報管理システム「シグマ」、航海レーダーMR-231、MR-231-3が搭載されました。

汎用射撃管制システム「バギラ-M」
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【戦闘情報管理システム「シグマ-E」】

【航海レーダーMR-231】

【航海レーダーMR-231-3】

これに伴い、ディーゼル発電機も、従来の200kw×1基から300kw×2基に換装されました。


近代化改装を終えた「アドミラル・トリブツ」は、改装後の試験を兼ねて出航し、2016年6月20日に他の艦艇と共に宗谷海峡を東へ通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦艇、宗谷海峡通過(2016年6月20日)]

2016年7月に艦隊へ復帰しました。
[近代化改装を終えた大型対潜艦アドミラル・トリブツは2016年7月にロシア海軍太平洋艦隊へ復帰する]

2016年9月4日にウラジオストクを出航して中国へ向かい、中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加し、10月5日に帰港しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

2016年10月15日にウラジオストクを出航し、インド洋へ向かいました。
12月14日から21日までインドを訪れ、インド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』(2016年12月)]
インドからの帰路にフィリピン、韓国、日本を訪問し、2017年1月25日にウラジオストクへ帰港しました。

2017年2月上旬に日本海で戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは戦闘機Su-35Sと対空戦闘訓練を行なった]
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2017年6月15日には沿海地方ニコラエフカ基地に駐留する艦上対潜ヘリコプターKa-27PL及び艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

2017年9月下旬には、日本海オホーツク海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2017』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2017』(2017年7月、9月)]

2017年9月24日には他の合同演習参加艦船と共にラペルーズ海峡を東へ通過し、オホーツク海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

合同演習終了後もオホーツク海・カムチャツカ方面に留まり、10月28日にラペルーズ海峡を西へ通過して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2018年1月と2月にピョートル大帝湾で演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で演習を行なった]

2018年3月下旬の太平洋艦隊演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは対空戦闘訓練を行ない、短距離艦対空ミサイルを発射した]


2018年5月7日から7月12日まで東南アジアへの遠距離航海を行ない、日本にも寄港しました。
[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠洋航海(2018年5月-7月)]

2018年8月下旬の太平洋艦隊演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の40隻以上の艦船は日本海及びオホーツク海で演習を行なう]

2018年9月11日から17日までロシア極東部で実施された戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった]

2019年3月下旬に日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で5日間に渡る演習を行なった]

2019年4月1日から6月15日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊の東南アジア遠征(2019年4月-6月)]
この間、2019年4月29日~5月4日に黄海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2019』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2019』(2019年5月)]

2019年8月末からオホーツク海で行なわれた太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船はオホーツク海での演習を終えて母港へ戻る]

2020年3月末~4月末の太平洋艦隊オホーツク海演習へ参加し、5月5日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

2020年5月26日、「アドミラル・トリブツ」は、対潜ヘリコプターKa-27PL及び捜索救助ヘリコプターKa-27PS(第7062航空基地所属、普段は沿海地方ニコラエフカ飛行場に駐留)の発着艦訓練を行ないました。
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