ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフはバルト海で洋上試験を続ける

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2020年5月27日18時45分配信
【バルト艦隊は大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」の工場航行試験を保障する】
バルト艦隊の戦闘艦、補助艦隊の船、海上航空隊及び沿岸部隊は、カリーニングラードの沿バルト造船工場『ヤンターリ』で建造された大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」の工場航行試験を保障する。
艦隊主要基地~バルチースクでの試験中、艦の揚陸セクションで、大型揚陸艦の傾斜プラットフォームを介して、バルト艦隊の海軍歩兵連合部隊及び第11軍団の要員、様々な種類の装甲車両(戦車、装甲輸送車など)の乗船及び下船を行なった。
海上での試験中、戦闘艦及び船は、バルト艦隊の戦闘訓練エリアでの大型揚陸艦の乗組員の砲射撃を保障する。
海上航空隊の航空機及びヘリコプターは、艦の電波工学手段の上空飛行を行なう。
プロジェクト11711艦は、13両までの重車両(戦車)、或いは36両までの歩兵戦闘車や装甲輸送車、更には揚陸強襲部隊の要員を艦内に受け入れる事が可能である。

[プロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)]

プロジェクト11711大型揚陸艦の2番艦は、当初2010年に起工される予定でしたがキャンセルされ、2014年9月に改めて建造が決定されました。
[ロシア海軍の大型揚陸艦イワン・グレン型の2番艦が建造される]
「ピョートル・モルグノフ」と命名された2番艦の為の工事は2014年12月から始まりました。
[プロジェクト11711大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフの建造が始まった]
2015年6月11日、「ピョートル・モルグノフ」の起工式典が開催されました。
[ロシア海軍の為のイワン・グレン型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは起工された]
その後、屋外造船台で船体の組み立てや上部構造物の取り付けなどが進められました。
起工から約3年を経た2018年5月25日に進水しました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト11711大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは進水した]

艤装中の「ピョートル・モルグノフ」は、2018年12月末にディーゼル発電機を始動させました。
[ロシア海軍のプロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフはディーゼル発電機を始動した]
造船所の岸壁での「ピョートル・モルグノフ」の係留試験(と乗組員の居住)は2019年5月中旬に始まり、6月中旬には洋上試験の開始が予定されていました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは2019年5月中旬に係留試験を開始する]
[ロシア海軍の為のプロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは2019年6月中旬に洋上試験を開始する]
その後、洋上試験開始時期は2019年9月に延期されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは2019年9月に洋上試験を開始する]
結局、洋上試験(工場航行試験)が開始されたのは2019年12月13日でした。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフはバルト海で洋上試験を開始した]
「ピョートル・モルグノフ」のロシア海軍への引き渡しは、2019年末に予定されていましたが、2020年春頃に延期されました。
2020年1月23日、「ピョートル・モルグノフ」はバルト海で洋上試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフはバルト海で洋上試験を再開した]
試験を終えてバルチースクへ一旦戻った後、3月19日に出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフはバルト海で射撃試験を行なう為に出航した]
海岸への車両の上陸試験と30mmガトリング砲の射撃試験を行なった後、3月30日にカリーニングラードへ戻りました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフはバルト海での射撃試験を完了した]
洋上試験は4月中旬の再開が予定されていましたが、5月初頭に延期されました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフの洋上試験は2020年5月上旬以降に再開される]
結局、洋上試験(工場航行試験)が再開されたのは5月25日でした。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフはバルト海で洋上試験を再開した]
工場航行試験は6月初頭の完了が予定されており、その後、次の段階である国家試験が始まります。
国家試験が終わった後に「ピョートル・モルグノフ」はロシア海軍へ引き渡される事になりますが、その具体的な時期は、現段階では未定のようです。
プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」は、2018年6月20日に就役しています。
[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
以前にはプロジェクト11711の建造は2隻(イワン・グレン、ピョートル・モルグノフ)で終了する予定でしたが、2隻が追加建造される事になり、2019年4月23日に「ウラジーミル・アンドレーエフ」と「ワシーリー・トルシン」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト11711大型揚陸艦ウラジーミル・アンドレーエフとワシーリー・トルシンはカリーニングラードで起工された]
この2隻は、最初の2隻よりもサイズが拡大した改良型になります。
[サンクトペテルブルク国際海軍サロン(IMDS-2019)で改イワン・グレン型揚陸艦カイマンが公開された]
[改イワン・グレン型大型揚陸艦2隻は2023-2024年にロシア海軍へ就役する]
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