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ロシア海軍太平洋艦隊の艦載ヘリコプターの新人パイロットは救助船アラゲズで発着艦訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2020年6月22日3時48分配信
【太平洋艦隊のKa-27ヘリコプターの若い飛行士は初めて航空艦の甲板への着艦を行なった】

カムチャツカアバチャ湾海域で、ロシア北東軍集団独立混成航空連隊ヘリコプター飛行隊の若い乗員は、初めて救助船「アラゲズ」の甲板での発艦及び着艦へ取り組んだ。

対潜及び捜索救助ヘリコプターKa-27の乗員は、この2日間、着艦への最適なアプローチコース、正しい方向の選択及び正確な着艦の実地技量を向上させる。

更に飛行士は、救助船「アラゲズ」に居る飛行管理グループとの連携へ取り組み、船からの燃料給油を行なった。

合計で約30回の航空艦の甲板での発艦及び着艦が実行された。

飛行訓練コースの次の段階では、ヘリコプター飛行隊の飛行士は、夜間の艦の甲板への着艦へ取り組む。



『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
【救助船「アラゲズ」】

プロジェクト537「オシミノーグ」(蛸)救助船の2番船「アラゲズ」は、ウクライナニコラエフ市に在る『61コムーナ記念造船工場』で1979年11月29日に起工され、1984年7月28日に進水しました。
1989年1月28日にソ連海軍へ就役し、当初は黒海艦隊へ配備されていましたが、ソ連邦解体後の1993年9月20日に太平洋艦隊へ転属し、極東に回航されました。

「アラゲズ」は、1988年11月12日に就役したプロジェクト1855深海救助装置(バチスカーフ)AS-30の母船となりました。

「アラゲズ」AS-30は、2009年11月上旬から12月末まで、タタール海峡で消息を絶ったロシア太平洋艦隊対潜哨戒機Tu-142M3の捜索に参加しました。
[Tu-142墜落事故]

2016年2月から、最新鋭バチスカーフAS-40の一時的な母船となりました。
(本来の母船である最新鋭救助船「イーゴリ・ベロウソフ」が同年9月にウラジオストクへ到着するまでの間)
[ロシア海軍最新鋭バチスカーフAS-40は太平洋艦隊の救助船アラゲズへ受け入れられた]

2016年から2018年初頭までウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォート』でオーバーホールが行なわれました。


2017年4月の「アラゲズ」(『ダーリザヴォート』乾ドックへ入渠中)
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修理完了後、ペトロパブロフスク・カムチャツキー港へ回航され、AS-30の母船として活動しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦救助船アラゲズとバチスカーフAS-30はカムチャツカ沖で潜水艦救助訓練を行なった]

「アラゲズ」は、ロシア北東軍集団第438独立救助船大隊(「アラゲズ」プロジェクト05360救助船「ゲオルギー・コジミン」)に所属しています。

「アラゲズ」に搭載されているバチスカーフAS-30は、2011年から2013年まで近代化改装を実施し、プロジェクト18551へアップグレードされています。
[ロシア海軍太平洋艦隊のバチスカーフAS-30は深海試験を完了した]

2020年4月中旬には、カムチャツカ沖で実施された太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦と小型対潜艦はカムチャツカ半島沖で対潜演習を行なった]

2020年6月下旬には、エリゾヴォ飛行場に駐留する第175独立艦上対潜ヘリコプター飛行隊所属のヘリコプターKa-27PL(対潜型)Ka-27PS(捜索救助型)の発着艦訓練を行ないました。
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プロジェクト537救助船の1番船「エリブルス」は1975年4月20日に起工され、1976年8月21日に進水、1980年12月30日に就役し、黒海艦隊へ配備されましたが、1997年12月1日に除籍されています。
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