ロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはバルト海で潜航訓練を行なった

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2020年6月23日12時30分配信
【潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」はバルト艦隊の海上射爆場で深度190メートルへの潜航を行なった】
バルト艦隊の戦闘艦及び支援船の乗組員、海上航空隊は、ディーゼルエレクトリック潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」の錬成任務L-3の要素の実行を保障した。
計画錬成任務への取り組みの枠組みで、潜水艦の乗組員は、バルト海エリアに在るバルト艦隊の戦闘射爆場海域で深海潜航を行なった。
艦上演習実施の枠組みで、潜水艦の乗組員は、様々な深度での任務へ取り組み、最大潜航深度は190メートルだった。
深海潜航中、乗組員は全てのシステム及びメカニズムの動作を点検し、大深度での艦の制御と様々な方法での水面への浮上の行動手順へ習熟した。
演習の水中部門を完了した後、潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」乗組員は、水上への浮上を行ない、艦隊の戦闘訓練計画に沿って活動の実施を継続した。
潜水艦の演習は、バルチースク海軍基地の小型対潜艦「アレクシン」、基地掃海艦「レオニート・ソボリェフ」、救助船及び曳船により保障された。
B-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、ロシアのプロジェクト636.3「ワルシャワンカ」ディーゼルエレクトリック潜水艦である。
プロジェクト636.3潜水艦シリーズは、以前の「ワルシャワンカ」とは著しく異なっている。
更新された慣性航法複合体、最新の風貌の戦闘情報管理システム、現代的なミサイル-魚雷兵器を有している。
同プロジェクト潜水艦は、水上艦及び潜水艦との戦闘、機雷源の敷設、偵察実施の為に意図されている。
この潜水艦の主要な利点の1つは、低レベルの騒音に在る。
[プロジェクト06363潜水艦(黒海艦隊)]
ロシア海軍の為のプロジェクト06363潜水艦は、現在、黒海艦隊向けの6隻が2014年~2016年に就役しています。
全てサンクトペテルブルクの『アドミラルティ造船所』で建造されています。

プロジェクト06363は、プロジェクト877(キロ級)の輸出型プロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代通常動力潜水艦「カリーナ」級の開発設計作業の成果も一部取り入れられています。
プロジェクト06363潜水艦は、有翼ミサイル「カリブル」を標準装備しています。
(533mm魚雷発射管から発射する)
黒海艦隊の06363は、既にシリアで有翼ミサイル「カリブル」を実戦使用しています。
[ロシア海軍はシリアのテロ組織へ100発の巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[プロジェクト06363潜水艦(太平洋艦隊)]
そして太平洋艦隊向けにも6隻の06363潜水艦が『アドミラルティ造船所』で建造される事になり、建造契約は2016年9月7日に締結されました。
[サンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所はロシア海軍太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造契約を締結した]
2017年7月28日に最初の2隻~「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」と「ヴォルホフ」が同時に起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはサンクトペテルブルクで起工された]
B-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、2019年3月28日に進水しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはサンクトペテルブルクで進水した]
その後、『アドミラルティ造船所』で艤装が行なわれ、8月16日に最初の航行試験(工場航行試験)へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーは洋上試験を開始した]
8月19日には最初の潜航試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはバルト海で潜航試験を行なった]
その後も航行試験は続けられ、9月17日に『アドミラルティ造船所』へ戻りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーは2019年10月初頭から国家試験を開始する]
10月4日、「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、次の洋上試験(国家試験)の為に出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーは最終洋上試験を開始した]
10月10日に国家試験を完了し、『アドミラルティ造船所』へ戻りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーは最終洋上試験を完了した]
2019年11月21日には受領-引渡証書への署名が行なわれ、造船所からロシア海軍へ納入されました。
2019年11月25日、「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役しました。
[プロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
その後の動向は明らかにされていませんでしたが、就役後もバルト海に留まり、バルト艦隊のバルチースク海軍基地に「仮住まい」しながら慣熟訓練を行なっているようです。
今後、「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は太平洋艦隊へ配備されます。
太平洋艦隊向けの06363の2番艦B-603「ヴォルホフ」は、2019年12月26日に進水し、2020年3月2日から造船所の岸壁で係留試験を開始し、6月18日には最初の航行試験へ出発しました。

「ヴォルホフ」は2020年11月末に就役します。
[太平洋艦隊の為の第2のプロジェクト06363潜水艦ヴォルホフは2020年にロシア海軍へ就役する]
太平洋艦隊向けの06363の3番艦B-602「マガダン」と4番艦B-588「ウファ」は、2019年11月1日に起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦マガダンとウファはサンクトペテルブルクで起工された]
5番艦と6番艦は2020年に起工されます。
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