ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海へ向かった
- カテゴリ:地中海情勢(2020年)

『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2020年6月24日14時37分配信
【フリゲート「アドミラル・マカロフ」は地中海へ行き、ロシア海軍常設連合部隊へ加わる】
モスクワ、6月24日、インタファクス
フリゲート「アドミラル・マカロフ」は黒海から遠海ゾーンへの移動を行ない、艦は地中海に居るロシア海軍戦隊へ補充される。
「黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は、地中海の方向へ黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスの通行を開始しました。
そこで艦は海軍常設連合部隊へ加わります」
『インタファクス』が受け取った黒海艦隊発表では、こう述べられた。
艦の乗組員にとって、これは今年2回目の黒海から地中海への移動となる。
地中海では、ロシア戦隊が恒久的に活動している。
それには約10隻の艦と支援船が含まれている。
フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、長距離有翼ミサイル「カリブル」(試作設計局『ノヴァトール』、株式会社・航空宇宙防衛コンツェルン『アルマーズ-アンテイ』が開発)を装備している。
前日、ロシア黒海艦隊の有翼ミサイル「カリブル」を装備する潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」と、大型揚陸艦「アゾフ」が地中海へ向かった。
イスタンブールのサイトは、大型揚陸艦「アゾフ」が地中海のロシア海軍の物資-技術供給所が置かれているシリアのタルトゥース港へ向かっていると確信している。
ロシア黒海艦隊のプロジェクト11356Rフリゲート3番艦「アドミラル・マカロフ」(499、2017年12月27日就役)は、同型艦((11356Rの1番艦)「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)と共に2020年2月27日にセヴァストーポリを出航し、地中海へ向かいました。
2月28日にはボスポラス海峡へ入り、その後、地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・マカロフ"は地中海へ向かった]
先に地中海東部へ入っていた同型艦(11356Rの2番艦)「アドミラル・エッセン」(490、2016年6月7日就役)と合流し、各種戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で戦闘訓練を行なった]
4月に入ってからも3隻のフリゲートは一緒に行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で対潜戦闘訓練を行なった]
その後、「アドミラル・マカロフ」と「アドミラル・エッセン」は「アドミラル・グリゴロヴィチ」と別れ、4月9日にダーダネルス海峡とボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海を去った]
翌4月10日、「アドミラル・マカロフ」と「アドミラル・エッセン」は母港セヴァストーポリへ到着しました。
しかし、ヨーロッパにおける新型コロナウイルスの流行・感染拡大に関連し、「アドミラル・エッセン」と「アドミラル・マカロフ」は、暫くセヴァストーポリ港内の泊地に留め置かれる事になりました。
「アドミラル・エッセン」と「アドミラル・マカロフ」は3月末に外国港(おそらくはキプロスのリマソール港)へ寄港していた為、外国港を出てから14日間は検疫期間として乗組員は陸地へ上陸できず、艦内に留まる事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"はセヴァストーポリ港内へ入った]
「アドミラル・マカロフ」と「アドミラル・エッセン」は艦内の消毒などの措置が行なわれ、4月11日にセヴァストーポリ港埠頭へ入りました。
[地中海東部から戻ってきたロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は検疫措置を終えてセヴァストーポリ埠頭へ係留された]
それから2ヶ月以上経過した6月下旬、「アドミラル・マカロフ」はセヴァストーポリを出航し、6月24日にはボスポラス海峡へ入りました。
今後、「アドミラル・マカロフ」は地中海東部へ向かいます。
なお、前日の6月23日には、潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」と大型揚陸艦「アゾフ」がボスポラス海峡を南下して地中海へ入っています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海へ入った]
「アドミラル・マカロフ」は、地中海東部に居る同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」と交代するようです。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と救助曳船プロフェッソル・ニコライ・ムールはインド洋から地中海へ戻ってきた]
現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[黒海艦隊]
潜水艦「ノヴォロシースク」:2019年12月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」:2020年6月下旬から地中海東部に滞在
潜水艦「クラスノダール」:2019年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2020年6月下旬から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」:2020年4月末から地中海東部に滞在
対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」:2020年1月中旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」:2020年5月下旬から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「アゾフ」:2020年6月下旬から地中海東部に滞在
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」:2020年6月中旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「キネリ」:2019年10月中旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「カデート」:2020年5月下旬から地中海東部に滞在
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」:2020年6月下旬から地中海東部に滞在
救助曳船SB-36:2020年5月下旬から地中海東部に滞在
工作船PM-56:2020年3月下旬から地中海東部に滞在
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