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ヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年12月にロシア海軍へ就役する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2020年6月28日3時29分配信
【最新原子力潜水艦「カザン」の海軍への引き渡し時期が告げられた】
モスクワ、6月28日-ロシア通信社ノーボスチ

近代化プロジェクト885M(ヤーセン-M)原子力潜水艦のトップ「カザン」は、ロシア海軍へ2020年12月に引き渡される。
『ロシア通信社ノーボスチ』は、日曜日に『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフより伝えられた。

当初、潜水艦は昨年には海軍へ引き渡されていなければならなかったが、「ヤーセン」改善プロジェクトの試験は長引き、潜水艦の引き渡しは2020年に延期された。

「艦は、今年12月には海軍へ御引き渡ししなければなりません」
ラフマノフ
は話した。

多目的原子力潜水艦「カザン」、「ノヴォシビルスク」「クラスノヤルスク」「アルハンゲリスク」は、改善プロジェクト「ヤーセン-M」として建造され、13800トンの排水量を有し、潜航深度520メートル、乗組員64名、自立行動期間100日、水中速力31ノット。

兵装として機雷、533mm魚雷有翼ミサイル「カリブル」「オーニクス」が在る。

近代化プロジェクトは、基礎電子電波兵装複合体の基本要素が異なり、ロシアの製造者が供給する改善された兵装及び材料となる。
艦は、極超音速ミサイル複合体「ツィルコン」で武装しなければならない。



ロシア海軍第4世代原子力潜水艦であるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦の2番艦(改型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」としては1番艦)「カザン」は、2009年7月24日にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で起工されました。
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[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]

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プロジェクト885M「ヤーセン-M」は、以前の885「ヤーセン」(「セヴェロドヴィンスク」)よりも全長が10メートル短くなり(つまり129.2メートル)、533mm魚雷発射管は8門に減らされ(「セヴェロドヴィンスク」は10門)、4連装垂直ミサイル発射管は10基(「セヴェロドヴィンスク」は8基)に増加しています。
従いまして、885の改良型と言うよりは実質的に新しい設計の潜水艦と言えます。

北方艦隊への配備が予定されている「カザン」の乗組員の編成は、2016年3月までに完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊潜水部隊は新世代戦略原潜クニャージ・ウラジーミルと多用途原潜カザンの乗組員を編成した]

「カザン」は2017年3月31日に進水しました。

[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンはセヴェロドヴィンスク造船所で進水した]

2017年7月末からは、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンの係留試験が始まった]

2018年9月24日、「カザン」は最初の航行試験(工場航行試験)へ出発しました。

[ロシア海軍の為のヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンの航行試験が始まった]
試験は2019年1月初頭頃まで続きました。


当初、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2019年12月末に予定されていました。
[第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、航行試験の結果、幾つかの不具合が発覚した為、2019年中の引き渡しは実現できませんでした。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは延期されるかもしれない]

「カザン」は、2019年7月以降に航行試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年7月に航行試験を再開する]

しかし、不具合は完全に修正されたわけでは無く、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは、2020年末頃までに延期される事になりました。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは2020年に延期された]

一方、「カザン」の航行試験は白海で続けられ、12月5日には魚雷発射試験を行ない、水中目標へ2基の魚雷を一斉に発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で魚雷発射試験を行なった]

翌12月6日には水上目標への魚雷発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で水上目標へ魚雷を発射した]

白海での「カザン」の航行試験は、2019年12月半ばまで続けられました。

2020年にも「カザン」の航行試験は続けられます。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンの洋上試験は延長される]

「カザン」の最終洋上試験は2020年秋に始まります。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年秋に最終洋上試験を開始する]

「カザン」ロシア海軍への引き渡しは、試験が順調に進めば2020年12月末になります。


当初、「ヤーセン」級シリーズの建造は、原型1隻、改型6隻の計7隻で完了する予定でしたが、2019年6月27日、モスクワ州愛国者公園で開催された軍事機器展示会『アルミヤ-2019』の会場において、「ヤーセン-M」2隻の新たな建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級多用途原潜2隻とラーダ級潜水艦2隻が追加発注された]

この2隻は、2020年の起工が予定されています。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦2隻は2020~2021年に起工される]
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