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カムチャツカに駐留するロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31は増強される

『イズベスチヤ』より
2020年7月3日0時1分配信
【存在するのはMiG-31のみ:太平洋は迎撃飛行隊により閉鎖される】

近代化された重戦闘機はカムチャツカの航空連隊へ受け入れられる。
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カムチャツカには、重迎撃戦闘機MiG-31の追加の飛行隊が配備される。
追加分は太平洋艦隊海上航空隊混成連隊へ受け入れられる。
現代的な兵器を持つこれらの機体は、有翼ミサイル及び極超音速ミサイル、更には無人機を迎撃できる。
航空宇宙軍で採用されている分類に従えば、重量30トン以上の飛行装置は「空中艦」カテゴリーに属する。
MiG-31は、非公式に「戦闘空中艦」の名を受けている~その離陸重量は40トンを超える。
専門家の見解によると、この航空機極東及び北極の広大な領域を監視できる。
必要な場合、彼らは半島に配置されている艦隊の核戦力をカバーする。

[火山の上空]
カムチャッカ
MiG-31の追加の飛行隊を配備する基本的な決定は採択されたと国防省の情報提供者は『イズベスチヤ』へ話した。
近代化の後、航空機ペトロパヴロフスク・カムチャツキーエリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊第317混合航空連隊へ受け入れられる。

5月に太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将は、海上航空隊戦闘機がこの地域で革新的な戦闘訓練動作をマスターしている事を指摘した。
特に、演習中にMiG-31は、爆撃機Tu-95MSにより発射された有翼ミサイルを迎撃した。
そして戦闘機のペアは、非常に低高度を飛翔する超音速対艦ミサイル「モスキート」を撃墜した。

半島に駐留する機体は、ロシア領土の大部分をカバーすると軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフは指摘した。

「その射程距離と飛行速度により、迎撃機は、北極から我が国南東の境界線までの空域を監視できます」
彼は『イズベスチヤ』へ話した。
「これらの航空機は、広範囲の任務の遂行が可能です~太平洋上での爆撃機への同行、敵の航空機、更には有翼ミサイルの迎撃」

カムチャツカには、ロシア太平洋艦隊核戦力が駐留している事を専門家は強調した。

「近年、カムチャッカの防御は著しく強化されました」
歴史家は話した。
「この遠隔地域は、大いなる戦略的意味を有しております。
海軍歩兵部隊、沿岸ロケット部隊、潜水艦が配置されています。
そしてMiG-31は、グループ全体のカバーを提供します」


[空中艦]
MiG-31
は、その機長が公式に艦長と呼ばれているロシア軍で唯一の戦闘機である。
このような特権は、離陸重量43トン以上の航空機のパイロットが持つ。
武装を満載した複座迎撃機は、このレベルを超えており、その重量は旅客機Tu-134に相当する。
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今日において、1970年代末に作成された戦闘機の近代化ヴァージョンが軍備採用されている。
MiG-31BMは、完全に更新された機上電子機器と改良されたレーダーを得た。
空中目標の探知範囲は320kmに拡大された。
迎撃機は、280kmの距離で攻撃できる。
今の所、航空機は、このような距離の「空対空」ミサイルを装備した航空宇宙軍で唯一のものである。

以前に『イズベスチヤ』が書いたように、MiG-31の為の更なる長距離の弾薬が開発されている~それは、極超音速目標も迎撃できる。

「今日、世界の何処の国にも、MiG-31のような速度と高度で飛行する迎撃機は無く、このようなミサイルの装備についても同様です」
名誉試験飛行士イーゴリ・マリコフ大佐は『イズベスチヤ』へ話した。
「地域での彼らの主な用途は、敵の飛行機を追い払うことです。
MiG-31は、空中目標に対する仕事には非常に効果的です。
私は数多くのミサイルを発射しましたが、それは「手負いの獣」を作っているわけでは有りません。
弾薬は非常に強力でり、標的を粉々に破壊します。
偵察機も、他の飛行装置も、この戦闘機から逃れる事は出来ません」


MiG-31BMバージョンの60機の迎撃機の近代化契約は、2011年夏に署名された。
2014年秋に、更に54機のバッチの契約が締結された。
開発者によると、近代化ヴァジョンの戦闘効率性は、基本モデルと比較して2.6倍になった。

迎撃機をベースにして、以前には対衛星複合体と、地球軌道上に小型の宇宙装置を打ち上げる為の「飛行宇宙港」のプロジェクトが用意された。
戦闘機のユニークな特性は、最新兵器の装備を可能にした。
2018年には、極超音速ミサイル「キンジャール」を装備したMiG-31Kヴァージョンが提示された。
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弾薬により、航空機は、距離1000km以上の目標へ打撃を与える事が可能となる。

[カムチャツカの戦闘機]
現在、太平洋艦隊第317混成航空連隊へ加わっているMiG-31の戦闘機飛行隊は、以前には豊かで複雑な歴史を持つ独立第865戦闘機航空連隊だった。

公式の部隊の設立日は、第20襲撃機航空連隊が形成された1939年5月15日と見なされている。
しかし専門家は、その歴史は、1918年5月にモスクワロシア帝国軍の航空部隊の残余から独立偵察飛行支隊が形成された時に始まったと信じている。

大祖国戦争の間、連隊は何度も改名されたが、それは常に極東へ留まった。
1944年10月、それは第410襲撃機連隊となり、沿海地方からエリゾヴォ飛行場へ移転した。
1945年8月~9月、部隊は日本に対する戦闘行動へ参加し、シュムシュ島パラムシル島への海上揚陸の火力支援を行なった。
同年、それは第410戦闘機航空連隊へ改編された。

1958年に第410戦闘機航空連隊は解散したが、9年後、その王冠はカムチャッカに駐屯する第865戦闘機航空連隊へ移管された。
これは、ロシア帝国にルーツを持つ部隊を受け継ぐものとなった。
1985年、連隊のパイロットは最新のMiG-31迎撃機の再訓練を開始した。
完全にこの機体へ移行したのは1989年だった。

2009年、連隊航空機太平洋艦隊海上航空隊第7060航空基地へ移管され、近代化されたMiG-31BMへの交代が始まった。
その後、基地は太平洋艦隊第317混成航空連隊へ変身した。
戦闘機に加えて、それは対潜航空機Il-38ヘリコプターKa-27、輸送-戦闘ヘリコプターKa-29、無人機「フォルポスト」「オルラン-10」で構成される。

MiG-31戦闘機飛行隊の増加は、カムチャッカ独立第865戦闘機航空連隊を復活させる計画が有ると言えるだろう。



[高空迎撃戦闘機MiG-31(ロシア太平洋艦隊)]
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カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場には、太平洋艦隊海軍航空隊迎撃戦闘機MiG-31が駐留しています。

エリゾヴォ基地
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エリゾヴォ基地MiG-31
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このMiG-31は、元々はロシア防空軍第865独立戦闘機航空連隊(1989年にSu-15からMiG-31へ機種改編)に所属していたのですが、防空軍空軍と合併した後の1998年7月1日に海軍航空隊へ移管されました。

その後、第865独立戦闘機航空連隊は廃止され、第317混成航空連隊の下の1個飛行隊へ改編されました。

現在は、約20機のMiG-31が配備されています。


現在、ロシア航空宇宙軍MiG-31は、電子機器を換装し、対地/対艦ミサイルの運用能力を付与するMiG-31BMへの近代化改修を行なっています。



太平洋艦隊海軍航空隊所属のMiG-31MiG-31BMへ改修される事になり、2019年2月20日に最初の2機がカムチャツカエリゾヴォ飛行場へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの慣熟訓練を進めている]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの飛行訓練を行なっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは空中戦闘訓練を行なった]

2020年2月8日、次のMiG-31BMエリゾヴォへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊へ高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]


現在の所、太平洋艦隊海軍航空隊では、第317混成航空連隊の下に1個飛行隊が配備されているMiG-31ですが、今後は更なる1個飛行隊が増強される事になるようです。
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