ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対潜演習を行なった
- カテゴリ:ロシア北方艦隊(2020年-)
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年7月13日19時59分配信
【北方艦隊の巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」は潜水艦捜索の合同演習を実施した】
本日(7月13日)、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」とロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、北方艦隊の戦闘訓練計画活動の枠組みにおいて、バレンツ海で対潜演習を実施した。
演習は、双務形態で実施された。
2隻の巡洋艦で構成される北方艦隊の捜索打撃艦グループへ、原子力潜水艦が対抗した。
演習計画の下で、水上艦と潜水艦の前には、バレンツ海の指定海域で互いを探知し、兵器複合体を使用するという課題が置かれた:対潜兵器は捜索打撃艦グループの為に、魚雷は潜水艦の為に。
演習の最初の段階で、水上巡洋艦及び水中巡洋艦の乗組員は、水中目標及び水上目標を捜索、追跡し、更には兵器複合体の仮想使用の課題へ取り組んだ。
捜索打撃艦グループ及び原子力潜水艦の乗組員の行動の評価は、艦が恒久駐屯所へ戻った後に出され、提出された報告書が綿密に分析される。
演習の実地段階で、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」乗組員は、水中目標へ対潜ミサイル複合体「ヴォドパード」によるミサイル魚雷射撃を実施し、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」乗組員は、深海爆撃を実施した。
演習中、水上巡洋艦及び水中巡洋艦の乗組員は、様々なモードや航行条件での戦術行動へ成功裏に取り組み、水中音響兵装の動作を点検した。
バレンツ海での戦闘訓練計画活動の完了後、ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」は、『ロシア海軍の日』へ捧げられるセヴェロモルスク市泊地での海上パレードへ参加する。

ロシア北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)は、今年5月からバレンツ海への出航を準備していました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海への出航準備を完了した]

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、今年6月末にバレンツ海とノルウェー海で演習を行なっていました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海とノルウェー海で演習を行なう]
2020年7月7日、この2隻を中核とする北方艦隊の艦船部隊はバレンツ海へ出航し、演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で演習を開始した]
演習の指揮官は、北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ中将です。

翌7月8日、「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」は、130mm連装砲による沿岸目標への艦砲射撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは艦砲射撃訓練を行なった]
7月9日、「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」は、バレンツ海で対艦ミサイルを発射しました。
「ピョートル・ヴェリキー」が発射したのは「グラニート」、「マルシャル・ウスチーノフ」が発射したのは「ヴルカーン」です。
この2隻の他に、ロシア航空宇宙軍の超音速爆撃機Tu-22M3も対艦ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは、ロシア航空宇宙軍の超音速爆撃機Tu-22M3と共にバレンツ海で対艦ミサイルを発射した]
7月10日、「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」は、バレンツ海で対空防衛訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空防衛訓練を行なった]
7月11日は対潜戦闘訓練が行なわれ、これで演習は終了しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海での演習を完了した]
その後も「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」はバレンツ海へ留まり、7月13日には北方艦隊所属の原子力潜水艦を相手に対潜演習を行ないました。
演習中、「ピョートル・ヴェリキー」は対潜ミサイルRPK-6「ヴォドパード」(全長8.2m、発射重量2445㎏、最大射程37㎞)を発射しました。

「マルシャル・ウスチーノフ」は対潜ロケットRPK-8「ザーパド」(RBU-6000)(全長1.83m、発射重量113㎏、最大射程5.8㎞)を発射しました。
[ロシア海軍の為の対潜/対魚雷ロケットの生産が再開される]
敵役を務めた原子力潜水艦の艦名は明らかにされていませんが、「水中巡洋艦」と言っているので、おそらくは第11潜水艦師団(対空母原潜師団)所属のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦或いはプロジェクト885原子力水中巡洋艦でしょう。

現在、北方艦隊には3隻のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦が在籍していますが、この内の「オリョール」は、7月26日にクロンシュタットで行なわれる『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為にバルト海へ行っており、当然ながらバレンツ海での演習へ参加する事は不可能です。
残る「スモレンスク」と「ヴォロネジ」の内、「ヴォロネジ」は最近では殆ど動いておらず、事実上予備役となっております。
プロジェクト885原子力水中巡洋艦は、1番艦「セヴェロドヴィンスク」(2014年6月17日就役)が在籍しています。

従いまして、今回の演習で敵役を務めたのは、「スモレンスク」か「セヴェロドヴィンスク」でしょう。
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年7月13日19時59分配信
【北方艦隊の巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」は潜水艦捜索の合同演習を実施した】
本日(7月13日)、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」とロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、北方艦隊の戦闘訓練計画活動の枠組みにおいて、バレンツ海で対潜演習を実施した。
演習は、双務形態で実施された。
2隻の巡洋艦で構成される北方艦隊の捜索打撃艦グループへ、原子力潜水艦が対抗した。
演習計画の下で、水上艦と潜水艦の前には、バレンツ海の指定海域で互いを探知し、兵器複合体を使用するという課題が置かれた:対潜兵器は捜索打撃艦グループの為に、魚雷は潜水艦の為に。
演習の最初の段階で、水上巡洋艦及び水中巡洋艦の乗組員は、水中目標及び水上目標を捜索、追跡し、更には兵器複合体の仮想使用の課題へ取り組んだ。
捜索打撃艦グループ及び原子力潜水艦の乗組員の行動の評価は、艦が恒久駐屯所へ戻った後に出され、提出された報告書が綿密に分析される。
演習の実地段階で、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」乗組員は、水中目標へ対潜ミサイル複合体「ヴォドパード」によるミサイル魚雷射撃を実施し、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」乗組員は、深海爆撃を実施した。
演習中、水上巡洋艦及び水中巡洋艦の乗組員は、様々なモードや航行条件での戦術行動へ成功裏に取り組み、水中音響兵装の動作を点検した。
バレンツ海での戦闘訓練計画活動の完了後、ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」は、『ロシア海軍の日』へ捧げられるセヴェロモルスク市泊地での海上パレードへ参加する。

ロシア北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)は、今年5月からバレンツ海への出航を準備していました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海への出航準備を完了した]

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、今年6月末にバレンツ海とノルウェー海で演習を行なっていました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海とノルウェー海で演習を行なう]
2020年7月7日、この2隻を中核とする北方艦隊の艦船部隊はバレンツ海へ出航し、演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で演習を開始した]
演習の指揮官は、北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ中将です。

翌7月8日、「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」は、130mm連装砲による沿岸目標への艦砲射撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは艦砲射撃訓練を行なった]
7月9日、「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」は、バレンツ海で対艦ミサイルを発射しました。
「ピョートル・ヴェリキー」が発射したのは「グラニート」、「マルシャル・ウスチーノフ」が発射したのは「ヴルカーン」です。
この2隻の他に、ロシア航空宇宙軍の超音速爆撃機Tu-22M3も対艦ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは、ロシア航空宇宙軍の超音速爆撃機Tu-22M3と共にバレンツ海で対艦ミサイルを発射した]
7月10日、「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」は、バレンツ海で対空防衛訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空防衛訓練を行なった]
7月11日は対潜戦闘訓練が行なわれ、これで演習は終了しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海での演習を完了した]
その後も「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」はバレンツ海へ留まり、7月13日には北方艦隊所属の原子力潜水艦を相手に対潜演習を行ないました。
演習中、「ピョートル・ヴェリキー」は対潜ミサイルRPK-6「ヴォドパード」(全長8.2m、発射重量2445㎏、最大射程37㎞)を発射しました。

「マルシャル・ウスチーノフ」は対潜ロケットRPK-8「ザーパド」(RBU-6000)(全長1.83m、発射重量113㎏、最大射程5.8㎞)を発射しました。
[ロシア海軍の為の対潜/対魚雷ロケットの生産が再開される]
敵役を務めた原子力潜水艦の艦名は明らかにされていませんが、「水中巡洋艦」と言っているので、おそらくは第11潜水艦師団(対空母原潜師団)所属のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦或いはプロジェクト885原子力水中巡洋艦でしょう。

現在、北方艦隊には3隻のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦が在籍していますが、この内の「オリョール」は、7月26日にクロンシュタットで行なわれる『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為にバルト海へ行っており、当然ながらバレンツ海での演習へ参加する事は不可能です。
残る「スモレンスク」と「ヴォロネジ」の内、「ヴォロネジ」は最近では殆ど動いておらず、事実上予備役となっております。
プロジェクト885原子力水中巡洋艦は、1番艦「セヴェロドヴィンスク」(2014年6月17日就役)が在籍しています。

従いまして、今回の演習で敵役を務めたのは、「スモレンスク」か「セヴェロドヴィンスク」でしょう。
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