ロシア海軍の新世代フリゲート"アドミラル・ユマシェフ"と"アドミラル・スピリドノフ"はサンクトペテルブルクで起工された
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2020年7月20日14時30分配信
【サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ユマシェフ」と「アドミラル・スピリドノフ」が起工された】
サンクトペテルブルク、7月20日-ロシア通信社ノーボスチ
プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ユマシェフ」と「アドミラル・スピリドノフ」は、サンクトペテルブルクの『北方造船所』で起工された。
『ロシア通信社ノーボスチ』特派員は報告した。
「これらの艦には、増加した弾薬が提供されます。
我々のロシアの造船所が、最も困難な黒海の課題を遂行する準備を整えている事を保証したいと思います」
産業貿易省のトップ、デニス・マントゥロフは式典で話した。
フリゲートは、『北方造船所』がロシア海軍の為に建造するプロジェクト22350の7番艦及び8番艦となる。
プロジェクト22350フリゲートの最初の生産艦「アドミラル・カサトノフ」は、7月15日に受領証書へ署名された。
北方艦隊の為に、フリゲートの第2の生産艦「アドミラル・ゴロフコ」が建造されており、それは5月に進水した。
プロジェクト22350艦は、ロシアの遠海ゾーン多目的フリゲートシリーズに含まれる。
プロジェクトは、2000年代前半に『北方計画設計局』で開発された。
プロジェクト22350警備艦は、敵の水上艦船、地上施設の破壊、巡視勤務、哨戒及び海上交通線の保護、対潜防衛及び対空防衛の為に意図されている。
フリゲートの全長は135メートル、幅16メートル、吃水4.5メートル、排水量4500トン、最大速力29ノット、航行距離4000海里(約7500km)、自立航行期間30日、乗組員約200名。
フリゲートの兵装には、対艦ミサイル「カリブル」と「オーニクス」の発射装置、高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」、対潜兵器複合体「パケート」、130mm砲装置A-192M(射撃距離22km、発射速度-毎分30発)を装備する。
艦上にはヘリコプターKa-27が駐留できる。

ロシア海軍の為の1等多目的フリゲート・プロジェクト22350は、現在までにサンクトペテルブルクの『北方造船所』で6隻が起工されており、1番艦は2018年7月28日に就役しました。
1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソヴィエト連邦海軍元帥ゴルシコフ)(艦番号454)は2006年2月1日に起工、2010年10月28日に進水し、2018年7月28日にロシア海軍へ引き渡されました。

[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
その後、2019年2月末から7月末まで世界を一周する遠距離航海を行ないました。
[フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"遠距離航海(2019年2月-7月)]
2番艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」(海軍元帥カサトノフ)(艦番号431)は2009年11月26日に起工、2014年12月12日に進水し、2018年12月下旬から洋上試験が始まり、2020年6月初頭に完了しました。
2020年7月15日にロシア海軍へ納入され、7月21日に正式に就役します。

[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2020年7月21日にロシア海軍へ就役する]
3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は2012年2月1日に起工され、2020年5月22日に進水しました。

[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは進水した]
4番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ」(ソヴィエト連邦海軍元帥イサコフ)は2013年11月14日に起工されました。
[サンクトペテルブルク北方造船所はプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・イサコフ」(と偵察艦「イワン・フルス」)を起工した]
3番艦と4番艦は、ガスタービンエンジンの供給が大幅に遅延した為、建造も遅延しています。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦のガスタービンエンジンはロシア国内で製造されている]
3番艦は2021年末、4番艦は2022年末にロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[プロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦は2021年末と2022年末にロシア海軍へ引き渡される]
建造は4隻で打ち切られる筈だったプロジェクト22350フリゲートですが、2018年7月末に就役した1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」の運用実績を踏まえ、建造が続行される事になりました。
2019年4月23日、プロジェクト22350フリゲートの第2シリーズとなる5番艦と6番艦が『北方造船所』で一斉に起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22350フリゲート"アドミラル・アメリコ"と"アドミラル・チチャーゴフ"はサンクトペテルブルクで起工された]
プロジェクト22350フリゲート5番艦「アドミラル・アメリコ」起工記念板

プロジェクト22350フリゲート6番艦「アドミラル・チチャーゴフ」起工記念板

プロジェクト22350フリゲート後期建造艦(5番艦~8番艦)は、有翼ミサイルの発射機が24基に増加します。
前期建造艦(1番艦~4番艦)は16基ですから、もう8基増やす事になります。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲートの5番艦以降は24基の巡航ミサイル(対艦ミサイル)を搭載する]
「アドミラル・アメリコ」は2024年、「アドミラル・チチャーゴフ」は2025年に就役予定です。
そして2020年7月20日、プロジェクト22350フリゲートの7番艦「アドミラル・ユマシェフ」と8番艦「アドミラル・スピリドノフ」が『北方造船所』で一斉に起工されました。
同じ日、クリミア半島のケルチのザリフ造船所では2隻のプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦が、セヴェロドヴィンスクの『セヴマシュ』では2隻のプロジェクト885M原子力水中巡洋艦が起工されました。
[ロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフとミトロファン・モスカレンコはクリミア半島のザリフ造船所で起工された]
今後、プロジェクト22350フリゲートは近代化されます。
先ず初めに、1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」が極超音速ミサイル「ツィルコン」の運用に関する部分的な近代化改装を行なうようです。
[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]
計8隻の建造が計画されているプロジェクト22350フリゲートは、北方艦隊に3隻、太平洋艦隊に3隻、黒海艦隊に2隻が配備されます。
太平洋艦隊へ配備される最初のプロジェクト22350フリゲートは、2019年4月23日に起工された5番艦「アドミラル・アメリコ」となります。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ3隻のプロジェクト22350フリゲート後期型が配備される]
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