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ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクは長期任務を終えてカムチャツカへ帰投した



『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年8月13日6時0分配信
【カムチャツカへ海上で長期任務を遂行した後の原子力水中巡洋艦「オムスク」が戻ってきた】

カムチャツカの恒久駐留所へ、長期航海任務を成功裏に遂行した後の有翼ロケット原子力水中巡洋艦「オムスク」が戻ってきた。

歓迎式典は、厳粛な雰囲気で行なわれた。
埠頭で潜水艦船員を出迎えたのは、ロシア連邦国防次官-軍事政治管理総局長アンドレイ・カルタポロフ大将、太平洋艦隊潜水部隊司令部の代表、カムチャツカ地方知事臨時代行ウラジーミル・ソロドフ潜水艦連合部隊本部の士官、更には潜水艦乗員の家族と親類であった。

桟橋への係留直後に行なわれた会合で、アンドレイ・カルタポロフ大将は、ロシア国防相セルゲイ・ショイグ上級大将に代わり、与えられた任務を成功裏に果たした潜水艦乗員を祝福し、戦闘訓練における船員の更なる成功を祈り、伝統に沿って巡洋艦「オムスク」艦長エフゲニー・ゾリン1等海佐へ子豚の丸焼きを贈った。

更に「オムスク」乗組員を、太平洋艦隊潜水部隊司令官ウラジーミル・ドミトリエフ中将、カムチャツカ地方知事代行ウラジーミル・ソロドフが祝福した。

遠距離航海方戻ってきた潜水艦に敬意を表し、太平洋艦隊潜水部隊の要員とゲストの為に、前日にウラジオストクから到着したA.V.アレクサンドロフ記念ロシア軍の古典的歌と踊りのアンサンブルのコンサートが上演された。



ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【K-186「オムスク」 プロジェクト949A】

プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦K-186は、1989年7月13日にセヴェロドヴィンスク北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1993年5月8日に進水、1993年12月10日にロシア海軍へ納入され、同年12月15日に聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。

この間、1992年7月3日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「オムスク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)

1994年1月21日に赤旗北方艦隊に編入され、ザーパドナヤ・リッツァ基地へ配備されました。
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1994年9月14日付で赤旗太平洋艦隊へ転属し、同年8月18日から9月10日にザーパドナヤ・リッツァ基地からカムチャツカ半島ヴィリュチンスク基地へ移動しました。

2007年~2008年にボリショイ・カーメニ市極東工場『ズヴェズダー』でオーバーホールを行ないました。

2008年7月25日の『ロシア海軍の日』にはウラジオストクの観艦式へ参加しました。
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2010年7月~8月には戦略演習「ヴォストーク-2010」へ参加しました。

2012年12月末に遠距離航海から帰投しました。
[オスカーII級原潜オムスクはヴィリュチンスク基地へ戻った]


2014年9月には戦略演習「ヴォストーク-2014」へ参加しました。

2015年に再び極東工場『ズヴェズダー』へ回航され、修理及び近代化改装工事が始まりました。


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2019年5月に日本海で航行試験を行なった後、6月29日に太平洋艦隊へ引き渡され、現役に復帰しました。
[近代化改装を終えた原子力水中巡洋艦オムスクはロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
「オムスク」の近代化改装の具体的な内容には触れられていませんが、おそらくは艦の寿命延長や核燃料の交換、一部の機器の更新などでしょう。

現役に復帰した「オムスク」は、7月28日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクの観艦式へ参加した後、8月9日にカムチャツカ半島の母港ヴィリュチンスクへ帰投しました。
[近代化改装を終えたロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクはカムチャツカ半島の基地へ戻った]

2019年9月初頭から実施されたロシア太平洋艦隊オホーツク海演習の一環として、「オムスク」は9月16日に対艦ミサイル「グラニート」を発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクは太平洋で長距離対艦ミサイルグラニート""を発射した]


2019年9月25日、太平洋艦隊プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー」(2013年12月23日就役)を「敵役」として魚雷攻撃訓練を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦オムスクは敵潜水艦への魚雷攻撃訓練を行なった]

2020年8月13日、「オムスク」は、長期にわたる海上任務を終えてカムチャツカ半島の母港ヴィリュチンスクへ帰投しました。

「任務」の具体的な内容には一切触れられていませんが、おそらくはオホーツク海でのパトロールでしょう。
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