ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の第1段階設計作業の契約が締結された
- カテゴリ:ロシアの艦載ヘリコプター

『タス通信』より
2020年8月26日0時9分配信
【ヘリコプター「ミノーガ」の試験設計作業の第1段階は2023年までに予定される】
クビンカ/モスクワ州、8月25日/タス通信
ヘリコプター「ミノーガ」の試験設計作業の第1段階は、フォーラム『アルミヤ-2020』において署名された契約によると、2023年までに予定されている。
『タス通信』は火曜日にホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』のトップ、アンドレイ・ボギンスキーより伝えられた。
「これは、試験設計作業の第1段階です。
地上での作業の為の試験基盤の作成についての話です。
これは、システム、ユニット、構造の要素の地上での作業です」
彼は話した。
2015年に作成が知られるようになった将来海上ヘリコプター「ミノーガ」は、将来的には、多目的艦載ヘリコプターKa-27を代替しなければならない。

ヘリコプターは、先ず第一に、潜水艦の探知、追尾、破壊の為に意図されている。
ヘリコプターの寸法は、艦の規格に合わせられており、機体自身は兵器を設置する為のモジュールを受け取る。
これに加え、ヘリコプターMi-26T2Vを供給する国家契約へ署名された。

Mi-26T2Vは、20トンの吊り上げ能力を持つ重幅広胴体輸送ヘリコプターである。
機体には、最新の統合機上電波電子機器複合体NPK-902Vが装備されており、昼間及び夜間におけるルート上の自動飛行の制御、前もって指定した地点へ進入し、着陸へ入る事を可能にする。
Mi-26T2Vの機上防衛複合体は、対空防衛システムのミサイルからの防護を保障する。
近代化されたヘリコプターの乗員構成には、5名が含まれる。
ロシア(ソ連)のヘリコプターメーカーである『カモフ』は、ソ連/ロシア海軍の一連の艦載ヘリコプターを開発しましたが、艦の格納庫などの制限により、寸法を大幅に変える事は有りませんでした。
これらのヘリコプターには、一貫して二重反転ローターが採用されました。
Ka-25(1961年7月20日初飛行、1971年12月軍備採用)
メインローター直径:15.74m
全長:9.75m
全幅:3.76m
全高:5.37m
通常離陸重量:6970kg
最大離陸重量:7140kg

Ka-27(1973年12月24日初飛行、1981年軍備採用)
メインローター直径:15.90m
全長:12.25m
全幅:3.80m
全高:5.40m
通常離陸重量:10700kg
最大離陸重量:12000kg

そして1990年代には、Ka-27シリーズの後継として新型艦載ヘリコプターKa-40(通常離陸重量12000-13000kg、最大離陸重量14000-15000kg)が計画されましたが、資金不足により開発は中止されました。


現在は、ロシア海軍の主力艦載ヘリコプターKa-27の近代化改修が進められており、機体寿命は10年間延長されます。
[ロシア海軍航空隊は2020年までに約50機の近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領する]
しかし、Ka-27を未来永劫に渡り使用し続ける事は出来ないので、『カモフ』による新たな艦上ヘリコプターが開発されることになりました。
[ロシア海軍の為の将来多目的艦上ヘリコプターが開発される]
[ロシア海軍航空隊の為の新世代艦上ヘリコプターは2020年までに作成される]
[Ka-27の後継となるロシア海軍の新世代艦載ヘリコプターが開発される]
将来艦上ヘリコプターは「ミノーガ」(ヤツメウナギ)と命名されており、機体のサイズはKa-27と同じ程度になるようです。
機体設計は全く新しいものとなりますが(つまりKa-27ベースにはならない)、二重反転ローターは受け継がれます。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプターはミノーガと命名された]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の為の新たな通信システムが開発される]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は全く新しい設計となる]
「ミノーガ」の概略設計は2019年7月までに完了しました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の概略設計は完了した]
2020年8月25日、モスクワ州クビンカの『愛国者公園』で開催されている国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2020』の最中に、「ミノーガ」の第1段階設計作業(試験-設計作業)の契約が締結されました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の本格的な設計作業は2020年に始まる]
「ミノーガ」の開発が完了し、量産が始まるのは2020年代後半になります。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は2025年頃から生産を開始する]
「ミノーガ」は、「対潜」、「捜索救助」、「兵員輸送」の3つのタイプへ短時間で変換できるモジュール方式のヘリコプターになるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は汎用タイプとなる]
更には無人タイプも開発される事になるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の無人型が開発される?]
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