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ロシア海軍の30mm機関砲AK-630は新たなヘルメット装着式目標指定システムを得る



『タス通信』より
2020年9月3日9時1分配信
【海軍は頭を回して艦砲を管制する為の特殊ヘルメットを受け取る】
モスクワ、9月3日/タス通信

ロシア海軍戦闘艦の乗組員は、頭を回して30mm自動砲AK-630の管制を可能にする目標指定ヘルメットを受け取る。
現在、新たなシステムは試験を行なっている。
『タス通信』コンツェルン『海洋情報システム-アガート』の軍事技術政策担当副総取締役・設計主任ニコライ・ボリソフより伝えられた。

「我々は、目標指定ヘルメットを使用する新たなヴァージョンの光学電子誘導システムを開発しております。
オペレーターは頭を回転させ、最初にAK-630を攻撃対象へ誘導し、そして更に、システムは目標を自動的に捕捉します。
複合体は工場試験が行なわれています」
ボリソフ
は話した。

コンツェルンの副総取締役・設計主任は、目標指定ヘルメットは、艦の近隣対空防衛ゾーンで、無人機ヘリコプター、有翼ミサイルなどのような空中目標の効果的な撃破を可能にする為のものであると説明した。
専門家は、ヘルメットは、更に、水上目標の初期目標指定の為にも使用できると付け加えた。

「開発は、既に輸出見本のパスポートを持っており、今後は、兵器システム市場のパートナーへ提供されます」
ボリソフ
は付け加えた。

6銃身速射砲装置AK-630は30mmの口径を有し、距離4kmまでの空中目標、距離5kmまでの敵の軽水上目標を撃破する為に意図されている。
ロシア海軍の殆ど全ての水上艦は、このような砲で武装している。

以前、ヘルメット装着式目標指定システムは、航空機で使用されていた。
特に、ソヴィエト社会主義共和国連邦中央設計局『アルセナル』(キエフ)で開発されたシステム「チェリ」と、その後のヴァージョン「スーラ」は、戦闘機MiG-29、Su-27と、その派生型(2014年以降はロシア製ヴァージョンのシステムに代替された)へ取り付けられた。
複合体は、頭を回して誘導ミサイル航空機関砲を素早く目標へ向ける事を可能にする。
パイロットの視界では、目標マークと照準マークがガラスバイザーに投影される。




30mm6銃身機関砲AK-630は、1964年から開発がスタートし、1976年1月6日にソ連海軍で軍備採用されました。

プロジェクト1134A大型対潜艦の1番艦「クロンシュタット」(1969年12月29日就役)以後、現在に至るまで、ソ連/ロシア海軍の大小の水上艦に装備されています。
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ロシア海軍の新世代水上戦闘艦~プロジェクト20380/20385/20386コルベットにも装備されています。
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登場以来、実に半世紀に渡って使用されているAK-630ですが、今後は、操作員の為の新たなヘルメット装着式目標指定システムが導入されます。

ロシア海軍艦上戦闘機MiG-29Kでも、同様のシステムが採用されています。
[ロシア海軍の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは新たなヘルメット装着式目標指定システムを得る]
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