ロシア海軍のラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキの建造は遅延している
- カテゴリ:プロジェクト677ラーダ潜水艦

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2020年9月4日3時5分配信
【『統合造船業営団』は最新潜水艦「ラーダ」の建造上の問題を明らかにした】
モスクワ、9月4日-ロシア通信社ノーボスチ
2隻のプロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦のシリーズ建造は、機器供給者の1つに問題が有るが故に遅延している。
『ロシア通信社ノーボスチ』は『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフより伝えられた。
潜水艦のトップ「サンクトペテルブルク」は既に作成され、海軍の一員として試験運用中である。
他の2隻~「クロンシュタット」と「ヴェリーキエ・ルーキ」の工事は15年以上になる。
「技術的には、我々の供給者の1つで、機器が性能通りに動作していませんでした。
この為に、最初の2隻のシリーズ艦の建造の完了は遅れています。
今のままでは、潜水艦の引き渡しは不可能に行き当たってしまうでしょう」
ラフマノフは話した。
この前のフォーラム『アルミヤ-2020』において、1隻の「ラーダ」潜水艦作成の為の新たな契約が締結された。
その前の展示会では、2隻の建造契約へ署名されたが、起工は遅れている。
プロジェクト677「ラーダ」潜水艦は、第4世代通常動力潜水艦に属しており、今日において、戦闘効率性や他の戦術-技術的特性の観点から、最も現代的かつ有望な国産通常動力潜水艦であると認められている。

[プロジェクト677ラーダ潜水艦 ]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]
ロシア海軍の第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は、『アドミラルティ造船所』で1997年12月26日に起工され、2004年10月28日に進水し、2010年4月22日に納入され、同年5月8日に就役しました。
しかし、「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2005年7月28日に起工された2番艦と2006年11月10日に起工された3番艦の建造工事は一旦凍結されました。
その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦と3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

2005年7月28日に起工された2番艦「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されました。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]
2006年に起工されていた3番艦は、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」の名で改めて起工されました。
[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]
これらの同型艦は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]
一方、1番艦「サンクトペテルブルク」は就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、2013年10月に北方艦隊へ転属しました。

[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]
2018年9月20日、2番艦「クロンシュタット」は進水しました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは進水した]
「クロンシュタット」は、2019年7月28日にサンクトペテルブルク(ネヴァ川)で行なわれた『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。

その後、また『アドミラルティ造船所』へ戻りました。

「クロンシュタット」と「ヴェリーキエ・ルーキ」のロシア海軍への引き渡しは、2021年11月25日に予定されています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキは2021年11月にロシア海軍へ引き渡される]
しかし、これらの潜水艦へ搭載する機器の一部が所定性能に達していない為、建造工事は遅れている事が明らかにされました。
その後、新たな「ラーダ」は発注されていませんでしたが、2018年11月末、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は、「ラーダ」級潜水艦は合計12隻が建造されると発言しました。
[ロシア海軍の為に12隻のラーダ級通常動力潜水艦が建造される]
2019年6月27日、軍事技術展示会『アルミヤ-2019』の会場において、プロジェクト677「ラーダ」2隻(4番艦と5番艦)の新たな建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級多用途原潜2隻とラーダ級潜水艦2隻が追加発注された]
この新規契約分2隻は2022年までに起工され、ロシア海軍への引き渡しは2025年と2027年に予定されています。
[2022年にロシア海軍のラーダ級潜水艦2隻が起工される]
2020年8月25日、軍事技術展示会『アルミヤ-2020』の会場において、プロジェクト677潜水艦1隻(6番艦)の建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト06363潜水艦1隻とラーダ級潜水艦1隻の建造契約が締結された]
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