ベーリング海演習(『大洋の盾-2020』)へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年9月16日6時42分配信
【太平洋艦隊の艦は遠海ゾーンでのグループ戦力演習へ参加した後にウラジオストクへ戻ってきた】
本日(9月16日)、ウラジオストクへ、大規模演習『大洋の盾-2020』及び遠海ゾーンのグループ戦力演習へ参加した旗艦~ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」率いる太平洋艦隊艦船支隊が戻ってきた。
主要基地へ入る前、ピョートル大帝湾で、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」、コルベット「グロームキー」は、艦載航空グループと合同で、太平洋艦隊海上航空隊の3機の艦上ヘリコプターKa-27を沿岸飛行場へ移動させる訓練を実施した。
海上での部隊の行動中、ヘリコプター乗員は、艦隊の艦で約50回の発艦及び着艦を行なった。
演習の活動部門は、8月24日から9月1日までベーリング海、アナドイル湾、チュクチ半島とカムチャツカ半島で行なわれた。
この期間中、海上目標への有翼ミサイル合同射撃を含む50回以上の戦闘訓練が実施された。
太平洋艦隊船員は、史上初めてチュクチ沿岸へ空挺部隊と海上揚陸部隊の組み合わせによる上陸を行ない、更に、初めてチュクチ海からコルベット戦術グループによる沿岸の隠蔽目標への砲射撃を実施した。
ロシア太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」は、2020年3月下旬から5月初頭まで日本海及びオホーツク海で戦術演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]
コルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」は、2020年4月初頭から6月下旬まで遠距離航海を行ない、太平洋へ進出しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"は遠距離航海を終えてウラジオストクへ帰投した]
これらの艦の一部は、2020年7月26日の『ロシア海軍の日』のウラジオストク(金角湾)の観艦式へ参加しました。
この5隻は、2020年8月15日までに小型対潜艦や支援船を伴い、ウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はウラジオストクを出航した]
この艦船部隊は、オホーツク海、カムチャツカ半島およびチュクチ半島沿岸で演習を行ないました。

8月17日には、カムチャツカ半島のアヴァチンスキー湾で、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」と大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」が、海上目標(海上曳航盾船)及び沿岸目標への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはカムチャツカ沖で砲撃訓練を実施した]

8月24日にはベーリング海北西部で複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」がヘリコプター発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフはベーリング海北西部で艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]
8月26日には2隻のコルベットがチュクチ沿岸のアナドイル湾で海上目標(海上曳航盾船)への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"グロームキー"と"ソヴェルシェーンヌイ"はベーリング海北部で砲撃訓練を行なった]
8月27日にはナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」と原子力水中巡洋艦「オムスク」がベーリング海で対艦ミサイルを発射しました。
同日、チュクチ沿岸から地対艦ミサイル「バスチオン」(オーニクス)の発射訓練も行われました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと原子力水中巡洋艦オムスクはベーリング海で対艦ミサイルを発射した]
8月28日には海軍航空隊の訓練飛行が行なわれました。
[ロシア海軍航空隊の4艦隊の航空隊は同時飛行訓練を行なった]
2隻のコルベットはベーリング海峡を超えてチュクチ海へ入り、8月29日には同海域で沿岸の地上目標への艦砲射撃訓練を行ないました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"グロームキー"と"ソヴェルシェーンヌイ"はチュクチ海で艦砲射撃訓練を行なった]
8月31日にはチュクチのプロヴィデニヤ湾で海軍歩兵部隊の上陸演習が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の海軍歩兵はチュクチで上陸演習を行なった]
これがベーリング海演習のフィナーレになったようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊のベーリング海演習は完了した]
演習参加部隊の主力は9月14日に宗谷海峡を西進し、日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2020年9月15日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
そして9月16日にウラジオストクへ帰投しました。
ウラジオストクへの入港前に艦載ヘリコプターKa-27(第7062航空基地所属)を駐留基地ニコラエフカ飛行場へ移動させました。



記事中に名前が出てくるロシア海軍の大規模演習『大洋の盾-2020』は、元々は2020年8月3日からバルト海で始まったものであり、当初は、主として7月26日の『ロシア海軍の日』にバルト海沿岸で行なわれた観艦式(バルチースク、クロンシュタット、サンクトペテルブルク)へ参加した艦船が参加していました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新鋭水上戦闘艦6隻は北海でミサイル発射訓練を行なった]
その後、ベーリング海での太平洋艦隊の大演習も『大洋の盾-2020』に組み入れられ、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ提督が複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」に座乗して演習を指揮しました。

[ロシア海軍の50隻の艦船がベーリング海演習へ参加している]
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