ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクの近代化改装は2023年に完了する

『タス通信』より
2020年9月25日9時39分配信
【情報筋:原子力潜水艦「イルクーツク」は2023年には太平洋艦隊の戦闘編制へ復帰できる】
モスクワ、9月25日/タス通信
20年以上に渡り修理と近代化を待っていたプロジェクト949A「アンテイ」多目的原子力潜水艦「イルクーツク」は、2023年には太平洋艦隊の戦闘編制へ復帰できる。
『タス通信』は造船分野の情報提供者より伝えられた。
「好都合な状況が重なれば、イルクーツクの復帰時期は2023年になるでしょう」
彼は話した。
『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。
以前、「イルクーツク」の太平洋艦隊潜水部隊の戦闘編制への復帰は、2017年に予定されていた。
その後、(復帰の)時期は2019年に延ばされ、更には2022年となった。
当初はK-132と呼ばれていた原子力潜水艦「イルクーツク」は、『セヴマシュ』(現在は『統合造船業営団』へ加入)で1985年5月8日に起工され、1987年12月29日に進水し、1988年12月30日に海軍へ引き渡された。
1990年に太平洋艦隊への艦隊間移動を行なった。
1993年に「イルクーツク」と命名された。
1997年以降は予備役となった。
2001年には修理の為の極東工場『ズヴェズダー』へ到着したが、修理及び近代化は2019年に始まった。
プロジェクト949A原子力潜水艦の主要打撃兵装は、24基の対艦ミサイル「グラニート」である。

これらは近代化中にミサイル「カリブル」や「オーニクス」、そして将来的には極超音速ミサイル「ツィルコン」を使用できる能力を取得しなければならない。
プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦K-132は、1985年5月8日にセヴェロドヴィンスクの北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1987年12月29日に進水、1988年12月30日にソ連海軍へ納入され、1989年1月4日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。

1989年10月31日に赤旗北方艦隊に編入され、同年11月16日にザーパドナヤ・リツァ基地へ配備されました。

1990年8月30日~9月27日にザーパドナヤ・リツァ基地からカムチャツカ半島のヴィリュチンスク基地へ移動し、1990年10月29日付で赤旗太平洋艦隊へ転属しました。

1992年4月28日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「イルクーツク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)
1997年11月には予備役に編入され、2001年11月には沿海地方のボリショイ・カーメニ市の艦船修理工場『ズヴェズダー』へ回航されました。

しかし、修理の為の予算の割り当ては無く、10数年に渡り『ズヴェズダー』の岸壁に係留されていました。

その後、主要兵装の長距離対艦ミサイルを換装する大規模な近代化改装(プロジェクト949AM)が行なわれる事になりました。
[オスカーII級原潜イルクーツクは高度な近代化を実施する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは汎用ミサイル発射機を装備する]
2019年7月から本格的な近代化改装工事が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクと原子力巡洋潜水艦マガダンの近代化改装が始まる]
工事が順調に進めば、「イルクーツク」は2023年に太平洋艦隊へ復帰します。
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