ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノは戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』で巡航ミサイル"カリブル"を発射した
- カテゴリ:プロジェクト06363潜水艦(黒海艦隊)
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2020年9月24日14時0分配信
【黒海艦隊の潜水艦は戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』の最中にミサイル射撃を成功裏に実施した】
黒海艦隊の潜水艦「コルピノ」乗組員は、戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』の枠組みで、戦闘射爆場の沿岸標的の位置へ複合体「カリブル」からのミサイル発射を実施した。
高精度兵器を使用する任務への取り組み中、「コルピノ」乗組員は、水中位置から1基のミサイル発射を行ない、沿岸射爆場の標的の位置へ成功裏に到達し、複雑な軌道に沿って100海里以上を飛翔した。
視覚観察手段(無人飛行装置)は、ミサイルが成功裏に目標へ命中した事を記録した。
戦闘訓練実行の安全を保障し、危険海域を閉鎖する為、20隻の戦闘艦及び補助船、更には黒海艦隊海上航空隊及び対空防衛部隊の航空機が参加した。
戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』の枠組みで、黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」、警備艦「プイトリーヴイ」、小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」と「オレホヴォ・ズエヴォ」、大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」、「アゾフ」、「ノヴォチェルカッスク」、ロケット艇「ナーベレジヌイェ・チェルヌイ」、「イワノヴェツ」、「シューヤ」、R-60、更にはエアクッションロケット艦「サムーム」を含む艦隊の20隻以上の艦艇が海上で任務を遂行する。
演習の様々な段階で、艦隊の艦と沿岸連合部隊、航空隊は複合ミサイル射撃を実施し、海上、沿岸、空中の目標へミサイル及び爆弾により打撃を与える。
[参照]
戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』は、2020年9月21日から26日まで南方軍管区の内陸射爆場~「プルドボイ」、「アシュルク」、「カプースチン・ヤール」、地上航空射爆場「アルスギルスキー」、「コパンスコイ」、更には黒海及びカスピ海エリアで実施される。

軍グループを構成して合同活動へ取り組む為、アルメニア、ベラルーシ、中国、ミャンマー、パキスタンの軍部隊が参加する。
アゼルバイジャン、インドネシア、イラン、カザフスタン、タジキスタン、スリランカの代表は、オブザーバーとしての参加が計画されている。
合計で戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ約8万名(戦闘部隊、後方部隊、技術支援部隊、更には対空防衛部隊、ロシア国家親衛隊及び非常事態省の特殊部隊を含む)の参加が計画されている。
2011年のウィーン文書の対象となる演習へ参加する軍の人員の最大数は、単一作戦指揮下で実施される演習で12900名までとなる。
射爆場での軍の実地行動には、250両の戦車、450両の歩兵輸送戦装甲戦闘車、200門の砲システム及び反応一斉射撃システムが関わる。
プロジェクト06363通常動力潜水艦の6番艦B-271「コルピノ」は、5番艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」共に2014年10月30日に起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは起工された]
2016年5月31日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第6のプロジェクト06363潜水艦コルピノは進水した]
2016年8月19日、航行試験を開始する為にサンクトペテルブルクより出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第6のプロジェクト06363潜水艦コルピノは航行試験を開始した]
航行試験終了後、2016年11月24日にロシア海軍へ引き渡され、正式の就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催されました。
[黒海艦隊の為の第6のプロジェクト06363潜水艦コルピノはロシア海軍へ就役した]
就役後もバルト海で慣熟訓練を行ない、2017年7月30日の「ロシア海軍の日」にはクロンシュタットの観艦式へ参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]
2017年8月中旬、先に就役した同型艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(2016年10月26日就役)と共に黒海艦隊基地へ向けて出航し、8月16日には北海へ入りました。
[ロシア海軍の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは黒海艦隊基地へ向かった]
2017年8月28日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。

[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海へ入った]
2017年9月1日には地中海東部に展開する他のロシア海軍艦船と共に各種の演習を行ないました
[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海で演習を行なう]
2017年9月14日、「コルピノ」と「ヴェリキー・ノヴゴロド」は、シリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ初めて計7基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノはシリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイルを発射した]
2017年10月5日、「コルピノ」と「ヴェリキー・ノヴゴロド」は、シリア政府軍の攻勢を支援する為、再びデリゾールのISIL施設へ計10基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノはシリア政府軍の攻勢を支援する為、デリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
2017年11月3日、「コルピノ」は、シリアのアブ・カマルへ計6基の「カリブル」を発射しました。
(同時にロシア航空宇宙軍の爆撃機Tu-22M3が空爆)
『タス通信』より
2017年11月3日17時17分配信
【ロシア軍のTu-22M3と潜水艦「コルピノ」はシリアの『イスラム国』戦闘員へ打撃を与えた】

「ヴェリキー・ノヴゴロド」と「コルピノ」は、2017年9月~11月に合計29基の「カリブル」を発射していますが、無論、2隻合わせても、これだけの「カリブル」を一度に搭載する事は出来ないので、1回発射する度にシリアのタルトゥースへ寄港してミサイルを補充していたようです。
結局、「ヴェリキー・ノヴゴロド」と「コルピノ」は、地中海東部に滞在し続ける事になり、2018年3月~4月には、予備の乗組員チームと交代しました。
それから約1年後の2019年4月30日、「コルピノ」は地中海を去り、ダーダネルス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノは地中海を去った]
5月3日、「コルピノ」はノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノはノヴォロシースクへ到着した]
10月7日、黒海で演習を行なう為、黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・エッセン」、小型対潜艦「カシモフ」、「スーズダレツ」などと共に出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2019年10月7日13時13分配信
【黒海艦隊の10隻以上の艦及び支援船は演習実施の為に出航した】
10月9日、「コルピノ」は沿岸目標及び水上目標へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノは黒海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
2020年1月9日に黒海で実施された北方艦隊と黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは黒海でロシア海軍北方艦隊及び黒海艦隊の合同演習を視察した]
「コルピノ」は、2020年9月21日~26日にロシア南部で実施される戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加します。
[ロシア海軍黒海艦隊は戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加する]
9月24日、沿岸目標へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
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