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ロシア海軍北方艦隊の潜水艦ウラジカフカスとカルーガはバレンツ海で『対決』した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月25日20時49分配信
【北方艦隊の潜水艦はバレンツ海で魚雷決闘を行なった】

北方艦隊コラ多種戦力小艦隊ディーゼルエレクトリック潜水艦「ウラジカフカス」「カルーガ」は、バレンツ海で、水中目標への魚雷射撃の実施を伴う戦術対潜演習任務へ取り組んだ。
演習は、艦隊海上戦闘訓練射爆場の1つにおいて双務形式で実施された。

潜水艦乗員は、敵潜水艦の捜索と、その追尾、魚雷攻撃への進入と魚雷兵器の使用へ取り組んだ。
潜水艦の1隻は深度約50メートル、2隻目は100メートル以上だった。

魚雷射撃は、弾頭無しの実弾により実施された。
魚雷射撃実施後、浮上した魚雷魚雷回収艇の上へ引き揚げられた。

対潜任務遂行後、潜水艦「ウラジカフカス」「カルーガ」は、恒久駐留所~軍事栄光都市ポリャールヌイへ帰投した。



プロジェクト877大型潜水艦B-459は、ゴーリキー市(現ニジニ・ノヴゴロド)ジダーノフ記念工場『クラースノエ・ソルモヴォ』で1988年2月25日に起工され、1990年4月29日に進水し、1990年9月24日に就役しました。
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1991年6月15日から9月11日まで地中海への遠距離航海を行ないました。

1994年5月15日から21日までイギリスポーツマスを訪問しました。

1997年8月2日、「ウラジカフカス」と命名されました。

2008年11月、寿命延長近代化改装の為、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ到着しましたが、実際に工事が始まったのは2011年でした。
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2014年9月19日にはドックを出て再進水しました。


2015年4月13日、『ズヴェズドーチカ』岸壁で係留試験が開始されました。
[近代化改装されたロシア海軍北方艦隊の潜水艦ウラジカフカスの係留試験が始まった]


2015年9月23日にロシア海軍へ引き渡されました。
[近代化されたロシア海軍北方艦隊の潜水艦ウラジカフカスは2015年9月に復帰する]


2015年9月29日に北方艦隊潜水艦基地ポリャールヌイへ戻りました。


その後の動向が公表される事は有りませんでしたが、2016年2月2日に「遠距離航海」を終えてポリャールヌイ基地へ帰港しました。

[ロシア海軍北方艦隊のディーゼル潜水艦ウラジカフカスは長期任務を終えて基地へ戻った]

2016年5月末の北方艦隊演習へ参加しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

2017年7月30日の『ロシア海軍の日』には、バルト海沿岸のクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。

[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]

2018年7月29日の『ロシア海軍の日』にもクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式終了後、他の観艦式参加艦と共にバルト海で演習を行ないました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]

2019年6月18日、バレンツ海北方艦隊の水上艦を相手に魚雷発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の潜水艦ウラジカフカスはバレンツ海で魚雷を発射した]

2019年7月28日の『ロシア海軍の日』にもクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。



潜水艦B-800は、1987年3月5日にニジニ・ノヴゴロド市造船工場『クラースノエ・ソルモーヴォ』で起工され、1989年5月7日に進水、1989年9月30日に当時のソ連邦海軍へ納入されました。
納入と同日に「ヴォルゴドンスキー・コムソモーレッツ」と命名されました。

B-800は、プロジェクト877LPMBと呼ばれるサブタイプに属しており、それまでの6枚羽根スクリューに代わり、7枚羽根スクリューが装備されました。
続いて建造されたロシア/旧ソ連海軍向けのプロジェクト877後期建造艦(4Bとも呼ばれる)8隻の試験艦的な役割の艦です。

就役時は黒海艦隊へ所属しており、1991年5月6日から7月5日まで地中海で戦闘勤務を実施しました。

地中海に居る間の1991年6月に北方艦隊へ転属し、そのままポリャールヌイ基地へ向かいました。

1992年4月1日から5月23日までバレンツ海及びノルウェー海で戦闘勤務を実施しました。

2002年、オーバーホールの為、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航されましたが、資金不足の為、実際には修理に着手される事はありませんでした。

2003年5月、ロシア南西部カルーガ市と後援協定を結び、「カルーガ」と改名されました。

そのまま『ズヴェズドーチカ』に係留され続けた「カルーガ」は、2010年から待望の修理及び近代化作業が開始されました。

2012年5月28日に進水しました。
[北方艦隊のキロ級潜水艦カルーガは再進水した]

2013年6月13日、最後の航海試験へ出発しました。
[キロ級潜水艦カルーガは6月13日に航海試験へ出発する]


最終航海試験は成功裏に完了し、2013年7月にロシア海軍へ引き渡されました。
[北方艦隊のキロ級潜水艦カルーガは最終航海試験を終えて艦隊へ復帰する]


2013年11月4日、遠距離航海任務を終えてポリャールヌイ基地へ戻りました。
(出航時期は公表されず)


2015年10月8日、遠距離航海任務を終えてポリャールヌイ基地へ戻りました。
(出航時期は公表されず)


2016年6月26日、遠距離航海任務を終えてポリャールヌイ基地へ戻りました
[ロシア海軍北方艦隊の潜水艦カルーガは遠距離航海を終えて基地へ戻った]

2019年9月11日、「ウラジカフカス」と「対戦」方式の水中戦闘訓練を行ないました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年9月11日配信
【「ウラジカフカス」と「カルーガ」は水中決闘に集まった】


そして2020年9月25日、「ウラジカフカス」「カルーガ」は、再びバレンツ海で「対戦」方式の水中戦闘訓練を行ないました。
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