ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の艦載機となる
- カテゴリ:ロシアの艦載ヘリコプター


『タス通信』より
2020年9月29日14時1分配信
【ロシア海軍の汎用揚陸艦の為にヘリコプター「ミノーガ」を装備できる】
モスクワ、9月29日/タス通信
将来海上ヘリコプター「ミノーガ」は、今年にクリミアで起工された汎用揚陸艦への駐留が可能である。
『タス通信』はホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』(『ロステフ』へ加入)総取締役アンドレイ・ボギンスキーより伝えられた。
「『アルミヤ-2020』において私共が試験設計作業の契約へ署名した海上配置将来ヘリコプター、これは、我々の第一の御客様が、海上の主題の観点から自身で見る事が出来る見込みの高いものです」
ホールディングスのトップは話した。
フォーラム『アルミヤ-2020』の枠組みで、ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』は、国防省との将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」の試験設計作業の契約へ署名した。
将来的に、それは多目的艦載ヘリコプターKa-27を代替しなければならない。

ヘリコプターは、先ず第一に、潜水艦の探知、追尾、破壊の為に意図されている。
ヘリコプターの寸法は、艦の規格に合わせられており、機体自身は兵器を設置する為のモジュールを受け取る。
最初の2隻の国産汎用揚陸艦~「イワン・ロゴフ」と「ミトロファン・モスカレンコ」は、ケルチの造船工場『ザリフ』で7月20日に起工された。
『タス通信』の情報提供者によると、ロシアの汎用揚陸艦の排水量は3万トン以上になり、飛行甲板の長さは220メートルを超え、艦は16機の重打撃ヘリコプターを搭載し、1000名の海軍歩兵隊員を移送できる。
ロシア(ソ連)のヘリコプターメーカーである『カモフ』は、ソ連/ロシア海軍の一連の艦載ヘリコプターを開発しましたが、艦の格納庫などの制限により、寸法を大幅に変える事は有りませんでした。
これらのヘリコプターには、一貫して二重反転ローターが採用されました。
Ka-25(1961年7月20日初飛行、1971年12月軍備採用)
メインローター直径:15.74m
全長:9.75m
全幅:3.76m
全高:5.37m
通常離陸重量:6970kg
最大離陸重量:7140kg

Ka-27(1973年12月24日初飛行、1981年軍備採用)
メインローター直径:15.90m
全長:12.25m
全幅:3.80m
全高:5.40m
通常離陸重量:10700kg
最大離陸重量:12000kg

そして1990年代には、Ka-27シリーズの後継として新型艦載ヘリコプターKa-40(通常離陸重量12000-13000kg、最大離陸重量14000-15000kg)が計画されましたが、資金不足により開発は中止されました。


現在は、ロシア海軍の主力艦載ヘリコプターKa-27の近代化改修が進められており、機体寿命は10年間延長されます。
[ロシア海軍航空隊は2020年までに約50機の近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領する]
しかし、Ka-27を未来永劫に渡り使用し続ける事は出来ないので、『カモフ』による新たな艦上ヘリコプターが開発されることになりました。
[ロシア海軍の為の将来多目的艦上ヘリコプターが開発される]
[ロシア海軍航空隊の為の新世代艦上ヘリコプターは2020年までに作成される]
[Ka-27の後継となるロシア海軍の新世代艦載ヘリコプターが開発される]
将来艦上ヘリコプターは「ミノーガ」(ヤツメウナギ)と命名されており、機体のサイズはKa-27と同じ程度になるようです。
機体設計は全く新しいものとなりますが(つまりKa-27ベースにはならない)、二重反転ローターは受け継がれます。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプターはミノーガと命名された]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の為の新たな通信システムが開発される]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は全く新しい設計となる]
「ミノーガ」の概略設計は2019年7月までに完了しました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の概略設計は完了した]
2020年8月25日、モスクワ州クビンカの『愛国者公園』で開催されている国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2020』の最中に、「ミノーガ」の第1段階設計作業(試験-設計作業)の契約が締結されました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の第1段階設計作業の契約が締結された]
「ミノーガ」の開発が完了し、量産が始まるのは2020年代後半になります。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は2025年頃から生産を開始する]
「ミノーガ」は、「対潜」、「捜索救助」、「兵員輸送」の3つのタイプへ短時間で変換できるモジュール方式のヘリコプターになるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は汎用タイプとなる]
更には無人タイプも開発される事になるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の無人型が開発される?]
「ミノーガ」は、2020年7月20日にクリミア半島ケルチ市の造船工場『ザリフ』で2隻(「イワン・ロゴフ」と「ミトロファン・モスカレンコ」)が起工されたプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦にも搭載される事になります。

[プロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦(イワン・ロゴフ型)]
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