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ロシア海軍の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフはサンクトペテルブルクで進水した


『インタファクス-ロシア』より
2020年9月30日13時45分配信
【機雷掃海艦「ゲオルギー・クルバトフ」はサンクトペテルブルクで進水した】
サンクトペテルブルク、9月30日、インタファクス北西

『中部ネヴァ川造船工場』で、ロシア連邦海軍の為のプロジェクト12700対機雷防衛艦「ゲオルギー・クルバトフ」は進水した。

海軍への引き渡しは2021年に計画されている。

「今年、私共は既に2隻の艦を進水させ、12月には3隻目が進水します」
工場
の総取締役ウラジーミル・セレドホは話した。

「このシリーズの艦は、既に戦闘艦隊において格別の信頼性を示しており、同プロジェクトの全ての特徴的な任務を遂行しております。
これは、黒海艦隊の為に意図されています」
ロシア海軍
技術管理部長イーゴリ・ズヴァリチ少将は話した。

以前に伝えられたように、『中部ネヴァ川造船工場』プロジェクト12700掃海艦の最初の生産艦「ゲオルギー・クルバトフ」の進水を再三に渡り延期した。
2016年5月、艦で火災が発生した。
困難な火災は、5つの内の第3区画で鎮火された。
艦の床の600平方メートルが火に包まれた。
火は船体の600平方メートルを巻き込んだ。
この時、ロシア国防省広報サービス・情報供給部は、燃えた艦は建造開始段階に在り、艦載兵器システムは取り付けられていなかったことを指摘した。

基地掃海艦中央海洋設計局『アルマーズ』により設計された。

艦の排水量は890トン、全長61メートル、幅10メートル、満載排水量での速力16.5ノット、乗組員44名。
艦の船体は、真空注入方式による一体ガラス繊維強化プラスチックで形成されている。

『中部ネヴァ川造船工場』は1912年に設立され、4種類の材料:複合材料、古典的造船材、低磁性鋼、アルミニウム磁性合金から成る軍艦及び民間船の建造を専門としている。
長年に渡り、恒常はロシア及び外国の発注者の為、様々な用途の43プロジェクトの下で500隻以上の船を建造した。
同社は、公開株式会社『統合造船業営団』へ加入している。



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サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で建造されているロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦に分けられていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなり、「対機雷防衛艦」とも呼ばれています。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)

プロジェクト12700の1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日に起工され、2014年6月27日に進水し、2016年12月9日に就役し、バルト艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦プロジェクト12700の1番艦アレクサンドル・オブホフはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]


プロジェクト12700の2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2015年4月24日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]


起工から1年以上経った2016年5月下旬までにガラス繊維強化プラスチックの船体の形成は完了しました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフの船体が形成される]

その後、艦内へ各種機器を設置する為、船体周辺に足場が組まれましたが、2016年6月7日夜に火災が発生しました。

[ロシア海軍の為に建造中の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフで火災が発生した]

この火災により焼けた「ゲオルギー・クルバトフ」ガラス繊維強化プラスチック製船体を修復する為、同艦の進水は延期される事になりました。


「ゲオルギー・クルバトフ」の船体の修復中、同艦よりも後に起工された艦が先に就役、進水しました。

3番艦「イワン・アントノフ」は2017年1月25日に起工され、2018年4月25日に進水し、2019年1月26日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦イワン・アントノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフはセヴァストーポリへ到着した]

4番艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は2017年4月20日に起工され、2019年5月30日に進水し、2019年12月28日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[最新鋭非金属複合材料対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は2017年12月26日に起工され、2020年1月29日に進水しました。
2020年末の就役が予定されています。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで進水した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは2020年10月上旬にウラジオストクへ到着する]


そして本来の2番艦である「ゲオルギー・クルバトフ」の船体の修復は2020年6月に完了し、7月15日には造船台から出ました。
[ロシア海軍の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフは2020年6月に進水する]
[ロシア海軍の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフは2020年9月に進水する]

「ゲオルギー・クルバトフ」は、2020年9月30日にようやく進水しました。
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[ロシア海軍の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフは2020年9月30日に進水する]

「ゲオルギー・クルバトフ」の就役は、「ヤーコフ・バリャーエフ」より後の2021年になります。


現在、プロジェクト12700対機雷防衛艦は8番艦まで起工されています。

6番艦「ピョートル・イリイチョーフ」は2018年7月25日に起工されました。
[ロシア海軍の為のアレクサンドリト級掃海艦6番艦ピョートル・イリイチョーフは起工された]

7番艦アナトーリー・シレモフは、2019年7月12日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第7のプロジェクト12700掃海艦アナトーリー・シレモフが起工された]

8番艦「レフ・チェルナヴィン」は2020年7月24日に起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦レフ・チェルナヴィンはサンクトペテルブルクで起工された]

現在の所、プロジェクト12700対機雷防衛艦は、計12隻の建造が承認されています。
[ロシア海軍の為の新世代掃海艦アレクサンドリト級は12隻が建造される]
最終的には、30隻以上の建造が計画されています。
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