ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型曳船アンドレイ・ステパノフはペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ到着した
- カテゴリ:ロシア新世代水上艦
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年10月5日3時0分配信
【最新曳船「アンドレイ・ステパノフ」は北方海上航路からカムチャツカの恒久駐屯場所へ到着した】
太平洋艦隊の海洋曳船「アンドレイ・ステパノフ」は、黒海から北方海上航路経由で太平洋艦隊への移動を完了した。
船はペトロパヴロフスク・カムチャツキーのイリイチェヴァ湾の埠頭へ係留された。


「アンドレイ・ステパノフ」は曳航により恒久駐留場所まで13000海里を進んだ。
以前にカムチャツカで形成された乗組員は既に訓練を完了し、船の材料部分に習熟し、工場試運転チームと共に船の工場航行試験へ参加した。
セヴァストーポリで実施された検査出航中、曳船から艦上航空隊のヘリコプターの飛行が行なわれた。
乗組員は、そのユニット及びメカニズムを始動させる為、船の錆止め油の拭き落としを始めた。
近い内に強力な汎用曳船は、ロシア北東軍集団の支援船支隊へ補充される。
プロジェクト23470曳船は、遠洋ゾーンでの護衛作戦実施、(座礁した)艦船の引き離し、水上物体及び沿岸施設の火災の消火、石油流出事故の結果の清算、貨物の移送、砕氷、更には救助活動及び特殊活動の為に意図されている。
最新船は約3200トンの排水量を有し、自立行動期間は30日以上、航続距離は3000海里以上である。
曳船の全長は62メートル、幅10メートル、最大速力16ノット、乗組員34名。

プロジェクト23470海洋曳船の2番船「アンドレイ・ステパノフ」は、ロシア内陸部の『ヤロスラヴリ造船工場』で2015年7月23日に起工されました。
2017年6月29日に進水しました。

2020年3月12日から黒海で洋上試験(工場航行試験)を開始しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2020年3月12日10時15分配信
【海洋曳船「アンドレイ・ステパノフ」は黒海エリアで工場航行試験を行なう】
5月25日からは最終洋上試験となる国家試験を開始しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2020年5月25日17時9分配信
【新たな曳船「アンドレイ・ステパノフ」は国家試験へ着手した】

国家試験を完了した「アンドレイ・ステパノフ」は、配備先であるカムチャツカ半島へ、北方海上航路、つまり北極海経由で回航される事になり、6月19日にセヴァストーポリを出航しました。
なお、出航前に引渡-受入文書への署名が行なわれ、ロシア海軍へ納入されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型曳船アンドレイ・ステパノフは北極海経由でカムチャツカへ向かう]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型曳船アンドレイ・ステパノフは北極海を通過した]

北極海を横断した「アンドレイ・ステパノフ」は、10月5日までにペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ到着しました。
正式な就役式典(聖アンドレイ旗初掲揚式典)は、ペトロパヴロフスク・カムチャツキー到着後に開催されます。
プロジェクト23470海洋曳船は、現在までに『ヤロスラヴリ造船工場』で3隻が起工されています。

1番船「セルゲイ・バルク」は、2014年10月30日に起工され、2016年12月27日に進水、2020年2月21日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。

[新型海洋曳船セルゲイ・バルクはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
2020年6月下旬から8月中旬まで地中海へ進出しました。

3番船「カピタン・ナイデン」は2016年に起工され、2019年11月28日に進水し、現在艤装中です。

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