ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島北方を迂回してカラ海へ入った

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊)広報サービス発表
2002年10月9日17時28分配信
【北方艦隊北極グループは最北ルートでカラ海へ入った】
北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将指揮下の北方艦隊北極グループの艦船は、北極航海の最終段階へ着手した。
彼らは、セヴェルナヤ・ゼムリャ群島を周回し、最北ルートでカラ海へ入った。

この出来事は、初めてであった。
以前には、カラ海とラプテフ海の間の北方艦隊の全ての艦船の移動は、ボリス・ヴィリキツキー海峡を通過して行なわれていた。
グループの航海ルート上で捜索救助ヘリコプターKa-27は、大型対潜艦「セヴェロモルスク」~北極グループの旗艦の甲板上から数回の偵察飛行を実施した。
北方艦隊将兵は更に、無防備の海岸への海上揚陸部隊の上陸が可能な幾つかの群島を調査し、シュミット島の上空飛行を行ない、セヴェルナヤ・ゼムリャ群島の最北地点~コムソモーレツ島の北極岬への着陸を行なった。
現在、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「コンドポガ」、救助曳船「パミール」、砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」で構成される北極グループは、結氷海域の端に沿ってロシア最北の群島~フランツ・ヨシフ諸島への移動を続けている。
艦船は公海を縦列隊形で進んでいる。
移動ルートの結氷状況は良好である。
8月5日に始まった遠距離航海中、北方艦隊北極グループの艦船は7000海里以上を航行し、ロシア連邦の経済活動をの安全を保障し、危機的状況が発生した場合に解決する為の一連の演習を実施した。
グループの艦によりタイミル半島へ運ばれた北方艦隊部隊は、更に、北極の重要な産業施設を防衛する戦術演習の実施中、空挺軍、航空中軍航空隊、西方軍管区及び中央軍管区との兵種間連携へ取り組んだ。
ベーリング海エリアにおいて北方艦隊北極グループは、チュクチ半島の太平洋沿岸で海上揚陸部隊の上陸を2度行なった。
北極での危機的状況を解決し、襲撃行動を行なう演習を、北方艦隊将兵はプロヴィデニヤ湾とクレスタ湾のエグヴェキトノ居住地で実施した。
2012年以来通算9度目となるロシア北方艦隊の北極圏への遠距離航海は、2020年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は9回目の北極圏航海へ出発した]
指揮官は、2018年と2019年の北極遠征と同様の北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将です。

[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(619)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(031)
大型揚陸艦「コンドポガ」(027)
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」(811)
救助曳船「パミール」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
サルベージ船KIL-143
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
北極遠征部隊は、8月8日にカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はカラ海へ入った]
8月10日にタイミル半島のディクソン港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はディクソン港へ到着した]

その後、北極遠征部隊はエニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はエニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かった]
8月15日にドゥディンカ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港へ到着した]

北極遠征部隊は、8月18日にドゥディンカ周辺で上陸戦闘演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカで上陸戦闘演習を行なった]
その後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」の3隻はドゥディンカで地元住民へ公開されました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊の軍艦はドゥディンカで公開された]
9月3日にドゥディンカから出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港を去った]
9月4日にはディクソンへ到着し、その後、カラ海へ出ました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は北極海を東へ進む]
翌9月5日、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」と海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」は北極遠征部隊本隊と別れ、セヴェロモルスクへの帰路に就きました。

「ウラジーミル・グマネンコ」は9月8日に母港ポリャールヌイへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月8日18時42分配信
【海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」は北極からポリャールヌイへ到着した】
「アレクサンドル・オトラコフスキー」は9月9日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月9日17時23分配信
【大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」は北極航海を完了した】
それ以外の艦船は、ベーリング海へ向かいました。

9月6日には、キぺロヴォ飛行場に駐留する北方艦隊航空隊の対潜哨戒機Tu-142が北極遠征部隊のルート上の偵察飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極遠征部隊のルート上を偵察した]
9月7日、北極遠征部隊はヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。

[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はラプテフ海へ入った]
9月9日にはチクシ湾へ入りました。


[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾へ入った]
9月12日にチクシ湾の沿岸で上陸演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾で上陸演習を行なった]
9月14日にはサンニコフ海峡を通過してシベリア海へ入りました。

[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は東シベリア海へ入った]
北極遠征部隊は9月17日にチュクチ海のヴァンカレム岬沖へ到着しました。


[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海へ入った]
この付近で上陸演習を行なう予定でしたが、天候が悪化した為、ヴァンカレム岬沖から離脱し、更に東へ行く事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海を東へ進む]
北極遠征部隊は9月20日にベーリング海峡を通過してベーリング海へ入り、翌9月21日にプロヴィデニヤ湾で上陸演習を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海沿岸で上陸演習を行なった]
9月23日にはクレスタ湾へ到着しました。


[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海のクレスタ湾へ到着した]
翌9月24日、エグヴェキトノ付近で上陸演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海のクレスタ湾で上陸演習を行なった]
北極遠征部隊はベーリング海を離れ、9月26日にはチュクチ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海を去り、チュクチ海へ入った]
9月29日には東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は東シベリア海へ入った]
10月3日にはノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島沖に投錨停泊しました。

[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はノヴォシビルスク諸島沖へ到着した]
10月5日にコテリヌイ島沖を去り、セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はノヴォシビルスク諸島を去った]

10月7日にセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島沖へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島へ到着した]
10月9日、北極遠征部隊はセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島北方を迂回してカラ海へ入りました。
これまでカラ海とラプテフ海の移動には、ヴィリキツキー海峡を通過していましたが、今回初めて北方ルートが使用されました。
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