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ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバレンツ海で対艦ミサイル"グラニート"を発射した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年10月13日20時35分配信
【水中巡洋艦「オリョール」乗組員はバレンツ海で水上目標へのミサイル射撃を実施した】

2020年10月13日、夏季訓練期間中の計画戦闘訓練任務への取り組みの枠組みで、北方艦隊原子力ロケット水中巡洋艦「オリョール」乗組員は、バレンツ海艦隊戦闘訓練射爆場の水上目標への対艦有翼ミサイル「グラニート」の射撃を実施した。

射撃は、仮想敵の大型水上艦を模した標的のポジションへ水中位置から行なわれた。
目標は、ミサイル射撃地点から120キロメートル以上の距離に在った。

ミサイル射撃実施海域は、事前に民間船舶航行及び航空機の飛行の為に閉鎖された。
海域の閉鎖は、コラ多種戦力小艦隊の艦により保障された。

ミサイル射撃が成功裏に実施された後、標的の撃破は北方艦隊航空・防空軍独立混成航空連隊対潜航空機Il-38乗員によりチェックされた。

艦隊司令部の評価によると、原子力水中巡洋艦「オリョール」乗組員は、与えられた任務を成功裏にやり遂げ、高い専門技量と海軍技量を示した。



プロジェクト949A巡洋潜水艦K-266は、1989年1月19日にセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』造船所で起工されました。
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1991年、「セヴェロドヴィンスク」と命名されました。

1992年5月22日に進水し、同年7月3日、「原子力水中巡洋艦」に類別変更されました。
1992年10月6日から20日まで工場航海試験が実施され、同年10月30日から国家受領試験が実施されました。
1992年12月30日、ロシア海軍への納入証書へ署名され、海軍へ引き渡されました。

1993年1月20日、ロシア海軍旗を掲揚し、正式にロシア海軍へ就役しました。
1993年1月27日に北方艦隊原潜基地ザーパドナヤ・リッツァへ到着し、2月5日に北方艦隊第1潜水艦小艦隊・第11潜水艦師団へ編入されました。
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1993年4月6日、「オリョール」と改名されました。

「オリョール」Орелロシア語「鷲」という意味ですが、この場合は、ロシア連邦オリョール州から取られています。
K-266は、オリョール州政府の後援を受けています。

2000年8月に同型艦「クルスク」が爆沈した後、「オリョール」「クルスク」引き揚げの為の各種リハーサルに使われました。

2003年から2004年に掛けてロスリャコヴォ村『第82艦船修理工場』大型浮きドックPD-50で修理が実施され、推進軸が交換されました。
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2013年10月4日、バレンツ海有翼ミサイル「グラニート」を発射しました。
[ロシア北方艦隊はバレンツ海で巡航ミサイル発射訓練を実施した]

2013年11月、修理の為にセヴェロドヴィンスク市艦船修理工場『ズヴェズドーチカ』へ到着しました。
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[オスカーII級原潜オリョールはオーバーホールを行なう]

2014年4月、「オリョール」の寿命延長近代化改装の為の契約が締結されました。
[オスカーII級原潜オリョールは寿命延長工事を行なう]

同年4月23日、セヴェロドヴィンスク市艦船修理工場『ズヴェズドーチカ』ドックへ入渠しました。
[オスカーII級原潜オリョールは寿命延長工事の為にドック入りした]
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2015年4月7日、溶接作業中に艦尾の外部非耐圧殻と内部耐圧殻の間で火災が発生しました。

[セヴェロドヴィンスクの修理工場で火災が発生した]
[修理中のロシア海軍原子力潜水艦オリョールで火災が発生した]
[ロシア海軍原潜オリョール火災事故・続報]
[ロシア海軍原潜オリョール火災事故・続報その2]
火災は4月7日14時14分に発生し、翌4月8日0時57分に完全に鎮火しました。
この間、火災が完全に鎮火できない為、「オリョール」が入っていたドックへの注水が行なわれました。

「オリョール」の改装工事は2015年4月中旬に再開されました。
[ロシア海軍の原潜オリョールの近代化改装工事は再開される]
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2016年10月3日、「オリョール」は再び進水しました。
[火災事故に遭ったロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールは再進水した]

2017年4月6日、近代化改装工事を終えた「オリョール」艦船修理工場『ズヴェズドーチカ』を去り、駐留基地へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールは寿命延長近代化改装を終えて出航した]


4月11日に駐留基地ザーパドナヤ・リッツァ基地(ザオゼルスク)へ到着しました。
[寿命延長近代化改装を終えたロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールは駐留基地へ戻った]
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2017年9月には北方艦隊の演習へ参加し、9月19日には有翼ミサイル「グラニート」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の水上艦と原子力潜水艦はバレンツ海で超音速対艦ミサイルを発射した]

9月21日には重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の対潜戦闘訓練の相手役を務めました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと原子力水中巡洋艦オリョールはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]


2018年、「オリョール」は、『ロシア海軍の日』(7月29日)にサンクトペテルブルク及びクロンシュタットで行なわれる観艦式(主要海軍パレード)へ参加する事になりました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールは7月29日にクロンシュタットで行なわれる『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する]

2018年7月15日、『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する他の北方艦隊所属艦と共にフィンランド湾へ到着しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はフィンランド湾へ入る]

2018年7月29日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式が終わった後、「オリョール」は他の北方艦隊所属艦と共にクロンシュタットを去りました。

2018年8月1日、「オリョール」は他の艦隊から観艦式へ参加した艦と共にバルト海で演習を行ないました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]
その後、母港ザオゼルスクへ帰投しました。

2019年7月28日の『ロシア海軍の日』には北方艦隊基地セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。
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「オリョール」は2020年の『ロシア海軍の日』(7月26日)のクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、7月上旬にザオゼルスクを出航し、7月12日にフィンランド湾へ到着しました。


事前のリハーサルを行なった後、7月26日の『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


その後、クロンシュタットを去り、8月13日に母港ザオゼルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはクロンシュタットの観艦式へ参加した後に母港へ帰投した]

長距離対艦ミサイル「グラニート」による対艦攻撃(特に空母への)が主任務の「オリョール」ですが、10月9日にはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]

10月13日にはバレンツ海長距離対艦ミサイル「グラニート」を発射しました。
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