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ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦ウスチ・ボリシェレツクは修理を終えて復帰した

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2020年10月15日10時43分配信
【潜水艦「ウスチ・ボリシェレツク」は修理後に艦隊へ復帰した】

艦船修理センター『ダーリザヴォード』は、ディーゼルエレクトリック潜水艦「ウスチ・ボリシェレツク」の修理とメンテナンスを完了した。
10月15日・木曜日に同社広報サービスが発表したように、複合作業は期限を中断する事無く実行され、潜水艦は太平洋艦隊へ復帰した。


第8及び第19船体ドック作業所、更に第6機械組み立て作業所、第1パイプライン作業所、第7木工作業所の職員は、潜水艦の計画ドック作業を実施した。
特に、潜航-浮上機構、付属品及びスクリューが修復され、ディーゼルエレクトリック潜水艦の船体の洗浄及び塗装が行なわれ、更に、特殊コーティングが復元された。

『ダーリザヴォード』広報サービスは、最も困難な段階の作業の1つである潜水艦のチタン製フェアリングの復元が第19特殊作業所で実施された事を指摘した:チタンの継ぎ目の溶接は、金属独自の特殊性が故に特別な技術により行なわれ、このような作業の準備には数日掛かる。

「ウスチ・ボリシェレツク」は、プロジェクト877、コード名「パルトゥス」ディーゼルエレクトリック潜水艦である。
それはコムソモリスク・ナ・アムーレレーニン共産党青年団記念工場で建造され、1991年に就役した。

プロジェクト877潜水艦は、多目的原子力潜水艦が、その寸法により操艦の自由を奪われ、充分な隠密行動が出来ない近海ゾーン及び浅い海域で敵の潜水艦及び水上艦と戦う為に意図されている。
世界で最も静粛な潜水艦の1つと見られている。

プロジェクト877ディーゼルエレクトリック潜水艦の水上排水量は2300トン(水中-3950トン)、船体長76.2メートル、幅9.9メートル。
17ノットの水中速力を発揮する。
作業潜航深度240メートル、限界深度300メートル。
自立航行期間45日、乗組員52名。

6門の533mm魚雷発射管を装備する「パルトゥス」は、18本の魚雷あるいは24個の機雷で武装する。



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プロジェクト877大型潜水艦B-494は、1990年5月5日にコムソモリスク・ナ・アムーレ市レーニン共産党青年団記念造船工場(現アムール造船工場)で起工され、同年10月4日に進水、同年12月30日にソ連海軍へ納入されました。

1991年3月14日に正式に太平洋艦隊へ加入し、マガダンナガエヴァ湾に駐留する第420独立潜水艦大隊へ編入されました。
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1993年12月にはカムチャツカ半島べチェヴィンスカヤ湾に駐留する第182独立潜水艦旅団へ転属しました。
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1996年にはペトロパヴロフスク・カムチャツキーイリイチョーフ湾へ移動しました。
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2003年2月12日、カムチャツカ半島ウスチ・ボリシェレツク行政区と後援協定を締結し、同年11月23日に「ウスチ・ボリシェレツク」と命名されました。
同年中にクラシェニーンニコフ湾(ヴィリュチンスク)へ移動しました。
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2012年1月26日、ウラジオストク南部のウリス湾に駐留する第19独立潜水艦旅団へ転属しました。
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2019年6月17日にはピョートル大帝湾対潜艦部隊の演習の相手役を務めました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の対潜艦はピョートル大帝湾で対潜演習を行なった]
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2020年春頃からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で修理とメンテナンスが行なわれ、10月15日までに復帰しました。
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