ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海でヘリコプター着艦試験を行なった
- カテゴリ:プロジェクト22160哨戒艦

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2020年10月19日9時59分配信
【最新哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」乗組員は初めて艦上ヘリコプターKa-27を受け入れた】
黒海艦隊の為に建造された最新の哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、初めて艦隊海上航空隊の艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの受け入れに取り組んだ。

同プロジェクト哨戒艦の設計では、ヘリコプター発着場、格納庫を有しており、更にはヘリコプターの為の燃料貯蔵庫が規定されている。
艦上への着艦を成功裏に実施したヘリコプター乗員は、艦の全ての航空複合システム及びヘリコプターの飛行を保障する艦内班の整然とした動作の点検を行なった。
艦への着艦は、海上航空隊の飛行要員の最も困難な種類の訓練である。
艦の乗組員と飛行要員の間の連携の仕上げは、船員及び飛行士の専門的訓練の重要な要素の1つである。
ヘリコプターの受け入れ活動は、艦の国家試験の枠組みにおいて黒海で実行された。
以前、工場・国家試験中に乗組員は工場試運転チームと共に、艦上システム、装置、メカニズムの特別な操作、技術的整備、実地使用をマスターした。
特に、艦は砲装置AK-176、大口径艦載機関銃、対水中工作擲弾複合体DP-65からの試験射撃を行なった。
全ての試験の完了後、哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」は黒海艦隊のノヴォロシースク海軍基地へ加入する。
[参照]
「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、プロジェクト22160シリーズの3番艦である。
今年4月、艦は工場・国家複合試験を実施する為にノヴォロシースクへ到着した。
哨戒艦のトップ「ワシーリー・ブイコフ」と、その次の「ドミトリー・ロガチョフ」は黒海艦隊の一員として任務を遂行している。
同プロジェクト艦は、ロシア海軍で初めて海上兵器のモジュール概念が実現された。
艦は、海上経済ゾーンの防護及び保護の為に意図されている。

プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。
現在建造中のプロジェクト20380/20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。
設計はサンクトペテルブルクの「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】
建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国の『ゼレノドリスク造船所』です。

【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】

プロジェクト22160哨戒艦の3番艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、2016年2月18日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第3のプロジェクト22160哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは2016年2月18日に起工される]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは起工された]
その後、クリミア半島のケルチ市に在る『ゼレノドリスク造船所』の下請け会社造船工場『ザリフ』へ回航され、ここで建造が進められました。

2019年2月21日に造船工場『ザリフ』で進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは進水した]
2019年8月初頭までに「パーヴェル・デルジャーヴィン」の乗組員の編成が完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンの乗組員の編成は完了した]
2020年4月21日、「パーヴェル・デルジャーヴィン」はノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは洋上試験を行なう為にノヴォロシースクへ到着した]

2020年5月15日、サンクトペテルブルクでの訓練を終えた「パーヴェル・デルジャーヴィン」の乗組員がノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィン乗組員はノヴォロシースクへ到着した]
その後、「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、黒海での洋上試験の準備を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは洋上試験の準備を進めている]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンはノヴォロシースクで消磁作業を行なった]
2020年7月23日、「パーヴェル・デルジャーヴィン」は黒海で洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で洋上試験を開始した]
8月末には76mm砲などの各種兵器の射撃試験を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で兵器の射撃試験を行なった]
10月19日には艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの着艦試験を行ないました。
「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、2020年末までの就役が予定されており、就役後は黒海艦隊へ配備されます。
プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工され、2隻が就役しています。
「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役
「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2017年進水/2019年6月11日就役
「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年2月21日進水/2020年就役予定
「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2021年就役予定
「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2022年就役予定
「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2023年就役予定
プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。

[ロシア海軍黒海艦隊の新ノヴォロシースク基地は60隻以上の艦船を収容できる]
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