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ロシア海軍の新型対潜ミサイル"オトヴェート"の試験は完了した

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『タス通信』より
2020年11月4日9時1分配信
【情報筋:ロシアは対潜ミサイル複合体「オトヴェート」の国家試験を完了した】
モスクワ、11月4日/タス通信

ロシアの新たな艦載対潜ミサイル複合体「オトヴェート」は国家試験を終了し、ロシア連邦海軍への軍備採用は、2020年12月~2021年1月に計画されている。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「最新の艦載対潜複合体オトヴェートの国家試験は成功裏に完了しました。
それは、2019年からプロジェクト22350フリゲートの最初の生産艦アドミラル・カサトノフの艦上で実施されました」

対談者は話した。

情報提供者は、現在「技術的文書の準備が進められており、2020年12月~2021年1月にオトヴェートは軍備採用される」事を指摘した。
「国防省は、既に海軍のニーズの為の複合体の量産品の購入を開始しております」
彼は話した。

対談者は、「オトヴェート」は、ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」を含む海軍水上艦の大部分が装備すると付け加えた。

『タス通信』は、情報提供者から提示された情報を公式に確認していない。

[複合体「オトヴェート」]
昨年9月にロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコが述べたように、複合体「オトヴェート」は、この時点で既に国家試験を行なっており、複合体の開発会社であるコンツェルンMPO(海洋水中兵器)『ギドロプリボル』は試験量産を行なっていた。

公開情報によると、「オトヴェート」は、汎用発射装置3S-14(有翼対艦ミサイル「カリブル」「オーニクス」「ツィルコン」の為にも使用される)から撃ち出される対潜ミサイルで構成されている。
ミサイル「オトヴェート」の頭部には、小型自己誘導対潜魚雷が有る。
目標エリアへ到達すると、ミサイルパラシュート魚雷を水中へ投下し、その後は、自身の水中音響ステーション(ソナー)を使用し、自己で敵潜水艦の捜索を続ける。
ミサイル複合体の最大射撃距離は、水上艦の為のヴァージョンで40キロメートルである。

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10月28日、北方艦隊広報サービスは、フリゲート「アドミラル・カサトノフ」バレンツ海の艦隊戦闘訓練射爆場で対潜ミサイルの射撃を実施したと発表した。
ミサイルから分離した魚雷の動きは、北方艦隊原子力潜水艦の内の1隻が水中から観察した。
射撃は、製品の一連の評価試験の枠組みで実施され、成功と認められた事が指摘された。
広報サービスは、彼らが話しているミサイル複合体が如何なるものであるのかは明らかにしなかった。



現在、ロシア海軍新世代水上戦闘艦の為の新たな対潜兵器として、対潜・対魚雷複合体「パケート-NK」が配備されています。
[ロシア海軍の為の対潜/対魚雷複合体パケート-NKは近代化される]
「パケート-NK」(324mm短魚雷)は、プロジェクト20380/20385コルベットプロジェクト22350フリゲートに装備されており、今後は、近代化改装される重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」、建造が始まったプロジェクト20386コルベッ、将来に建造される原子力駆逐艦「リデル」にも装備されます。

この他、ソ連邦時代に開発された対潜ミサイル「ラストルブ」「ヴォドパード」の後継となる新型対潜ミサイル「オトヴェート」の開発も進められています。
[ロシア海軍の為の新型対潜ミサイル"オトヴェート"の試験は2020年に完了する]

対潜ミサイル「ラストルブ」


対潜ミサイル「ヴォドパード」


「オトヴェート」は、有翼ミサイル「カリブル」の対潜型91RE1をベースにした対潜ミサイルです。
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「オトヴェート」の試験は、2019年からフリゲート「アドミラル・カサトノフ」(2020年7月21日就役)で行なわれました。

「アドミラル・カサトノフ」は、2020年10月28日にバレンツ海新型対潜ミサイルの発射試験を行ないましたが、これが「オトヴェート」の最終試験だったようです。
[ロシア海軍の新型対潜ミサイルの試験がバレンツ海で行なわれた]

「オトヴェート」は、2020年12月~2021年1月にロシア海軍へ制式採用されます。
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