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バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海で揚陸演習を行なう

2013年1月19日、地中海黒海ロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)の艦船が参加する大規模演習が始まりました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習は黒海と地中海で始まった]
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黒海では、バルト艦隊所属の大型揚陸艦2隻による黒海沿岸への揚陸演習が実施されます。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス情報管理部発表
2013年1月21日10時49分配信
【黒海及び地中海エリアでは艦隊間グループの演習が継続される】

黒海及び地中海エリアにおいて、黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊の20隻の戦闘艦、特務艦、保障船を含む艦隊間グループの演習は継続される
演習における主な課題は、軍指導部から指示された任務を遠海ゾーンで遂行する艦隊間グループの準備状態を確認する事にある。
更に、演習中には、ロシア海軍グループ遠距離航空隊司令部、第4航空・防空軍司令部の相互連携行動の課題が仕上げられる。

艦船グループは指定海域への展開を開始した。
今後2日間には、無防備の投錨地や停泊所への工作員及びテロリストの脅威に対する対破壊工作防衛訓練が実施される。

艦船グループの黒海における行動では、更に、遠距離航空隊の航空機と、水上状況を解析する海軍航空隊の情報交換と相互連携の課題、加えてロケット艇攻撃の撃退任務が仕上げられる。

大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」は、前日にノヴォロシースク海軍歩兵部隊と標準装備を艦内へ載せ、1月21日に黒海沿岸の無防備の場所への海洋揚陸部隊の上陸訓練を実施する。

演習指揮本部は、地中海の指定海域に居る親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」に置かれている。
同艦は、最新の管理及び宇宙通信システムを有しており、ロシア連邦軍参謀本部がリアルタイムで演習を効率的に指導する事を可能にする。


[ロシア海軍の地中海東部戦闘勤務]

今回の記事によると、演習参加艦船は計20隻との事です。
これまでに判明している参加艦船は、この14隻です。

[黒海艦隊艦船支隊]
親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」
警備艦「スメトリーヴイ」
大型揚陸艦「サラトフ」
大型揚陸艦「アゾフ」
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」
海洋曳船MB-304

[バルト艦隊艦船支隊]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
大型揚陸艦「カリーニングラード」
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」
中型海洋給油船「レナ」
救助曳船SB-921

[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」


この他にも、特務艦(偵察艦?)など6隻が演習に参加するようです。


今回の記事に登場するバルト艦隊大型揚陸艦「カリーニングラード」「アレクサンドル・シャバリン」は、1月17日にノヴォロシースクへ入港しています。
[バルト艦隊の大型揚陸艦は黒海沿岸ノヴォロシースクへ入港した]

大型揚陸艦「カリーニングラード」
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大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」
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この時、イタル-タス通信は、ロシア連邦軍参謀本部の情報提供者の話として、両艦には軍用車両などが積み込まれ、シリアへ向かうと報じたのですが、今回、それは、シリアへ行く為では無く、黒海沿岸での上陸演習の為である事が明らかにされました
(つまり、イタル-タスの報道は誤報)

黒海沿岸上陸演習が実施される件については、1月2日にロシア連邦国防省広報部発表で触れられています。
[ロシア海軍は1月末に地中海及び黒海で4艦隊の合同演習を実施する]

今日(1月21日)、それがバルト艦隊の大型揚陸艦2隻により実施されるという事でしょう。

この他、黒海では、ロケット艇の攻撃を撃退する訓練も実施されるとの事ですから、黒海艦隊所属のロケット艇(タランタル級?)が参加するのかもしれません。

今回の記事によると、この3艦隊合同演習総旗艦は、地中海東部に居る親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」です。
「モスクワ」は、地中海東部から同海域及び黒海の演習参加艦船の指揮を執ります。
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