ロシア海軍バルト艦隊の潜水艦ドミトロフはバルト海で訓練を行なう
- カテゴリ:プロジェクト877潜水艦(キロ級)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2020年12月7日12時45分配信
【バルト艦隊の潜水艦「ドミトロフ」は海上で錬成任務の要素へ取り組んだ】
バルト艦隊のディーゼルエレクトリック潜水艦「ドミトロフ」は、海上で錬成任務L-2の要素へ取り組んだ。
これは、様々な作戦-戦術環境で戦闘訓練を実施する事により、意図された任務を遂行する為の水中艦の訓練プログラムの不可欠の要素である。
戦闘訓練計画に沿って、バルト海で「ドミトロフ」乗組員は、様々な種類の訓練の艦内演習を実施した。
以前には、艦隊の艦と協同で潜水艦は機雷源への出航を行なった。
錬成任務の要素への取り組み中、潜水艦の乗組員は自力で機雷源を突破した。
錬成任務の次の段階への移行でディーゼルエレクトリック潜水艦乗組員は、バルト艦隊の海上射爆場で水上及び水中目標への練習魚雷射撃を行なう。
[参照]
プロジェクト877(ワルシャワンカ)潜水艦は、最も静粛なロシアの潜水艦であり、それは、騒々しい動力装置が無く、検証された流線形フォルムと船体の特殊水中音響カバーにより説明される。
西側からは、このクラスの潜水艦の高い隠密性により、敬意を込めて「ブラックホール」のニックネームを受けている。
このシリーズの潜水艦は水中艦にも水上艦にも対抗でき、海軍基地、海岸、海上交通線の保護の為に意図されている。
プロジェクト877EKM大型ディーゼルエレクトリック潜水艦B-806は、ロシア内陸部のゴーリキー市(現ニジニ・ノヴゴロド)の『クラースノエ・ソルモヴォ』造船工場で1985年10月15日に起工され、1986年4月30日に進水しました。

1986年6月にクロンシュタットへ回航され、同年7月から9月までバルト海で航行試験を行なった後、1986年9月25日にソ連海軍へ引き渡されました。
輸出用のプロジェクト877EKMのプロトタイプとして建造された本艦は、外国へ輸出される同型艦の乗組員の訓練や海上試験の支援任務に就く為、ソ連海軍へ就役する事になりました。
就役後はバルト艦隊へ編入され、ラトビア共和国のウスチ-ドヴィンスク港に駐留しました。
1987年には、インド海軍とアルジェリア海軍のプロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。
1988年10月24日には、北朝鮮の軍事代表団が本艦を視察しました。
北朝鮮もキロ級潜水艦の購入を検討していたようです。
この他、1988年にはアルジェリア、リビア、インド、キューバの海軍士官学校の生徒が本艦を見学しました。
1988年にも、インド海軍とアルジェリア海軍のプロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。
1989年5月15日には、イラン国防次官が本艦を視察しました。
同年5月30日にはチュニジア海軍総司令官が本艦を視察しました。
同年12月28日には、イラン海軍副総司令官とイラン国防次官が本艦を視察しました。
1989年には、シリア、アルジェリア、インドの海軍士官学校の生徒が本艦を見学しました。
1989年にもアルジェリア海軍のプロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。
1990年にはインド海軍のプロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。
同年にもリビア、シリア、アルジェリア、キューバの海軍士官学校の生徒が本艦を見学しました。
1991年4月17日にはイラン海軍代表団が本艦を視察しました。
1991年にもリビア、シリア、アルジェリアの海軍士官学校の生徒が本艦を見学しました。
1991年にはインド海軍のプロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。
1992年にはイラン海軍のプロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。
1992年6月13日から1993年6月1日までラトビアのリアパーヤの艦船修理工場で修理が行なわれました。

1993年10月、クロンシュタットのレニングラード海軍基地へ移動しました。

1993年にはシリア海軍士官学校の生徒が本艦を見学しました。
同年、イラン海軍のプロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。
1994年8月から1995年4月までクロンシュタット海洋工場で修理が行なわれました。

1995年にはイラン海軍のプロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。
1997年にはインド海軍のプロジェクト877EKM潜水艦の洋上試験の各種支援に従事しました。
1999年2月18日には大韓民国海軍総司令官が本艦を視察しました。
2000年9月20日にはドイツ海軍司令官が本艦を視察しました。
2000年~2003年にはサンクトペテルブルクの『アドミラルティ造船所』で定期修理が行なわれました。
2004年8月にはスウェーデンを公式訪問しました。
2005年11月には中国海軍のプロジェクト636M潜水艦の洋上試験の支援に従事しました。
2006年にはクロンシュタット海洋工場で修理が行なわれました。
2009年に「ドミトロフ」と命名されました。
2014年からクロンシュタット海洋工場でオーバーホールが始まりました。

2017年前半にオーバーホールを終えて復帰しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の潜水艦ドミトロフは2017年にオーバーホールを終えて復帰する]
復帰後はバルト海で行動しており、時折演習を行なっています。
現在、ロシア海軍に在籍するプロジェクト877潜水艦は計14隻です。
[北方艦隊]
B-808「ヤロスラヴリ」(1988年12月27日就役)
B-800「カルーガ」(1989年9月30日就役)
B-459「ウラジカフカース」(1990年9月30日就役)
B-471「マグ二トゴルスク」(1990年12月30日就役)
B-177「リぺツク」(1991年12月30日就役)
[太平洋艦隊]
B-394「ヌルラト」(1988年12月30日就役)
B-464「ウスチ・カムチャツスク」(1990年1月30日就役)
B-494「ウスチ・ボリシェレツク」(1990年12月30日就役)
B-187「コムソモリスク・ナ・アムーレ」(1991年12月30日就役)
B-190「クラスノカメンスク」(1992年12月30日就役)
B-345「モゴーチャ」(1994年1月22日就役)
[バルト艦隊]
B-227「ヴィボルグ」(1983年2月23日就役)
B-806「ドミトロフ」(1986年9月25日就役)
[黒海艦隊]
B-871「アルローサ」(1990年12月30日就役)
これらの潜水艦の一部は、順次寿命延長改修工事が行なわれており、暫くの間は現役に留まります。
この他、2014年からは改良型のプロジェクト06363潜水艦が6隻就役しています。
[黒海艦隊]
B-261「ノヴォロシースク」(2014年8月22日就役)
B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(2014年12月30日就役)
B-262「スタールイ・オスコル」(2015年7月3日就役)
B-265「クラスノダール」(2015年11月5日就役)
B-268「ヴェリキー・ノヴゴロド」(2016年10月26日就役)
B-271「コルピノ」(2016年11月24日就役)
更に、太平洋艦隊向けにも6隻のプロジェクト06363潜水艦が建造される事になり、既に2隻が就役しています。
[太平洋艦隊]
B-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」(2019年11月25日就役)
B-603「ヴォルホフ」(2020年10月24日就役)
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