アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2021年末にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ配備される

『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2020年12月9日9時9分配信
【第3のプロジェクト22350フリゲートは2021年には北方艦隊へ増強される】
第3のプロジェクト22350フリゲート~「アドミラル・ゴロフコ」は、2021年末までに北方艦隊への受け入れが計画されている。
12月9日・水曜日、『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューに対し、北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ中将は言った。
「今年5月、『北方造船所』社は、プロジェクト22350フリゲートの更なる1隻であるアドミラル・ゴロフコを進水させました。
2021年末までには、同プロジェクトの第3のフリゲートは艦隊へ加入する予定です」
彼は話した。
彼は、これが艦隊の艦船部隊及び多種グループの戦闘能力を著しく向上させる事を強調した。
現在、北方艦隊では、プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」と「アドミラル・カサトノフ」が勤務に就いている事が想い起こされる。
フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は、2012年2月に起工された。
2020年5月に艦が進水した時、『北方造船所』社は、艦の海軍への引き渡しは2022年になると認めた。
「アドミラル・ゴロフコ」は、ロシア製のガスタービン装置を装備する最初のプロジェクト22350艦になる。
フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」と「アドミラル・カサトノフ」には、増速用エンジンとしてウクライナの企業『ゾーリャ機械設計』が製造したガスタービン装置が使われている。
[Mil.Press FlotProm参照]
プロジェクト22350フリゲートの満載排水量は5400トン、全長135メートル、幅16メートル。
艦は29ノットの速力を発揮する。
自立航行期間30日。
航続距離4500海里。
乗組員170名+海軍歩兵隊員20名。
22350フリゲートの主要打撃力は、高精度遠距離有翼ミサイル「カリブル」である。
この他、艦は130mm砲A-192、高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」、対潜兵器複合体「パケート」、ミサイル砲システム「パラシ」を装備する。
艦上にはヘリコプターKa-27PLが駐留する。
1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は、プロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」と共にサンクトペテルブルクの『北方造船所』で2012年2月1日に起工されました。
起工から2年後の2014年2月末からのウクライナ危機、3月のロシア連邦によるクリミア半島編入により、ウクライナとロシアの関係が悪化した為、ガスタービンエンジン(M90FR)の供給が途絶える事になりました。
元々、ソ連/ロシアの艦船用ガスタービンエンジンの製造には、ロシア及びウクライナの企業が関わっており、エンジンの最終組立はウクライナで行なわれていました。
(主要部品はロシアの企業で製造し、それをウクライナへ送って最終組み立て)
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]
ウクライナでの最終組み立てが出来なくなった為、その為の設備をロシア国内に建設し、完全にロシア国内だけでガスタービンエンジンを生産できる体制を構築する必要が生じ、この体制作りに数年を要しました。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦のガスタービンエンジンはロシア国内で製造されている]
ようやくガスタービンエンジン完全国産の目途が立ち、「アドミラル・ゴロフコ」用のガスタービンが造船所へ供給されました。
これにより、建造が遅延していた「アドミラル・ゴロフコ」も進水する目途が立ちました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2020年7月1日までに進水する]
以前には2020年4月末~5月初頭の進水が予定されていましたが、新型コロナウイルス流行の影響の為、5月22日に延期されました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは進水した]
現在の所、「アドミラル・ゴロフコ」のロシア海軍への引き渡しは2021年末に予定されており、1番艦及び2番艦と同様に北方艦隊へ配備されます。
[プロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦は2021年末と2022年末にロシア海軍へ引き渡される]
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