クリミア半島のロシア海軍航空隊の艦上航空隊訓練複合体ニートカは修理及び近代化される
- カテゴリ:ロシア海軍航空隊
『タス通信』より
2020年12月15日9時40分配信
【クリミアの航空母艦の類似物の修理契約は来春に署名されるかもしれない】
モスクワ、12月15日/タス通信
サキの地上試験訓練複合体(航空隊)ニートカ~航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の完全な地上類似物の修理及び近代化の契約は、2021年春に署名されるかもしれない。
『タス通信』は、海軍総司令部に近い情報提供者より伝えられた。
「契約は、来年の4月~5月に署名されるでしょう。
これは、クリミアの複合体ニートカの修理及び近代化を提供します」
彼は話した。
対談者は、12月初頭に海軍総司令部で艦上航空隊の飛行士の訓練問題が討議された事を想い起こした。
特に、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理からの退出時期の前倒しを求める提案が検討された。
12月4日、造船分野の情報提供者は、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」(ソ連邦海軍元帥クズネツォフ)は2022年に試験へ入ると『タス通信』へ伝えた。
航空母艦からの飛行に先立ち、艦上航空隊の飛行士は、既存の規則に従い、その為の許可を得なければならない。
その準備の為、サキ及びエイスクの2つの複合体「ニートカ」を使用できる。
まず初めに、それは近代化が必要である事が知られ、次に、「最初の順序」が稼働した事が知られた。
複合体「ニートカ」は、艦上航空隊の航空機の発艦及び着艦へ取り組む為に意図されている。
サキの複合体は、トランポリン台と航空機拘束装置を持つ艦の甲板の形の鋼鉄の飛行スペースを備える集合飛行場である。
飛行スペースの寸法は、「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板に等しい。



ソヴィエト連邦時代(1980年代初頭)、ウクライナには航空母艦の飛行甲板を模した発着艦訓練施設「ニートカ」が建設されました。
[地上試験・訓練複合体「ニートカ」]
[サキ飛行実験センター(ニートカ)]
[Нитка(ニートカ)~知られざる旧ソ連の蒸気カタパルト開発の経緯~]
ソ連邦解体後はウクライナに接収され、ロシアはウクライナと協定を結んで「ニートカ」を使用していました。
2012年8月、改訂された「ニートカ」使用協定にロシア・ウクライナ国防相が署名しました。
[ロシアとウクライナは艦上機訓練施設ニートカ使用協定を改訂した]
しかし、2013年にはロシアは「ニートカ」を使用しませんでした。
[ロシアは2013年にウクライナのニートカを使用しない]
その一方、ロシアは、クラスノダール地方のエイスク市に新たな「ニートカ」の建設を開始しました。
[ロシアは、2010年に空母パイロット訓練センターの建設を開始する]


その後、2014年3月18日にロシアのウラジーミル・プーチン大統領がクリミア自治共和国をロシア連邦へ編入する条約に署名した事により、クリミア半島のサキに在る「ニートカ」は再びロシアの手に戻りました。
[ウクライナの訓練複合体ニートカ要員はクリミアへ忠誠を誓う]
[クリミア半島のニートカは2015年2月末から本格的に稼働を再開する]
これにより、クリミアの旧ニートカは主に現用のロシア海軍艦上戦闘機隊の訓練に使われ、エイスクの新ニートカは主にロシア海軍航空隊の新型航空機の各種試験と訓練に使われる事になりました。
[ロシア海軍航空隊の2つの「ニートカ」]
2014年9月初頭、ロシア海軍のSu-33艦上戦闘機は、クリミアの「ニートカ」へ戻ってきました。
[ロシア海軍艦上航空隊はクリミアのニートカへ戻ってきた]
以後、クリミアの「ニートカ」ではSu-33艦上戦闘機の訓練が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機航空連隊はクリミアのニートカでの訓練を終えた]
一方、エイスクの新ニートカでは、主に新型機の試験や訓練が行なわれています。
[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将はエイスクのロシア海軍飛行訓練センター(新ニートカ)を視察した]
[エイスク飛行場にロシア海軍航空隊の新型シミュレーターが設置された]
この他にもエイスクでは、艦載機を有する水上艦の艦長の研修などが行なわれています。
[ロシア海軍航空隊は艦載機を有する新世代水上艦の艦長の訓練を活性化させる]
2019年には、艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBが10月、Su-33が2月と11月にクリミアの「ニートカ」で訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカでの訓練を完了した]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカで『発着艦』訓練を行なう]
以後、クリミアの「ニートカ」での艦上戦闘機隊の訓練は実施されておらず、修理が必要な状態に在るようです。
この為、クリミアの「ニートカ」の修理及び近代化の為の契約が2021年4月~5月に署名される事になるようです。
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