新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊に編入された
2020年12月26日、プロジェクト12700対機雷防衛艦(海洋掃海艦)の5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」はロシア連邦海軍へ就役しました。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地方情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年12月26日7時47分配信
【最新機雷掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は太平洋艦隊へ加わった】
式典は、沿海地方首都中央の艦船岸壁の太平洋艦隊埠頭で開催された。

艦を太平洋艦隊の戦闘編制へ含む海軍総司令官の指示に基づき、業界からの艦の受領証書への署名後、聖アンドレイ旗掲揚式典が行なわれた。
この出来事へ捧げられる集会には、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将、艦を造った工場の代表、沿海地方管理部、海軍の退役将兵が参加した。
集会でのスピーチでセルゲイ・アヴァキャンツ大将は、同艦はこの2日間で艦隊へ受けれられた2隻目の艦である事を指摘した。
更に彼は、太平洋艦隊の水上艦連合部隊の要員が新たな艦を受け入れた事を祝福し、乗組員の勤務の成功を望んだ。
[参照]
最新機雷掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、『中部ネヴァ川造船工場』で建造された。
サンクトペテルブルクからウラジオストクまで北方海上航路を経由し、国家試験を完了した。
このプロジェクト艦としては太平洋艦隊で最初のものであり、艦隊は、このような艦を3隻保有する計画である。
掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、同プロジェクトシリーズの5隻目であり、4隻目の生産艦である。
同艦は、ソヴィエト連邦英雄の太平洋艦隊海軍歩兵の水兵ヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフに敬意を表して命名された。

新たな艦は、全ての種類の最新の機雷へ対処する為に意図されている。
艦は一体ガラス繊維強化プラスチックで製造されており、最新の水中音響ステーション及び対機雷行動自動管理システムを装備する。
排水量-890トン、全長-62メートル、幅-10メートル。
最大速力-16ノット、乗組員-44名。
ロシア海軍の新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。


従来のソ連/ロシア海軍の掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦に分けられていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦と海洋掃海艦を統合するものとなり、「対機雷防衛艦」とも呼ばれています。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)

プロジェクト12700対機雷防衛艦の5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、サンクトペテルブルクの『中部ネヴァ川造船工場』で2017年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]
艦名の元になったヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフ(1924年6月9日-1945年8月14日)は、1945年8月のソヴィエト-日本戦争に参加した海軍歩兵隊員であり、8月14日に朝鮮北部の清津の戦闘で戦死し、21歳の短い生涯を閉じました。
死後、ソヴィエト連邦英雄称号を授与されました。

「ヤーコフ・バリャーエフ」は2019年12月18日に屋内造船台から出渠しました。
「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員団は、2019年12月末までにカムチャツカ半島に駐留する太平洋艦隊の北東軍集団の第114水域防護艦旅団で編成されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフの乗組員が編成された]
同旅団の配下には、掃海艦3隻を有する第117水域防護艦大隊が有りますので、「ヤーコフ・バリャーエフ」は、同大隊に配属されるようです。
2020年1月29日、「ヤーコフ・バリャーエフ」は進水しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで進水した]
サンクトペテルブルクのロシア海軍統合訓練センターでの「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員の訓練は2020年3月下旬に完了し、その後、バルト艦隊へ配備された1番艦「アレクサンドル・オブホフ」で洋上の実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフ乗組員はサンクトペテルブルクでの訓練を完了した]
そして2020年7月31日、「ヤーコフ・バリャーエフ」は『中部ネヴァ川造船工場』の艤装岸壁を離れ、太平洋艦隊基地へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは極東へ向かった]
その後、「ヤーコフ・バリャーエフ」は北極海へ入りました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはラプテフ海へ入った]

10月3日にはカムチャツカ半島(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは北極海経由でカムチャツカ半島へ到着した]
10月22日にウラジオストクの金角湾へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは北極海経由でウラジオストクへ到着した]

「ヤーコフ・バリャーエフ」は11月初頭までに係留試験を完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは洋上試験の準備を進めている]
11月13日、日本海で洋上試験(工場航行試験と国家試験)を行なう為に初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で洋上試験を開始した]
その後、一旦ウラジオストクへ戻り、12月7日に最終洋上試験を行なう為に出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で最終洋上試験を開始した]
12月16日には30mmガトリング機関砲AK-630による対空・対水上射撃と、機雷掃討の試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で射撃試験を行なった]
「ヤーコフ・バリャーエフ」の洋上試験は12月23日までに完了しました。
[新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフの洋上試験は完了し、2020年12月26日にロシア海軍へ就役する]
2020年12月26日、ウラジオストクの金角湾で「ヤーコフ・バリャーエフ」への聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地方情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年12月26日7時47分配信
【最新機雷掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は太平洋艦隊へ加わった】
式典は、沿海地方首都中央の艦船岸壁の太平洋艦隊埠頭で開催された。

艦を太平洋艦隊の戦闘編制へ含む海軍総司令官の指示に基づき、業界からの艦の受領証書への署名後、聖アンドレイ旗掲揚式典が行なわれた。
この出来事へ捧げられる集会には、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将、艦を造った工場の代表、沿海地方管理部、海軍の退役将兵が参加した。
集会でのスピーチでセルゲイ・アヴァキャンツ大将は、同艦はこの2日間で艦隊へ受けれられた2隻目の艦である事を指摘した。
更に彼は、太平洋艦隊の水上艦連合部隊の要員が新たな艦を受け入れた事を祝福し、乗組員の勤務の成功を望んだ。
[参照]
最新機雷掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、『中部ネヴァ川造船工場』で建造された。
サンクトペテルブルクからウラジオストクまで北方海上航路を経由し、国家試験を完了した。
このプロジェクト艦としては太平洋艦隊で最初のものであり、艦隊は、このような艦を3隻保有する計画である。
掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、同プロジェクトシリーズの5隻目であり、4隻目の生産艦である。
同艦は、ソヴィエト連邦英雄の太平洋艦隊海軍歩兵の水兵ヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフに敬意を表して命名された。

新たな艦は、全ての種類の最新の機雷へ対処する為に意図されている。
艦は一体ガラス繊維強化プラスチックで製造されており、最新の水中音響ステーション及び対機雷行動自動管理システムを装備する。
排水量-890トン、全長-62メートル、幅-10メートル。
最大速力-16ノット、乗組員-44名。
ロシア海軍の新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。


従来のソ連/ロシア海軍の掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦に分けられていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦と海洋掃海艦を統合するものとなり、「対機雷防衛艦」とも呼ばれています。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)

プロジェクト12700対機雷防衛艦の5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、サンクトペテルブルクの『中部ネヴァ川造船工場』で2017年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]
艦名の元になったヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフ(1924年6月9日-1945年8月14日)は、1945年8月のソヴィエト-日本戦争に参加した海軍歩兵隊員であり、8月14日に朝鮮北部の清津の戦闘で戦死し、21歳の短い生涯を閉じました。
死後、ソヴィエト連邦英雄称号を授与されました。

「ヤーコフ・バリャーエフ」は2019年12月18日に屋内造船台から出渠しました。
「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員団は、2019年12月末までにカムチャツカ半島に駐留する太平洋艦隊の北東軍集団の第114水域防護艦旅団で編成されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフの乗組員が編成された]
同旅団の配下には、掃海艦3隻を有する第117水域防護艦大隊が有りますので、「ヤーコフ・バリャーエフ」は、同大隊に配属されるようです。
2020年1月29日、「ヤーコフ・バリャーエフ」は進水しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで進水した]
サンクトペテルブルクのロシア海軍統合訓練センターでの「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員の訓練は2020年3月下旬に完了し、その後、バルト艦隊へ配備された1番艦「アレクサンドル・オブホフ」で洋上の実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフ乗組員はサンクトペテルブルクでの訓練を完了した]
そして2020年7月31日、「ヤーコフ・バリャーエフ」は『中部ネヴァ川造船工場』の艤装岸壁を離れ、太平洋艦隊基地へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは極東へ向かった]
その後、「ヤーコフ・バリャーエフ」は北極海へ入りました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはラプテフ海へ入った]

10月3日にはカムチャツカ半島(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは北極海経由でカムチャツカ半島へ到着した]
10月22日にウラジオストクの金角湾へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは北極海経由でウラジオストクへ到着した]

「ヤーコフ・バリャーエフ」は11月初頭までに係留試験を完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは洋上試験の準備を進めている]
11月13日、日本海で洋上試験(工場航行試験と国家試験)を行なう為に初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で洋上試験を開始した]
その後、一旦ウラジオストクへ戻り、12月7日に最終洋上試験を行なう為に出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で最終洋上試験を開始した]
12月16日には30mmガトリング機関砲AK-630による対空・対水上射撃と、機雷掃討の試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で射撃試験を行なった]
「ヤーコフ・バリャーエフ」の洋上試験は12月23日までに完了しました。
[新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフの洋上試験は完了し、2020年12月26日にロシア海軍へ就役する]
2020年12月26日、ウラジオストクの金角湾で「ヤーコフ・バリャーエフ」への聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。


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