ロシア海軍及び他国海軍は40年間(1980年~2020年)で計71隻のキロ級潜水艦を受け取った
- カテゴリ:ロシアの造船業

『タス通信』より
2020年12月31日6時2分配信
【ロシア連邦海軍及び外国の顧客は40年間で71隻の潜水艦ワルシャワンカを受け取った】
モスクワ、12月31日/タス通信
ロシア海軍と外国の顧客は、この40年間に製造された71隻のプロジェクト877及び636(コード名「ワルシャワンカ」)ディーゼルエレクトリック潜水艦を受け取った。
『タス通信』海洋工学中央設計局『ルビーン』(『統合造船業営団』へ加入)広報サービスより伝えられた。
「この40年間で71隻のプロジェクト877及び636潜水艦が建造され、これらは全て契約で定められた時期に御客様へ御引き渡し致しました。
プロジェクト877及び636の輸出ヴァージョンは、計8ヶ国の海軍へ供給いたしました」
広報サービスは話した。
12月31日、最初の「ワルシャワンカ」~プロジェクト877潜水艦のトップが海軍へ引き渡されてから40周年を迎える。
『ルビーン』が指摘したように「20世紀末から21世紀初頭に掛けて世界で最も成功した通常動力水中造船の1つとなるシリーズが始まりました」
インド海軍の為のプロジェクト877EKM艦シリーズは、ミサイル複合体「クラブ-S」を受け取った。
プロジェクト877潜水艦と、その近代化ヴァージョンのプロジェクト636は、最新の技術的解決策を実現している。
「これら2つのプロジェクトの作成は、プロジェクト641、685(コムソモーレツ)、877、636、677(ラーダ)潜水艦の設計主任ユーリー・コルミリツィンにより主導されました。
国家発注により与えられた課題は、対決場面で敵を超える第3世代通常動力潜水艦の作成でした:低騒音、強力な水中音響複合体と効果的な兵装が実現しました」
同社広報サービスは強調した。
プロジェクト877/636潜水艦は、ロシアで最も静粛な潜水艦であり、それは騒々しい動力装置が無く、流線形状と船体の特殊水中音響被覆により説明される。
西側からは、このクラスの潜水艦の隠密性の為に「ブラックホール」の名を受けた。
このシリーズの潜水艦は、水中及び水上艦へ対抗でき、海軍基地、沿岸、海上交通線の保護の為に意図されている。
海洋工学中央設計局『ルビーン』公式サイトより
【プロジェクト877】
【プロジェクト877E/EKM】
【プロジェクト636】
プロジェクト877/636潜水艦シリーズは、大きく分けてソ連/ロシア海軍向けの877、輸出ヴァージョンの877E/877KM/877EKM/08773、その改良型の636/636M/063631、それを更に改良したロシア海軍向けの06363が有ります。
世界的には、NATOコード名の「キロ」級の方が良く知られています。
ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト877系列】
【プロジェクト636系列】
今回の記事の71隻(1980年12月31日から2020年末までに就役した艦)の内訳は、以下の通りです。
なお、これら全てが今も現役に留まっているわけでは無く、一部の艦は既に退役しています。
ソ連/ロシア:877×24隻、06363×8隻
インド:877KM×9隻、08773×1隻
ポーランド:877E×1隻
ルーマニア:877E×1隻
イラン:877EKM×3隻
アルジェリア:877EKM×2隻、636M×2隻、063631×2隻
中国:877EKM×2隻、636×2隻、636M×8隻
ベトナム:063631×6隻
71隻と言うのは2020年12月31日の時点で就役している潜水艦であり、今後、ロシア海軍向けの06363が5隻就役します。
[プロジェクト06363潜水艦(太平洋艦隊)]
[ロシア海軍の為のプロジェクト06363潜水艦1隻とラーダ級潜水艦1隻の建造契約が締結された]
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