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ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは黒海で地対艦ミサイル部隊と合同演習を行なう

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年1月21日14時7分配信
【黒海艦隊の警備艦「プイトリーヴイ」は対艦複合体「バル」及び「バスチオン」との演習を行なう為に海へ出た】

黒海艦隊警備艦「プイトリーヴイ」は、黒海艦隊ロケット-砲連合部隊沿岸対艦ミサイル複合体「バル」及び「バスチオン」との合同演習を行なう為に駐留所から海へ出た。

出航に先立ち、艦の乗組員は、戦闘及び航海の為の艦の緊急準備の訓練を実施した。

警備艦「プイトリーヴイ」黒海の指定海域への移動を行ない、単独艦での仮想海上戦闘実施、更には対機雷防衛及び対空防衛の任務を遂行する複合艦上演習へ取り組む。

海上戦闘訓練射爆場の1つで、警備艦の乗組員は、沿岸対艦ミサイル複合体「バル」及び「バスチオン」班との合同演習を行ない、その中で仮想敵艦の役割を演じる。

艦は、黒海艦隊の戦闘訓練計画に沿って意図された任務を遂行する。



プロジェクト1135M(クリヴァクII級)警備艦「プイトリーヴイ」は、1979年6月27日にカリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工され、1981年4月16日に進水、1981年11月30日に海軍へ納入され、1982年2月9日に黒海艦隊へ編入されました。

「プイトリーヴイ」は、計32隻が建造されたプロジェクト1135/1135M(クリヴァクI/II級)の最終艦です。
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就役後は一貫して黒海艦隊で行動し、ソ連邦解体後も現役に留まって活動を続けていました。

2014年5月から2015年2月までセヴァストーポリの工場でオーバーホールが行なわれました。

2015年5月18日にセヴァストーポリを出航し、数年ぶりに地中海へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海へ向かった]

2015年6月下旬には大西洋へ行き、アンゴラ赤道ギニアを訪問した後、8月に地中海へ戻りました。
[ロシア黒海艦隊大西洋遠征(2015年6月-8月)]

その後も地中海東部に滞在し、2015年10月初頭にはシリア沖で演習を実施しました。
[ロシア海軍は地中海で演習を実施した]

2015年10月上旬にセヴァストーポリへ帰港しました。

2016年1月以降、舷側番号が「868」となりました。
(それ以前は1990年5月から「808」だった)

2016年5月下旬にセヴァストーポリを出航して地中海へ行き、7月初頭には帰港しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部へ行く]

2016年8月初頭に再びセヴァストーポリを出航して地中海へ入り、11月下旬まで滞在し、11月27日午前に帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部からセヴァストーポリへ帰投した]

帰投後はセヴァストーポリで艦のメンテナンスを行なっていたようです。
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2017年7月21日にセヴァストーポリを出航し、7月22日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部(シリア沖)へ向かった]

7月30日の「ロシア海軍の日」には、シリアタルトゥース港で挙行された観艦式へ参加しました。


タルトゥースの観艦式には、潜水艦「クラスノダール」、救助曳船SB-739、掃海艦「ワレンチン・ピクリ」、偵察艦「ワシーリー・タチシチェフ」、警備艦「プイトリーヴイ」、フリゲート「アドミラル・エッセン」、サルベージ船KIL-158が参加しました。
この他、査閲艦艇として哨戒艇「ユナルメーツ・クルイマ」も参加しました。

8月3日に地中海を離れてボスポラス海峡を北上し、8月4日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海を去った]

8月31日には砲撃及び高射ミサイル発射訓練を実施しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年8月31日11時40分配信
【軍艦「プイトリーヴイ」は黒海で演習を実施した】

9月11日頃にセヴァストーポリを出航し、9月12日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海へ入った]

11月14日にはボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ帰投しました。

その後は、黒海で行動するアメリカ海軍ブリテン海軍などの軍艦を監視していました。
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2018年2月下旬にはフリゲート「アドミラル・エッセン」(プロジェクト11356R)、警備艦「スメトリーヴイ」(プロジェクト61)と共に演習を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年2月19日14時41分配信
フリゲート「アドミラル・エッセン」、警備艦「プイトリーヴイ」と「スメトリーヴイ」は演習を実施する為に黒海へ出た】
2018年3月14日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、4月2日にダーダネルス、ボスポラス海峡を北上して黒海へ戻りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部へ行く]
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部を去った]

4月21日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイとスメトリーヴイは地中海東部(シリア沖)へ行く]

2018年6月初頭にセヴァストーポリへ戻りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と警備艦プイトリーヴイは地中海を去った]

2018年8月下旬にセヴァストーポリを出航し、8月24日にボスポラス海峡を通過して地中海へ入りました。

2018年9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

その後も地中海東部に留まっていましたが、10月9日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海を去った]

10月10日に母港セヴァストーポリへ戻りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイはセヴァストーポリへ帰投した]

2019年1月には、黒海へ入ったアメリカ海軍の軍艦の監視任務へ就きました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは黒海でアメリカ海軍のドック型揚陸艦フォート・マクヘンリーを監視する]
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは黒海でアメリカ海軍のミサイル駆逐艦ドナルド・クックを監視する]

その後も黒海で行動し、7月中旬の黒海艦隊演習へ参加しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年7月13日9時10分配信
【黒海艦隊の艦は演習実施後に駐留地点へ戻る】

他の演習参加艦はセヴァストーポリへ帰投しましたが、「プイトリーヴイ」は戻らずに黒海を南下し、7月13日にボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部(シリア沖)へ行く]

9月上旬にはキプロスリマソール港へ寄港し、9月11日に出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイはキプロスのリマソール港を去った]

その後も地中海東部に留まっていましたが、10月4日にダーダネルス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海を去った]

「プイトリーヴイ」は、ダーダネルス海峡へ入る前にフリゲート「アドミラル・マカロフ」と会合し、同艦に乗ってギリシャを訪問した黒海艦隊司令官イーゴリ・オシポフ中将を移乗させたようです。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で演習を行なった]

10月5日、黒海艦隊司令官を乗せた「プイトリーヴイ」セヴァストーポリへ帰投しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部からセヴァストーポリへ帰投した]

2020年2月には就役38周年を迎えました。


2020年9月21日から26日までロシア南方軍管区の担当地域(黒海を含む)で実施された戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加する]

2020年11月21日にセヴァストーポリを出航し、黒海で対艦戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは黒海で対艦戦闘訓練を行なった]
「プイトリーヴイ」対艦ミサイルを装備していませんが、艦尾の100mm単装砲2基と、対艦攻撃にも使用できる対潜ミサイル「ラストルブ」が有るので、これらの兵器の使用が想定されたようです。

そして2021年1月21日、「プイトリーヴイ」黒海で演習を行なう為にセヴァストーポリを出航しました。

今回の演習は、黒海艦隊地対艦ミサイル「バル」及び「バスチオン」部隊と合同で実施され、「プイトリーヴイ」は、これらの地対艦ミサイル部隊「敵役」を務めます。

地対艦ミサイル「バル」


地対艦ミサイル「バスチオン」
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