ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは2021年1月29日に進水する
- カテゴリ:プロジェクト22160哨戒艦

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア海軍発表
【2021年1月29日-プロジェクト22160哨戒艦「セルゲイ・コトフ」進水(ケルチ市)】
造船工場『ザリフ』で、プロジェクト22160哨戒艦「セルゲイ・コトフ」の進水式典が開催される。
報道陣は、新たな水上艦の進水式典を、自身を含め見る事が出来る:会合には、海軍総司令部の代表、『統合造船業営団』、企業(ザリフ)及び計画設計局の幹部が参加し、艦の清めの儀式がロシア正教会の司祭により行なわれ、艦は進水する。
プロジェクト22160哨戒艦「セルゲイ・コトフ」は、同プロジェクト艦シリーズの4隻目となる。
同プロジェクトのトップ艦は「ワシーリー・ブイコフ」である。

これは公開株式会社『北方計画設計局』(サンクトペテルブルク市)により設計され、海上経済圏の防護及び保護、更には護送及び対海賊活動の任務を果たし、捜索救助機能を遂行する為に意図されている。
この艦は、傑出したソヴィエト軍事船員で大祖国戦争へ参加したソヴィエト連邦英雄セルゲイ・ニコラエヴィチ・コトフ少将に敬意を表して命名された。

同プロジェクト艦は速力30ノットの発揮が可能であり、約1300トンの排水量を有し、約80名の乗組員が居る。
艦の航続距離は6000海里。
標準兵装として76mm砲装置、高射ミサイル複合体を持つ。
更に、ヘリコプターKa-27PSの駐留能力が提供される。
遂行する任務に応じ、プロジェクト22160艦は、汎用・対艦ミサイル複合体、高射ミサイル複合体、電波電子戦闘手段、機雷兵器のモジュールを配置できる。

プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。
現在建造中のプロジェクト20380コルベット及びプロジェクト20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。
設計はサンクトペテルブルクの「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】
建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国の『ゼレノドリスク造船所』です。

【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】
基本的には軽武装の22160哨戒艦ですが、対艦ミサイルや高射ミサイルなどの汎用戦闘モジュールコンテナを装備して武装を強化する事も出来ます。
[ロシア海軍の新世代水上艦の為の汎用戦闘モジュールコンテナの試験が始まる]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは白海で新型兵器の試験を行なう]
プロジェクト22160哨戒艦の4番艦「セルゲイ・コトフ」は、2016年5月8日に起工されました。


[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは起工された]
その後、クリミア半島のケルチ市に在る『ゼレノドリスク造船所』の子会社造船工場『ザリフ』へ回航され、ここで建造が進められています。

この動画で3:50辺りから写っている赤茶色の船体が「セルゲイ・コトフ」です。
当初、「セルゲイ・コトフ」の進水は2020年9月に予定されていましたが、2021年1月29日にずれ込みました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは2020年9月に進水する]
現在の所、「セルゲイ・コトフ」の就役は、2021年末に予定されています。
プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工され、3隻が就役しています。
「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役
「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2017年進水/2019年6月11日就役
「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年2月21日進水/2020年11月27日就役
「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2021年1月進水予定/2021年就役予定
「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2021年4月進水予定/2022年就役予定
「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2022年4月進水予定2023年就役予定
プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
[ロシア海軍黒海艦隊の新ノヴォロシースク基地は60隻以上の艦船を収容できる]
- 関連記事
-
- ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で対空防衛演習を行なった
- ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフはクリミア半島で進水した
- ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは2021年1月29日に進水する
- ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で機雷敷設演習を行なった
- ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは遠距離航海を終えて母港ノヴォロシースクへ帰投した
スポンサーサイト