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ロシア海軍向けに高射ミサイル複合体トール-M2の艦載型の開発が進められている

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『タス通信』より
2021年1月27日15時41分配信
【『クーポル』は高射ミサイル複合体「トール」の艦上配置ヴァージョンを開発している】
モスクワ、1月27日/タス通信

高射ミサイル複合体「トール-M2」は異種間となり、これを基にして艦上配置複合体が作成される。
ジェフスク電波機械工場『クーポル』(航空宇宙防衛コンツェルン『アルマーズ-アンテイ』へ加入)総取締役ファニル・ジャトディノフは述べた。
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「私共は、高射ミサイル複合体トール-M2を異種間にするように努力しており、艦上配置複合体の作成へ取り組んでいます。
これら全てにおいて、私共は順調に前進しております」
ジャトディノフ
は、雑誌『国家防衛』のインタビューを受け、こう話した。

『クーポル』のトップによると、現在、複合体、更には主要ユニットと機器をを近代化する目的の作業が進められている。
特に、より完全なフェーズドアレイアンテナ、パッシブ探知機、計算機などが開発される。
「大いなるブロック作業は、最新の要素基盤への移行へ指向されており、これは一般に、不変の連続プロセスです」
彼は説明した。

更に、搭載基盤の多様化も進められており、一連のモデルとして装輪浮上車体の製品の登場が計画されている。

「更に、指揮所大隊からのデータ中継距離は2倍に増加し、戦闘車両の操作者は、90kmまでの距離で目標の飛来を視覚的に通告でき、一連の他の課題全体の解決が保障されます」
ジャトディノフ
は付け加えた。



ロシア海軍の個艦防空用高射ミサイル複合体「キンジャール」(SA-N-9)は、陸上用高射ミサイル複合体「トール-M1」(SA-15ガントレット)の艦載型です。


ミサイル管制レーダー「ポドカート」(右端)
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8連装ミサイル垂直発射機
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「キンジャール」の開発は1975年からスタートし、プロジェクト1124K小型対潜艦MPK-104に試作品が搭載され、1982年から黒海で試験が行われました。
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現在、ロシア海軍プロジェクト11435重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」、プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、プロジェクト1155/11551大型対潜艦、プロジェクト11540警備艦「キンジャール」を装備しています。


一方、陸上タイプの方は、2000年代に改良型の「トール-M2」が開発されました。
「トール-M2KM」は、その最新ヴァージョンです。


そして、海軍の「キンジャール」の代替として、「トール-M2KM」の艦載ヴァージョンである「トール-MF」(M-トール)も開発される事になりました。
[ロシア海軍の為の新型高射ミサイル「M-トール」が開発される]

「トール-MF」は、ロシア海軍の新造艦・新世代艦への装備では無く、既に就役している艦の近代化改装の際に換装する事が想定されています。
[ロシア海軍の為の新型高射ミサイル複合体M-トールの開発は進められている]

2016年10月には、黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」後部ヘリコプター甲板高射ミサイル複合体「トール-M2KM」を搭載し、海上での発射試験が行なわれています。


一方、艦載用の高射ミサイル複合体「トール-MF」の試作品は、2020年代初頭に完成し、その後で試験が行なわれるようです。
[ロシア海軍の為の新型艦対空ミサイル"トール-MF"の試作品は2020年代初頭に完成する]
[ロシア国防省はロシア海軍の為の新型艦対空ミサイル"トール-MF"の開発に関心を持っている]
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