ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフはクリミア半島で進水した
- カテゴリ:プロジェクト22160哨戒艦
『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年1月29日11時35分配信
【哨戒艦「セルゲイ・コトフ」はクリミアの工場で進水した】
ケルチ(クリミア)、1月29日、インタファクス-南方
プロジェクト22160哨戒艦「セルゲイ・コトフ」の進水式典は、クリミア東部のケルチの造船工場『ザリフ』で開催された。
『インタファクス』特派員は伝えた。
「私は、船の運命が創られ、上手く行く事を確信しております。
それに間違いは有りません。
貴方達は、この艦へ知識、技能、クリミアの心を込めており、従いまして、我々の祖国を充分に護る事でしょう」
進水式典で、海軍総参謀長・海軍第1副総司令官アレクサンドル・ヴィトコは話した。

進水した艦は、大祖国戦争へ参加したソヴィエト連邦英雄セルゲイ・ニコラエヴィチ・コトフ少将に敬意を表して命名された。
国防省によると、同艦は2016年5月8日に起工された。
艦は、今年末までに、既に3隻のプロジェクト22160艦(トップ艦「ワシーリー・ブイコフ」、最初の生産艦「ドミトリー・ロガチョフ」、2番目の「パーヴェル・デルジャーヴィン」)が勤務に就いている黒海艦隊への引き渡しが計画されている。
「セルゲイ・コトフ」は、ロシア海軍の為の建造されるプロジェクト22160艦シリーズの4隻目となる。
これは海上経済圏の防護及び保護、更には護送及び対海賊活動の任務を果たし、捜索救助機能を遂行する為に意図されている。
プロジェクト22160艦は公開株式会社『北方計画設計局』(サンクトペテルブルク市)により設計された。
これは速力30ノットの発揮が可能であり、約1300トンの排水量を有し、約80名の乗組員が居る。
艦の航続距離は6000海里。
標準兵装として76mm砲装置、高射ミサイル複合体を持つ。
更に、ヘリコプターKa-27PSの駐留能力が提供される。
遂行する任務に応じ、プロジェクト22160艦は、汎用・対艦ミサイル複合体、高射ミサイル複合体、電波電子戦闘手段、機雷兵器のモジュールを配置できる。
ケルチの造船工場は1938年に設立された。
同社の主な製造資産は、全長360メートル、幅60メートル、深さ13メートルの乾ドックであり、ヨーロッパで最大のものの1つである。
『SPARKインタファクス』システムによると、有限会社『造船工場ザリフ』は2014年8月に登録され、規定資本は200万ルーブル、親会社は株式会社『ブトマ記念造船工場』(ケルチ)である。

プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。
現在建造中のプロジェクト20380コルベット及びプロジェクト20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。
設計はサンクトペテルブルクの「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】
建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国の『ゼレノドリスク造船所』です。

【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】
基本的には軽武装の22160哨戒艦ですが、対艦ミサイルや高射ミサイルなどの汎用戦闘モジュールコンテナを装備して武装を強化する事も出来ます。
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プロジェクト22160哨戒艦の4番艦「セルゲイ・コトフ」は、2016年5月8日に起工されました。



[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは起工された]
その後、クリミア半島のケルチ市に在る『ゼレノドリスク造船所』の子会社造船工場『ザリフ』へ回航され、ここで建造が進められています。

この動画で3:50辺りから写っている赤茶色の船体が「セルゲイ・コトフ」です。
当初、「セルゲイ・コトフ」の進水は2020年9月に予定されていましたが、2021年1月29日にずれ込みました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは2020年9月に進水する]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは2021年1月29日に進水する]




現在の所、「セルゲイ・コトフ」の就役は、2021年末に予定されています。
プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工され、3隻が就役しています。
「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役
「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2017年進水/2019年6月11日就役
「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年2月21日進水/2020年11月27日就役
「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2021年1月29日進水/2021年就役予定
「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2021年4月進水予定/2022年就役予定
「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2022年4月進水予定2023年就役予定
プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
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