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ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で対空防衛演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2021年2月2日20時50分配信
【黒海艦隊の哨戒艦「パーヴェル・テルジャーヴィン」乗組員は黒海エリアで対空防衛演習を実施した】

黒海艦隊哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」乗組員は、黒海エリアでの組織的対空防衛演習の実施中に仮想敵航空機の攻撃を撃退した。

訓練計画の下で哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」の対空防衛班は、艦へのコースを進む仮想敵航空機を探知した。

訓練中に艦の戦闘情報所の要員は模擬目標を探知、分類し、対空防衛班は、攻撃距離へ進入する仮想敵航空機を電子発射により破壊した。

仮想敵航空機の役割は、黒海艦隊対空防衛・海上航空隊多目的戦闘機Su-30SM乗員が遂行した。

哨戒艦の対空防衛班は、仮想敵空中攻撃手段を撃退する為に行動手順へ成功裏に取り組んだ。

以前、艦の乗組員は、戦闘及び航海の為の組織的な緊急準備演習を実施した。



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プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。

現在建造中のプロジェクト20380コルベット及びプロジェクト20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。

設計はサンクトペテルブルク「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】

建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国『ゼレノドリスク造船所』です。
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【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】
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基本的には軽武装の22160哨戒艦ですが、対艦ミサイル高射ミサイルなどの汎用戦闘モジュールコンテナを装備して武装を強化する事も出来ます。
[ロシア海軍の新世代水上艦の為の汎用戦闘モジュールコンテナの試験が始まる]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは白海で新型兵器の試験を行なう]


プロジェクト22160哨戒艦の3番艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、2016年2月18日に起工されました。

[ロシア海軍の為の第3のプロジェクト22160哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは2016年2月18日に起工される]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは起工された]

その後、クリミア半島ケルチ市に在る『ゼレノドリスク造船所』の下請け会社造船工場『ザリフ』へ回航され、ここで建造が進められました。
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2019年2月21日に造船工場『ザリフ』で進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは進水した]

2019年8月初頭までに「パーヴェル・デルジャーヴィン」の乗組員の編成が完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンの乗組員の編成は完了した]

2020年4月21日、「パーヴェル・デルジャーヴィン」ノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは洋上試験を行なう為にノヴォロシースクへ到着した]
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2020年5月15日、サンクトペテルブルクでの訓練を終えた「パーヴェル・デルジャーヴィン」の乗組員がノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィン乗組員はノヴォロシースクへ到着した]

その後、「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、黒海での洋上試験の準備を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは洋上試験の準備を進めている]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンはノヴォロシースクで消磁作業を行なった]

2020年7月23日、「パーヴェル・デルジャーヴィン」黒海で洋上試験を開始しました。


[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で洋上試験を開始した]

8月末には76mm砲などの各種兵器の射撃試験を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で兵器の射撃試験を行なった]

10月19日には艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海でヘリコプター着艦試験を行なった]

11月6日には黒海艦隊海上航空隊多用途複座戦闘機Su-30SMの協力を得て、対空防衛システム~対空用レーダーなどの動作点検を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で対空レーダーの動作点検を行なった]

「パーヴェル・デルジャーヴィン」の洋上試験は2020年11月中旬までに完了し、11月27日にロシア海軍への正式な就役式典(聖アンドレイ旗初掲揚式典)がノヴォロシースクで開催されました。

[新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、ノヴォロシースク海軍基地第184水域保護旅団第181小型対潜艦大隊へ編入されました。

就役後、「パーヴェル・デルジャーヴィン」は乗組員の慣熟訓練を開始し、基地内での基礎訓練を終えた後、2020年12月下旬には海上での訓練へ移行しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは乗組員の慣熟訓練を行なった]

2021年1月12日には機雷敷設演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で機雷敷設演習を行なった]

2020年2月2日には対空防衛演習を行ないました。


プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工され、3隻が就役しています。

「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役

「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2017年進水/2019年6月11日就役

「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年2月21日進水/2020年11月27日就役

「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2021年1月29日進水/2021年就役予定

「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2022年就役予定

「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2023年就役予定


プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
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[ロシア海軍黒海艦隊の新ノヴォロシースク基地は60隻以上の艦船を収容できる]
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