ラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキは2022年にロシア海軍へ引き渡される
- カテゴリ:プロジェクト677ラーダ潜水艦

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年2月9日11時36分配信
【(ロシア)海軍は「ラーダ」型潜水艦の最初の生産艦を2022年に受け取る】
モスクワ、2月9日-ロシア通信社ノーボスチ
第4世代ディーゼルエレクトリック潜水艦プロジェクト677「ラーダ」の最初の2隻の生産艦~「クロンシュタット」及び「ヴェリーキエ・ルーキ」は、ロシア海軍へ2022年に引き渡される。
『ロシア通信社ノーボスチ』は、造船企業『アドミラルティ造船所』総取締役アレクサンドル・ブザコフより伝えられた。
これらの潜水艦はプロジェクト677としては2隻目および3隻目となり、既に15年以上に渡り様々な建造段階に在る。
潜水艦のトップ「サンクトペテルブルク」は、2010年に試験運用として海軍へ引き渡された。
「第2の潜水艦クロンシュタットは既に浮かんでおり、第3のヴェリーキエ・ルーキは、2022年に進水します。
クロンシュタットは、取引先の問題が故に、多少遅れています。
ですが、双方の潜水艦は、2022年に海軍への御引き渡しを計画しております」
ブザコフは話した。
『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは、昨年9月、2隻の第4世代ディーゼルエレクトリック潜水艦プロジェクト677「ラーダ」のシリーズ建造は、機器供給者の1つに問題が有るが故に遅延していると『ロシア通信社ノーボスチ』へ言った。
従って、数年前、太平洋艦隊の為、新たなプロジェクト677「ラーダ」に代えて、信頼のおけるプロジェクト636「ワルシャワンカ」潜水艦を6隻建造するという決定が採択された。
さもなければ、『統合造船業営団』は引き渡しの遅延を余儀なくされたであろう。
この時、ラフマノフは、遅延を生じないように、シリーズは非常に明確な実績の納入業者を持つ使用済みの製品を引き渡す必要が有る事を強調した。

[プロジェクト677ラーダ潜水艦 ]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]
ロシア海軍の第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は、『アドミラルティ造船所』で1997年12月26日に起工され、2004年10月28日に進水し、2010年4月22日に納入され、同年5月8日に就役しました。
しかし、「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2005年7月28日に起工された2番艦と2006年11月10日に起工された3番艦の建造工事は一旦凍結されました。
その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦と3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

2005年7月28日に起工された2番艦「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されました。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]
2006年に起工されていた3番艦は、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」の名で改めて起工されました。
[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]
これらの同型艦は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]
一方、1番艦「サンクトペテルブルク」は就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、2013年10月に北方艦隊へ転属しました。

[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]
「サンクトペテルブルク」は近代化改装を行なう為、2020年4月下旬にクロンシュタットへ到着しました。

[ロシア海軍北方艦隊のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはクロンシュタットへ到着した]
2番艦「クロンシュタット」は2018年9月20日に進水しました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは進水した]
「クロンシュタット」は、2019年7月28日にサンクトペテルブルク(ネヴァ川)で行なわれた『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。

その後、また『アドミラルティ造船所』へ戻りました。

「クロンシュタット」と「ヴェリーキエ・ルーキ」のロシア海軍への引き渡しは、2021年11月25日に予定されていました。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキは2021年11月にロシア海軍へ引き渡される]
しかし、これらの潜水艦へ搭載する機器の一部が所定性能に達していない為、建造工事は遅れている事が明らかにされました。
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキの建造は遅延している]
この為、「クロンシュタット」と「ヴェリーキエ・ルーキ」のロシア海軍への引き渡しは2022年に延期されました。
その後、新たな「ラーダ」は発注されていませんでしたが、2018年11月末、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は、「ラーダ」級潜水艦は合計12隻が建造されると発言しました。
[ロシア海軍の為に12隻のラーダ級通常動力潜水艦が建造される]
2019年6月27日、軍事技術展示会『アルミヤ-2019』の会場において、プロジェクト677「ラーダ」2隻(4番艦と5番艦)の新たな建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級多用途原潜2隻とラーダ級潜水艦2隻が追加発注された]
この新規契約分2隻は2022年までに起工され、ロシア海軍への引き渡しは2025年と2027年に予定されています。
[2022年にロシア海軍のラーダ級潜水艦2隻が起工される]
2020年8月25日、軍事技術展示会『アルミヤ-2020』の会場において、プロジェクト677潜水艦1隻(6番艦)の建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト06363潜水艦1隻とラーダ級潜水艦1隻の建造契約が締結された]
- 関連記事
-
- ロシア海軍北方艦隊へ4隻のラーダ級潜水艦が配備される
- ラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキは巡航ミサイル"カリブル"を標準装備する
- ラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキは2022年にロシア海軍へ引き渡される
- ロシア海軍のラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキの建造は遅延している
- ロシア海軍北方艦隊のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはクロンシュタットへ到着した
スポンサーサイト