fc2ブログ

ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲートの後期建造艦(5番艦以降)は32基の巡航ミサイル(対艦ミサイル)を搭載する

21-0216c.jpg
『タス通信』より
2021年2月16日9時1分配信
【情報筋:近代化されたプロジェクト22350フリゲートは極超音速兵器を搭載できる】
モスクワ、2月16日/タス通信

近代化されたプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・アメリコ」及び「アドミラル・チチャーゴフ」極超音速兵器の搭載艦となり、合計32基の有翼ミサイルの搭載が可能となる。
『タス通信』は造船分野の情報提供者より伝えられた。

「ペア(フリゲート"アドミラル・アメリコ"と"アドミラル・チチャーゴフ")は、同プロジェクトの『クラシック』シリーズが遂行している任務の遂行が可能となります。
その弾数は増加します。
極超音速兵器を搭載する能力が有ります」

彼は話した。

彼によると、「契約によれば、これらには4基の汎用艦載射撃複合体(UKSK)が有り、このシリーズの艦は続きます」
各々の汎用艦載射撃複合体は、8基の有翼ミサイル「カリブル-NK」或いは「オーニクス」、そして将来には「ツィルコン」が考慮される。
「オーニクス」「ツィルコン」レウトフ科学生産合同『機械製造』が開発、製造する。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)で建造された最初のプロジェクト22350艦シリーズは、2基の汎用艦載射撃複合体を搭載する。
プロジェクトのトップ艦~「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、現在、「ツィルコン」の試験の為に使用されている。

このフリゲートによる最初の極超音速有翼ミサイルの射撃は、2020年10月初頭に実施された。
この時、艦は白海からミサイルを発射し、それはバレンツ海の海上標的を撃破した。
「ツィルコン」の最大速度は音速の8倍となり、飛翔高度は28キロメートルに達した。
その後、射撃は同年11月に実施され、ミサイルは距離450キロメートルの海上目標を撃破し、飛翔速度はマッハ8以上に達した。



19-0405d.jpg
ロシア海軍の新世代水上戦闘艦・1等多目的フリゲート・プロジェクト22350は、現在までにサンクトペテルブルク『北方造船所』で8隻が起工されており、この内の2隻がロシア海軍へ就役し、1隻が進水しています。

1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソヴィエト連邦海軍元帥ゴルシコフ)(艦番号454)は2006年2月1日に起工、2010年10月28日に進水し、2018年7月28日にロシア海軍へ就役しました。
20-1225d.jpg
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
その後、2019年2月末から7月末まで世界を一周する遠距離航海を行ないました。
[フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"遠距離航海(2019年2月-7月)]
2020年には極超音速ミサイル「ツィルコン」の発射試験に従事しました。
[極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を終えたロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港への帰路に就いた]

2番艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」(海軍元帥カサトノフ)(艦番号461)は2009年11月26日に起工、2014年12月12日に進水し、2020年7月15日にロシア海軍へ納入され、2020年7月21日に正式に就役しました。
21-0127b.jpg
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフはロシア海軍へ就役した]
2020年12月末から遠距離航海を行なっています。
[フリゲート"アドミラル・カサトノフ"遠距離航海(2020年12月-)]

3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は2012年2月1日に起工され、2020年5月22日に進水しました。
20-1209a.jpg
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは進水した]

4番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ」(ソヴィエト連邦海軍元帥イサコフ)は2013年11月14日に起工されました。
[サンクトペテルブルク北方造船所はプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・イサコフ」(と偵察艦「イワン・フルス」)を起工した]

3番艦と4番艦は、ガスタービンエンジンの供給が大幅に遅延した為、建造も遅延しています。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦のガスタービンエンジンはロシア国内で製造されている]

3番艦は2021年末、4番艦は2022年末にロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2021年末にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ配備される]
[プロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦は2021年末と2022年末にロシア海軍へ引き渡される]


4隻で建造が打ち切られる筈だったプロジェクト22350フリゲートですが、2018年7月末に就役した1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」の運用実績を踏まえ、建造が続行される事になりました。

2019年4月23日、プロジェクト22350フリゲートの第2シリーズとなる5番艦と6番艦が『北方造船所』で一斉に起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22350フリゲート"アドミラル・アメリコ"と"アドミラル・チチャーゴフ"はサンクトペテルブルクで起工された]

プロジェクト22350フリゲート5番艦「アドミラル・アメリコ」起工記念板
19-0423h.jpg

プロジェクト22350フリゲート6番艦「アドミラル・チチャーゴフ」起工記念板
19-0423i.jpg

「アドミラル・アメリコ」は2024年、「アドミラル・チチャーゴフ」は2025年に就役予定です。

2020年7月20日、プロジェクト22350フリゲートの7番艦「アドミラル・ユマシェフ」と8番艦「アドミラル・スピリドノフ」『北方造船所』で一斉に起工されました。
21-0216d.jpg
[ロシア海軍の新世代フリゲート"アドミラル・ユマシェフ"と"アドミラル・スピリドノフ"はサンクトペテルブルクで起工された]

現在の所、この2隻のロシア海軍への引き渡しは、2025~2026年に予定されています。
[プロジェクト22350フリゲート"アドミラル・ユマシェフ"と"アドミラル・スピリドノフ"は2025-2026年にロシア海軍へ就役する]

計8隻の建造が計画されているプロジェクト22350フリゲートは、北方艦隊に3隻、太平洋艦隊に3隻、黒海艦隊に2隻が配備されます。

太平洋艦隊へ配備される最初のプロジェクト22350フリゲートは、2019年4月23日に起工された5番艦「アドミラル・アメリコ」となります。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ3隻のプロジェクト22350フリゲート後期型が配備される]


以前には、プロジェクト22350フリゲート後期建造艦(5番艦~8番艦)の有翼ミサイル搭載数は24基(前期建造艦:1番艦~4番艦は16基)に増加すると言われていました。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲートの5番艦以降は24基の巡航ミサイル(対艦ミサイル)を搭載する]

しかし今回、後期建造艦(5番艦~8番艦)の有翼ミサイル搭載数は32基、つまり前期建造艦(1番艦~4番艦)の2倍に増加する事が明らかにされました。
ただし、非公式筋の情報ですが・・・
21-0216b.jpg
プロジェクト22350フリゲート前期建造艦は、有翼ミサイル16基、高射ミサイル(ポリメント-リドゥート)32基を搭載していますが、高射ミサイルを減らして有翼ミサイルを増やすのでしょうか。
関連記事
スポンサーサイト